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トリップアドバイザー64位…。

トリップアドバイザーで4.0点。
新宿に9000軒以上ある被評価店舗の中で64位ということですから、かなり高評価の店ということになります。
ついでに和食に限って検索すると順位は34位となるうえ、それに「お財布にやさしい」という条件をつけるとなんと4位という高評価。

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食べログの得点も3.62とかなり高くて実力派の店ということがよく分かる。
ただ食べログとトリップアドバイザーは別物。どちらかだけが高評価という店もあれば、この店のようにどちらも評価が高い店もある。
かつてトリップアドバイザーで得点が高いのは東京の街の贅沢な側面を堪能できる高級店か、ラーメン、とんかつ、寿司、しゃぶしゃぶと言った外国人好みのお店が多かった。
ところが最近、インバウンドの人たちの関心が徐々に広がり、特に「安くておいしい」という料理を積極的にレビューするようになってきた。この店、最近まではこれほどまでにトリップアドバイザーの評価が高いわけではなかった。

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ちなみにこの店、カウンターだけの蕎麦専門店。
「かめや」という店。
近隣のサラリーマンが行列を作る人気のお店で、気軽で旨い。
昆布の風味と鰹節や雑節の酸味のきいた旨味がどっしりした出汁に、こっくりとした醤油の味がエッジをきかせるおいしい汁が何よりゴチソウ。
麺は湯でおき。
ざっくりとした歯切れ感はたくましくって、麺を味わうというよりも汁をごくごく、飲んでお腹を満たすタイプの大衆蕎麦です。
座って注文するとあっという間に料理ができて、それをワシワシ、一気に食べて、ごちそうさんと席を立つから少々行列ができてもそれほど待たずに順番がくる。
だからみんな安心して行列を作ってお店を繁盛させていた。

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ところが土曜日の夕刻という時間帯もあったのでしょうか。
お店のお客様、ほぼ8割ほどがインバウンドのお客様。しかも白人系が目立って店頭に行列している人もそういう人たちメイン。
彼らにとって、こういうそば屋は空腹を満たすために来る場所じゃなく、異国情緒に浸る場所。
ゆっくり食べます。
箸を使い慣れていないということも手伝ってか、本当にゆっくり。知らぬ同士が隣り合って座って互いを紹介しあい、おいしいですねとか、熱くてなかなか食べられなくてとかお喋りしあってゆっくり食べる。
行列ばかりが長くなり、回転がピタッととまる。お店のおじさんちょっと不機嫌になっていました。これがグローバル化するとか、インバウンド人気だとかの現実なんだろうと思ったりする。

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この店がある思い出横丁というエリア。
小さな飲食店がひしめき合った路地街で、ほとんどの店はもつ焼きだとかの気軽な居酒屋。
そういう店ならゆっくりたのしむインバウンドの人たちの人気もありがたかろうかと思いもするけど、同じようなゴールデン街も人は集まる。でもゆっくり時間を過ごす割には金遣いがね…、って悩むお店も多いという。
日本の常識、食べ方は世界的に見れば独特。その独特に真正面から立ち向かわなくちゃいけないのは、日本の飲食店の人たちなのかもしれない。
インバウンドの人たちに適応するかしないかはお店次第。先々のことを考えれば性急で中途半端な適応はよろしくないと思うのだけど、むつかしいのはインバウンドの人たちが日本の店に適応するのか、どうなのか。
そこが問題。大変だ。

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