Marcus Strickland's "Twi-Life"を見た。19.07.16

ライブ久々だなと思ったが考えてみるとひと月ぶり。コットンクラブは割と久々な気がする。色々行ってるから、いつの誰の公演をどこで見たかなんて、よくよく考えないと思い出せない。

マーカス・ストリックランド、とそのバンドTwi-Life。新譜『People Of The Sun』、前作『Nihil Novi』は聴いたし、ブルーノート・オールスターズとか、クリス・デイヴ&ザ・ドラムヘッズとか参加してて、何かとよく見る。アルバムは一聴してイイなぁと思ったが、なんとなくイメージが掴めなくて聴き込むところまでいってなかった。まぁ何かイメージを掴み取るべきなのか、ということも思うが。

(↑クリス・デイヴ、BIGYUKIなどが参加したライブ映像。クリス・デイヴのインパクト強い映像ではあるが)


そんな「見るべきだけどイマイチ掴みきれてない」存在だったが、ライブでかなり印象が変わった。というのは、すごく具体性を感じるというか。ソロとかすごく歌っているのだが、その感じがまるでヴォーカルかのよう。なんつーんだろう。めちゃめちゃ分かりやすい、っていう言い方だと微妙なんだけど。

バンド的にはドラムのチャールズ・ヘインズ。以前キーヨン・ハロルドのリーダーバンドでも来日してて、同じコットンクラブで見たのだった。多分最初にその名前を目にしたのはジャイソン・モラン『ALL RISE: A Joyful Elegy For Fats Waller』のクレジットだったと思う(ちなみに『ALL RISE: A Joyful Elegy For Fats Waller』も『Nihil Novi』もミシェル・ンデゲオチェロのプロデュースである)。キーヨン・ハロルドのライブでのチャールズ・ヘインズが凄くて、ドラムばっかり見てしまったのを覚えている。だから注目というか期待はしていたが、強靭なビートと常にオカズを入れてくる暴れっぷりで、バンドの推進力を担っている感。
そして前評判がよかったベースのカイル・マイルス。そう目立つようなプレイをしているわけではないのにすごい存在感。ソロ弾いてるのにベースラインがいるかのようなグルーヴ。

リズムセッションみたいなシーンがあったり、このリズム隊、というかバンドとしてのポテンシャルがめちゃめちゃ高い。ワンホーンカルテットだけに、マーカスのテナーサックスはどうしてもメロディーかソロになってしまうのだが、かといって他のホーンプレイヤーが入ってもこうなるとは思えない。マーカスありきというか、それがないと成立しないバンドという感じ。

あとは曲。マーカスのプレイと同様、結構キャッチーというか分かりやすいものが多いんだな、とライブで見たことで感じた。チャールズ・ヘインズのドラムが暴れることでキメが作られていたり、エンディングから次の曲に繋いだり、「Drive」という曲(クリス・デイヴが参加したライブ動画がアップされている)は曲のCメロをイントロにして始まるなどアレンジもされてて、個人的にはそこもポイント高い。こういうこと言うとなんかちょっと怒られそうだけど、フュージョンっぽさを感じた(具体的にコレ、というのがあんまり思い浮かばないのだが)。ジャズ、ヒップホップ、ネオソウル、確実にその要素が入ってはいるんだけど、巧みに混ぜ合わされていて、なかなか他にないサウンド。なんつーかとりあえずカッコよかった。4人っていうサイズもイイ。

(↑上でクリス・デイヴ、BIGYUKI入りの映像を紹介した「Drive」という曲の、今回来日したメンバーでの演奏。アレンジや、メンバー、人数による演奏の違いを比べて見てほしい)


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