技能実習生は技能実習生であり、お金を稼ぎに来てる訳ではないし、時給が安いとか高いとか関係ないと思う。
　最低賃金以下になるのは仕方ない。
　それは差別とかそういう問題ではなく、そういう契約であるし、長時間労働も三年ぐらいの短期間で仕事を覚えるのだから仕方ないと思う。
　そこはみっちりやらないといけないだろう。
　日本人の最大の長所である忍耐力を学ぶチャンスなんだよね。

　日本人の技術の凄さがそういう地道さにあることを外国人に理解させるのは難しい。
　チェックチェックダブルチェック、トリプルチェックが大事で、タイ人の奥さんに日本の自動車免許を取らせるだけでも非常に大変である体験からそれは身にしみて分かる。
　　
　大体、タイ人の奥さんの外免切替えの書類などは八個ぐらいあって、その書類がひとつでも欠ければ事前書類審査も通らないし、落ちると、また数ヶ月待たないといけない。
　住民票なども三ヶ月過ぎると有効期限が切れてしまうのは普通だし、大体、大雑把な外国人はそういう日本文化や暗黙の了解を理解しない。
　
　ノミで頭を叩かれる外国人の話や機械で指を切断した中国人の話があるが、ちゃんと担当者の注意事項を聞かないから切断するし、ノミで頭を叩かれるんじゃないかと思う。
　日本に来る前に日本文化と日本語をみっちり習ってこないからそうなるんじゃないかと思う。起こるべきことが単に起こってるだけじゃないか。

　僕は別に奥さんをバカにしてる訳ではなくて、日本で日本人として生きていくだけでも大変であるということを理解して欲しいし、それぐらいクリアしないと日本では生きて行けない。
　役人天国なのだから書類はきっちり出来ないといけないし、そこをかいくぐり、日本文化や忍耐力や空気を読む力などに裏打ちされた技術力を学びに来てるのじゃないか？
　実はそういう地獄を生き延びるような忍耐力が日本人の技術の源泉であることに気づかないといけない。
　バカみたいな反復練習こそが名人的な技術者への道でしょう。

　そういう修羅場的な修練が日本の技術力を支えているのに、そこをちゃんと学ばないとはどういうことなんでしょうか？
　20万円の給与で住居費と食費引かれて10万円ぐらいしか残らないとしても、タイの現地の給与は月３万ぐらいで、うちの奥さんなんか日系企業で働いて12時間夜勤で日曜も働いても休みなしで５万ぐらいなのだから、10時間労働で10万円なら天国としか思えない。甘過ぎるんだよ。認識が。

　そこは忍耐して、近所の中国人の女の子は月三万ぐらいで暮らして七万仕送りして七万X36ケ月＝252万ぐらいあれば、中国やタイで家が建つといわれている。
　近所の中国人の女の子から、ぺらぺらの卵を焼いたものを貰って食べたことがあるけど、生活をぎりぎりまで切り詰めて頑張っている。　
　そういう体験が節約とかやりくり、創意工夫に繋がるし、本当の意味で日本人の生き方を学ぶことになる。
　戦後に日本は何もないところから立ち上がっていったんだし、大体、そんな安易な考え方で、時給が低いから逃亡して時給が高いコンビニの深夜で働くとか、確かにそれでお金は儲かるかもしれない。
　それでは不法滞在になって裏稼業に落ちていくだけでしょう。

　そういう体験から節約とかやりくり、創意工夫、ひらめきが生まれるだろうか？誰でも出来る安易な道じゃないか。日本の技術の本当の源泉を理解しないとね。
　近所の中国人の女の子の方がちゃんと日本の技術を学んで帰るし、マスコミで騒いでる外国人は何も学べないまま帰る事になるでしょうね。
　この地獄のような日本でサバイバルできたら、どこの国でもやっていける力がつくに決まってるのに、そのチャンスを棒に振ってる訳ですよ。
　
　「苦労は若いうちにしろ」「買ってでもしろ」という話があるが、それは単に上司のいじめだとかそういうものでもなくて、それも含めて人間のいやらしさや嫉妬や心の闇を学ぶ機会だったりする。

若い時の苦労は買ってでもしてほしい理由
https://matome.naver.jp/odai/2138111334231305101

若い時の苦労は買ってでもせよ…が正しい理由４つ
https://self-esteem.hatenablog.jp/entry/2017/01/18/%E8%8B%A5%E3%81%84%E6%99%82%E3%81%AE%E8%8B%A6%E5%8A%B4%E3%81%AF%E8%B2%B7%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A7%E3%82%82%E3%81%9B%E3%82%88%E2%80%A6%E3%81%8C%E6%AD%A3%E3%81%97%E3%81%84%E7%90%86%E7%94%B1%EF%BC%94

　この話は日本人でも分からないだろうと思う。
　修羅場をくぐる重要性というか、たぶん、昔気質のヤクザやさんとかは分かるでしょうね。
　僕の場合は大した修羅場ではなかったけど、それでも、そういうものは体験しておくと後の人生の役に立ったりするんだよね。

　例えば、死ぬか生きるかの修羅場をくぐっていれば、ネットで炎上して心が折れたりしないし、そんな意見もあるんだなと思うだけだ。なんか風でも吹いた？と思ったりする。ホリエモンとかね。
　毎月売上げを作らないといけない営業の修羅場を何年もやってれば、他の仕事は全て楽な仕事になってしまうとか。
　生きる次元そのものが違ってくる。
「死ぬこと以外はかすり傷」という本を出してる編集者の方がいるが、「苦労は若いうちにしろ」「買ってでもしろ」というのは、つまり、生きる次元そのものが違ってくるからという意味である。

　技能実習生の話に戻るが、大体、中国などの悪質な送り出し機関というのは正規ルートではないでしょう。借金背負わせられるというのはもう詐欺組織だし、そんなとこにひっかかるぐらいでは、そもそも中国でも生きていけないよね。悪徳業者に騙されてるだけじゃん。

　技能実習生の方には日本で地獄を味わって帰って欲しいです。
　それこそが、生きる次元そのものを変えてしまうし、それこそが、本当に日本の技術の本質なんだということを知ってほしいですね。
　日本の自動車産業は本社が下請け業者をいじめて、生かさぬよう殺さぬようにしたので、凄い技術が出てくる訳で、日本社会そのものが技能実習生制度に出ているし、その地獄こそが日本の技術の源泉だと知ってほしいですね。マジで。
　機械で指を切断した中国人も、指を切断しない機械でも作ればいいと思ったりする。そこは逆転の発想で。

　派遣制度や非正規社員を発明したり、中国を世界の工場にして安い賃金で働かせて、日本企業は膨大な利益を上げたじゃん。それこそ素晴らしい創意工夫だし、100円ショップの秘密じゃん（爆）