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並ばせるバフェ、並ばなくてすむバフェ

お客様がステキでいられるバフェと、そうでないバフェ。
その区別はバフェの構造にある。

お客様を行列させるバフェは厄介なバフェ。
だってバフェは、お客様を並ばせるのが目的じゃなくお客様により多くの料理をたのしく、快適にとってもらうためにあるもの。

一本のカウンターに料理がずらりと並んでいるバフェのお店が沢山あります。
大抵はバフェをやっていない時間帯にはカウンター席として使っている場所。あるいはバーカウンターであったり、厨房と客席部分を仕切るカウンターであったり他の機能のために作られた場所を例えばランチタイムのような特定の時間帯だけバフェのカウンターに使っているような店はほとんどそういう構造。
自然、カウンターの片側から一方通行で奥へ、奥へと歩きながら料理をとるということになる。
渋滞が自然とおきます。
中には割り込めないようカウンターと客席を仕切るように紐や鎖がはられているような店があって、そういう店にはいかないように…、と決めている。

さて今日のこと。
ひさしぶりにサルバトーレでランチをとった。
イタリア料理の専門店で、少なからずの店がランチバフェをやっている。
中でも西新宿の野村ビルの地下のお店は、フラッグシップ的な上等な店で、ランチのバフェの値段も高い。
料理の種類も若干多くて、それはそれでたのしいのだけれどバフェのカウンターの造りが悪い。長いカウンターに一直線に料理が並んでいて、何をとろうにもカウンターの最初から並んで待たなきゃいけない。
手前から前菜、ピザ、パスタにデザートと並んでて、パスタのところに誰もいないからとピザの前にいる人たちを飛び越して取ろうとすると叱られる。
バフェというよりなんだか社員食堂に並んでるみたいな貧しい気持ちになるから行かなくなった。今日選んだのはサブナードって地下街の店。
野村ビルのサルバトーレに比べれば品数少なめ、その分安くて、しかもカウンターの構造がいい。感心しました。

いいバフェのカウンターの条件はまず厨房に近いこと。
お店の人の目の届く場所にあって、一直線でなく周りから囲めるような構造になっていること。
その条件をこの店のカウンターは満たしてる。
ピザ窯の前にあって料理はカウンターの四方から自由にとれる。
いいなと思う。
しかももらったテーブルがそのバフェのカウンターごしにピザ窯やメイン厨房を見通すことができる絶好の場所。料理が出来上がるタイミングを見計らって席を立ち、できたての料理をとることができるシアワセ。
バフェって座る席で楽しみ方が随分かわるものだから、座る場所にはこだわりたい。それに今日はちょうどお客様が入れ替わるタイミングでの入店で、厨房の中では次々料理が作られ、作り置かれた料理があたらしいものに置き換わるときでもあった。ラッキー至極。

サラダにパスタ。和風のオイルベースのパスタに鶏挽き肉のペンネがまずできて、食べてるうちにトマトソースのメランザーネが出来上がる。ほうれん草とベーコンの白いピザに、はちみつをかけたクワトロフォルマッジ。できたタイミングが今だったから、本来最後に食べたい甘いピザを最初に食べることになったけど、それもまた乙。マルゲリータとツナのトマトソースのピザが続いて、どれも生地がおいしく耳までパクリ。

カッペリーニをそうめん風に食べる提案。氷にはなしたカッペリーニにそうめんタレにオリーブオイル、レモンの皮を浮かべたところにピッカンテ。スライスオニオンと一緒に食べると涼しい逸品。アイスクリームでお腹に蓋した。満足す。


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