David T. Walkerを見た 19.03.06

父とライブに行くのは久しぶりだ。父の影響を受けていた頃はほとんど一緒に行っていたが、自分が現代のジャズにハマりだしてから、ひとり、あるいは仲間と一緒に行くことが多くなった。

でも往年のベテラン、大御所とかはだいたい親父と行く。今回はソウルギターの神様のようなデヴィッド・T・ウォーカー。何度か見に行ってはいるのだが、今回はドラムもレジェンド、ジェームス・ギャドソンということで、行くしかないな、となったのであった。

仕事終わり、ライブに行くまでの時間に、VulfpeckのデヴィッドTとジェームス・ギャドソンが参加してる動画を見ちゃって、コーラスが耳に残ってしまう。いい曲だけど。

デヴィッド・T・ウォーカーのライブは何度か見に行ったことがあるので、目新しいこともなく、ある意味演歌のようなものかもしれない。演歌ソウル。少し前にBSか何かで、演歌ギターの巨匠CD集、とかCMをやってたのを思い出す。ソウルギターもある意味同じような感じと言っていいだろうか。ソウルギター巨匠名演集。作れそうだな、真面目に。

だからまぁ、いつも見に行く若手ミュージシャンのライブのように、次どんな音が出るのか、集中しながら見るという感じではなく、すごくリラックスした雰囲気であった。たまーにこういうライブを挟むのもいい。

選曲はデヴィッドTベスト盤、的な感じだが、なにせドラムがジェームス・ギャドソンというスペシャル。ギャドソンのプレイは、なにぶん歳が歳(今年で80歳!)なので、時々「おや?」という部分がないこともない。でも極限まで削ぎ落とされた手数で、あの重い音で軽やかなグルーヴ、特に片手16ビートになったときの気持ち良さが凄まじい。ちなみにオーディエンスの歓声はギャドソンに向けたものが最も大きく多かった。

デヴィッドTは変わらぬプレイ。今年で78歳らしいが、相変わらず盛り上がるところで椅子から立ち上がったり、元気そうだ。数年前から使用ギターが変わって以前よりいい音になった、と思いきや、今回は変わる前のモデルに戻っていた。まぁ何かしらトラブったか何かだろうと思うが。

それにしても。現代に生まれ育ち、こうしてソウルのレジェンドミュージシャン、デヴィッド・T・ウォーカーとジェームス・ギャドソンを(しかも一緒に)見られる、ってのはすごい幸せだ。ソウルファンだからこそ感じられることだけれども。


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