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訪問診療所

体調不良で病院に行くには、そこそこの体力が必要です。

病院までの距離や時間、受付した後に呼ばれるまでの待合室での時間。
診察後の精算、調剤薬局への移動、薬局でも待ち時間があって、帰宅するまでには体力を使い果たします。
検査が必要となれば、さらに体力と時間が…。
元気じゃないと、病院には行けないのでは⁉️と思うほどです。

先日見送った父は残り1ヶ月を自宅で、訪問診療のサポートで過ごしました。
母が自宅での看護を望み、選んだ事です。

午前、午後の1日2回看護師さんが来てくれ、血圧、血中酸素、体温の測定、聴診器を当ててくださいます。
問診の後、排泄後の交換までがルーティンです。
夜中にも何度か電話をして、対応していただいたこともあります。本人が苦しがった時の対応や、排泄の交換をしていただきました。

先生の往診があるときは、場合によってエコー検査もしてくださいます。

先生も看護師さんも、父本人にはもちろん、私たち家族に優しい言葉をかけてくれ、労いフォローしてくださいました。

病院での診療の場合、専門外は他の外来に回されることもよくあると聞きます。
(私はあまり病院に行った事がないので、あくまで聞いた話ですが。)
そうなると、また一からの診察になるわけですね。

父の場合は緩和ケアということもあるかもしれませんが、先生は全体を診て判断してアドバイスをくださいます。
「総合科」とでもいうのでしょうか。

専門的に詳しい事も必要かもしれません。
でも、今回は父の全体を診て何が必要か、どんな対応を私達がすればいいのかを、的確に教えていただきました。

医療ではなく、家族ができる事をさせてもらえたという事実は、これからの私の生き方に、大きな影響を受けた事は間違いありません。

私はこれから、どんな人生を歩んでいきたいのかを。
子供達に、どんな背中を見せたいのかを、父から母から教えてもらいました。

母は「一人では無理だった。家族の協力があったから」と、言ってくれました。
ありがたい事です。
私ができた事と言ったら、夫にハッパをかけたことくらいかな。

斉藤和義さんの曲に「月光」があります。

「男の価値は何で決まるのかな」
「そんなの家族に決まってるでしょう」

この歌詞がリピートしています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました😊


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