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マルチ商法の本質2

彼女(アキさん)との最初に会ったときに聞いた話では、彼女はとあるビジネスをしているという事でした。そして、それは誰でもやる気さえあれば簡単にお金を稼げるという事でした。季節はちょうど秋頃でした。


その後も何度かアキさんに会い、話を聞きました。


やる気さえあれば稼げるという言葉に、だんだんと私はのめり込んでいきました。しかも実際にアキさんはかなり稼いでいるようでした。


アキさんからジェームススキナーという方のyoutube動画を紹介されました。この動画は今でも愛用しています。元気がなくなった時に自分に活力を与えてくれます。


またある時は、本読む?これ読んだ方が良いよ。とロバートキヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」を勧められました。読書は好きな方なので、その日の内にシリーズを大人買いして、3日で全て読み切りました。正直、その時の私にとって、その本から得たものは何もありませんでした。しかし、どちらかというとアキさんにやる気を示すのが、一つの目的となっていました。

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ある日、セミナーがあるから参加しない?と言われました。迎えに来てくれたアキさんが乗っていた車はジャガーのオープンカー。オープンカーなんて初めて乗りました。冬なのに、オープンなのに、シートが身体を包み込み、断熱式なので全然寒さを感じませんでした。簡単に1000万円を超える車です。

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連れて行かれたのは、郊外のマンションの一室。


そこには私と同い年くらいの人たちが10人くらい居ました。そこで行われていたのはボードゲームでした。ロバートキヨサキが開発したキャッシュフローという名のゲームです(人生ゲームに似た経営戦略ゲーム)。

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そのセミナーを通じて幾人かの知り合いもできました。


中には、同い年くらいで既に結婚して夫婦で参加している人も居ました。半年後に子供が産まれるとの事でした。その夫婦とは、その後も一緒に食事をしたりしながら仲良くなりました。きっと頑張って僕らも稼ごうねと意気投合していました。夫婦は産まれてくる子供のためにもやる気満々でした。


また別の日には、私の師匠に会わない?と言われました。どうやらアキさんには師匠が居るとの事でした。とりあえず、会うだけならと、会う事にしました。


夏の暑さが厳しくなった時期に、大阪駅から少し離れた場所のホテル1Fのラウンジで会う事になりました。そこは高級ホテル。ラウンジの高級感も一段と雰囲気がありました。そこには一人の男性が座っていました。私とアキさんが彼の向かいに座り、彼(アキさんの師匠)の話を聞きました。驚いたのはその人のオーラです。普通の人が発せられないようなオーラというか雰囲気を漂わせながら、とてもゆっくりと小さな声で話をされていました。彼のオーラに圧倒され過ぎて、彼が何を言っていたのか、あまり覚えていませんが、ビジネスとは的な事を言ってました。上には上が居るんだなと感じました。

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さらに別の日、季節的には少し肌寒くなってきていました。アキさんから北新地で立食パーティーがあるんだけど、来ない?と誘われ、もはや断るという選択肢は私にはありませんでした。北新地と言えば高級な料亭が集う言わば富裕層の街。そこでは多くの人か参加すると聞いていました。


立食パーティーの会場は地下にあり、そこには、何十人という人が居ました。例のボードゲームで知り合った若い夫婦も居ました。そして、アキさんやアキさんと同じクラスの人達が数人居て、そのクラスの人達を囲むように人だかりができて、ありがたそうにアキさん達のお話を聞いていました。

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アキさんがそんなすごい人だったんだと改めて感じたのと同時に、夏に会ったアキさんの師匠クラスは、さらにスゴイのかと、自分がどれだけスゴイ人々と接してきたのかという事を感じました。


そして、数日後、話はここから一気に急展開していきます。


これまで1年以上もかけてアキさんとの交流から、やる気さえあれば成功できると信じ切っていた私。仲間も出来て、いよいよアキさんが行ってきた儲かるビジネスの核心に迫っていきます。


第二話をこれで終わります。私とマルチ商法との闘い、そして最後にはマルチ商法自体の歴史について調べた結果、ニューソートという思想にたどり着いた事、それらを今後シリーズとして書いていこうと思います。


第一話はコチラ


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