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エネルギーの交換

4月。フレッシュマンたちがキラキラして歩いている。心なしか、電車もギュウギュウになるこの時期。

新入社員研修を担当し、登壇していると、キラキラしたまなざしでピンと背筋を張ったフレッシュマンたちに、沢山出会う。そして、私に向けられるそのまっすぐな視線が、自分の意図や、はてまた小手先のごまかしなども見透かされているような気がして、背筋が伸びる思いだったりもする。

そういうのも含め、この時期は特別であり、そして格別だ。

私は講師として連日フレッシュマンたちにスキルや考え方を教えている。でも、届けている身でありながら、彼らからたくさんたくさん「頂いている」ような気分になる。

ホテルから会場までの送迎バス、たいした距離じゃないけどヒールにはありがたい

体は疲れているのだけれど、終わった後の爽快感と充足感は半端ない。何ならドラキュラみたいに何かを吸い取って、若返ったのではなかろうか、勘違いするほどだ。

袖触れ合うも多生の縁。この「袖」とは、令和、いや風の時代で言うなら、「エネルギー」ではなかろうか、なんて思っている。

誰かと出会い、会話し、その人の所作や受け答えやふと向ける視線から、その人の価値観や、譲らない一線や、人となりを想像し、それを理解する。

時に吸い取られるように重たく疲弊することもあるけれど、多くの出会いや一緒に過ごす時間は、その後自分が浮上するみたいに軽くもなったりする。

エネルギーを頂いて、元気になっている。

ホテルの部屋から見えるレインボーブリッジ

もちろん、奪うだけでなくこちらも何もないけれど全て差し出す覚悟で、一期一会の彼らと対峙する。

毎年4月は連日このやりとりが交わされる、刺激的で、不思議で、満たされる月間。

だからこそ、そもそもの「新人研修自体」を良いものに仕上げてから向かわないとなのです。

ハイ、桜咲くあたたかな日曜日ですが、今からまた準備します。

4月7日 サカシタカオリ



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