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「映像の世紀バタフライエフェクト」は何を私たちに伝えているのか〜11月2日「新メディア酔談」配信〜

今年の4月からNHKで毎週月曜日に放送されている「映像の世紀バタフライエフェクト」を皆さん知っているでしょうか。私は毎週録画しています。まだ一年経ってないわけですが私にとってこの録画は当分、アーカイブとなるでしょう。少なくとも数年間は消さないと思います。

白状すると毎週見ているわけでなく、録りだめたものを時々、思い出したように見て、でも見るたびに涙しています。過去の映像だけで構成されているのですが、毎回一本の映画を見たような気持ちになります。

説明はいらないと思いますが、もともと「映像の世紀」という過去の映像だけで20世紀を追体験する番組がありました。調べると1995年から翌年にかけてNHKスペシャルの枠で放送されたそうです。当時も毎回欠かさず見たと思います。再現映像や最近の映像は一切なく、すべて過去の映像であることが画期的であり話題になりました。

その「映像の世紀」が「バタフライエフェクト」を名前に加えて二十数年の間を置いて再び私たちの前に登場しました。「映像の世紀」ではありますが、「映像の世紀」とは違いました。「バタフライエフェクト」の名の通り、小さな出来事が影響して次の時代に大きな事態を引き起こす、という構成になっています。その物語性が魅力ですがそれだけではありません。

「映像の世紀バタフライエフェクト」は歴史をこれまでとは別の視点で紡ぎ直し、私たちの知らなかった歴史を私たちに提示します。そしてそこに、何かのメッセージを見る人に感じさせます。でもそれは決して押し付けがましくなく、見ると自然に心の奥に届いているものなのです。個別の回にそれぞれのメッセージがあるわけですが、通して見ていると何か共通の言葉が浮き出てくるような気がしてきます。

さて「メディア酔談」は昨年末に元NHK、現スローニュースの熊田安伸さんと「新メディア酔談」として再出発しましたが、なんとなく毎回ドキュメンタリーを題材にしてきました。その熊田さんが「バタフライエフェクト、見てますか?」と言うので「見てるも何も、毎回絶対録画してるよ」と答えたら、トントン話が進んで次回の題材にすることにしました。

「映像の世紀バタフライエフェクト」の制作統括である寺園慎一さんを私たちの配信にお招きできることになったのです。

60歳を過ぎてなお現場で制作し続けていらっしゃいます。NHKでは珍しいお立場だそうです。"ドキュメンタリー職人"のようなイメージを持ちました。メールのやり取りをしただけで、直接お会いするのは配信が初めてになります。どんな話をするのかも決めてませんし、決めなくてもいいかなと思っています。

ただ私としてお聞きしたいのは、寺園さんが「映像の世紀バタフライエフェクト」を通して何を伝えているのかです。すぐに明確な言葉にしてもらえるのかは分かりませんが、じっくりお聞きするうちに、何かの言葉が浮かび上がるのではないかと思っています。

もう一つ、「メディア酔談」としてはNHKがこういう番組を制作し放送する意義もお聞きしたいところです。NHKはいま、存在意義を問われています。受信料が高いとも言われています。ただNHKが民放と違うのは、こうした質の高い番組が放送されることです。NHKの公共性というものを制作者としてどう捉えてらっしゃるのかにも興味があります。

配信は11月2日20時からです。久しぶりですが、皆さん楽しみにお待ちください。

これを読んでいて番組に興味が湧いた方はぜひNHKプラスでご覧ください。きっとあなたの胸にも、何かのメッセージが届くと思いますよ。

「新メディア酔談」のチャンネルはこちらです。


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