執筆講座用のメモ書き

※いつかやる執筆講座用に最近思ったことなどを書き連ねております。

『会社所属のプログラマーがシナリオライターを「文字なら誰でも書ける」と思って下に見ている』……みたいなTwitter記事があり。

ぼくは……

1・シナリオライターの立場として「なんだと!」と思った。
2・ライターを仕切る側として「そう言われるのもわかる……」と思った。

みたいに、かまいたちの夜みたいな選択肢が脳内に出たりしました。
以下、選択肢ごとのお話。

・シナリオライターの立場として「なんだと!」と思った。

これはもちろん、プログラマーや他のエンジニアより上とは言いませんが、いわゆるゲーム作りにせよアニメ作りにせよ漫画・ラノベにせよ、みんな『チームワーク』ですので、逆に誰かがいないと困るのは他のパートの人なんやで。というのがあったりしますね。

僕の知り合いだけでも「シナリオライターがいなくなっちゃったからプログラマーだけどシナリオを書いた。もうヤダ」という人や「シナリオライターが逃げちゃったから、社長なので頑張って書いた」みたいな人が何人も、それはもう何人もいます。(しかも意外と素敵なものが書けているので、これはこれでやっぱり凄い)
でも皆さん、口を揃えて「できればもうやりたくない」と言っているのを考えれば、やっぱりシナリオライターいた方がいいよ!
と、Twitter記事のプログラマーさんには言いたいですね。
誰でも文章は書けるけれど、「それなりのクォリティのもの」を「ずーっと、延々と書ける」のはシナリオライターさんくらいかと。
さもないと、次にシナリオを書かされるのはキミかもしれない!!
※(もしも書きたくないのにシナリオをやらされる羽目になり、行き詰ったりしたら、僕のライター講座でも聞きに来てくださいね★)

・ライターを仕切る側として「そう言われるのもわかる……」と思った。

甘くみられるライターのほとんどは、なんというか「作業」だけして「仕事」をしていない人が多いです。この部分が「アマチュア」と「プロ」の違いなんじゃないかな? と思いました。

「どういうことかね?」と言いますと。

・与えられたものをただ調べて書くのが「作業」
・与えられたものの過程と結果まで考えて書くのが「仕事」

つまり、甘く見られているライターのほとんどは「会社の仕事だからとりあえず書きました」で作っているのだと思います。そりゃ、甘く見られるし、ダメに思われても仕方ない。

ここで言う「過程」と「結果」とは、ライターが書いた後、どうプログラムやスクリプトに組み込まれて、どう作品で表示されて、読み手(読者やユーザー)にどう届くのか、というのを意識することです。

つまり、執筆した後にその文章にアプローチする人たちの作業の手間を考えたりすること。そう、結局は「チームワーク」です。
それなのに提出だけして「これ、ゲームになった時に組み込む時にどう表現すればいいの?」とか尋ねられた時に「それはそっちの仕事だろ」と思ったりするから、シナリオライターは地位が低くなる。
執筆段階で「ここは大きな文字で表現してください。ただしプログラム的に難しい場合は太字にする、などでも大丈夫です」とか書いておくと、後から「大きい文字に出来るようにしておいたよ」「ありがとう!」みたいに良好な関係を築ける(はず)です。
こうしてコミュニケーションがとれていけば、お互いが「より楽をできる=効率化」となるので、みんなが手間をしなくて良くなるのです。

つまるところ「投げっぱなしで、書いた人しか理解できないもの」でライティングしているうちはまだまだ「アマチュア」だなー、となるわけです。

ライティングだけでなく、たとえば「ファイル名」なども大事ですね。
どの順番で見ればいいのか、どのファイルが完成版で、どのファイルが今足りないのか、などを「見ただけでわかる」ファイル名にしておく、というのも大事な「プロ」のお仕事でしょう。
(プログラムの人用に半角英数字でファイル名作っておく、とかもゲーム会社だと喜ばれます)

ライターの仕事は突き詰めると「最終的に読んだ人が内容に集中できるようにする」ものだと思いますので、ファイル名がとっちらかって統一されてなかったり、書いた人にしかわからないような記号が書いてあったり、無駄に読みづらい書き方をしてあったりするとアウト。

ということです。

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