蔵を継ぐ
山内聖子さんの『蔵を継ぐ』と言う本を読みました。
いやー、もう、なんていうか。こんな日本酒愛に溢れた本を初めて読みました。”のんべえ”っぷりがダダ漏れてます♡
“飲む文筆家”を名乗る著者は、唎酒師の資格を持っていて、20年近く日本酒を飲み続けているそう。「dancyu」などの雑誌で記事を書いたり、日本酒のセミナー講師もされています。
そんな著者が、負の遺産を抱えながら家業を継いだ5人の若者のストーリーを紹介しているのが、この本。
取り上げている酒蔵は以下です。
宮泉醸造㈱ 宮森義弘
松崎酒造㈱ 松崎祐行
高嶋酒造㈱ 高嶋一考
㈱湯川酒造店 湯川尚子
㈱せんきん 薄井一樹
読んだら全部飲みたくなりますよ!!!
飲みながら取材して書かれているということもあり、「えっそんなことまで書いてよいの!?」という話まで掲載されている笑。そこが、リアルで面白い。
親から莫大な借金を引き継ぎ「美味しくない日本酒」を変えたいと、戦ってきた人たち。本にはさらっと書かれていますが、そこにはものすごい苦労があったと思う。
ここで紹介されている蔵元や山内聖子さんは、みな私と同年代。
自身の好きな分野で仕事をされている、またその好きをとことんまで追求している姿がカッコよく、心に染みます。
酒好きならば絶対読んでほしい。酒飲みながらサクッと読める本です🍶
と本の紹介はこのあたりまでにして、今日はその中で紹介されていた「宮泉醸造」についても書きたいと思います。
※公式サイトより引用
宮森さんは著者曰く、「やる気スイッチが5個くらいついているんじゃないかと思う」くらい活力に溢れた人。やりたいことが明白で、ブレがない。
同じ福島県のお酒「飛露喜」を飲んで衝撃を受け、自身の酒蔵のお酒を変えたい!と勉強し、様々なことにチャレンジした生まれたのが「冩楽」だそう。
そんな彼にとってスターである「飛露喜」を作ってる廣木健司さんに初めて会って「話をさせてください!」と伝えたときの反応が、コレ👇
「君と話すことは何もない。これから先もずっとないから。」
すんげえー拒絶。。。シャッターどころじゃない頑丈な石の壁が立ちはだかっている。
ヘタレの私なら、この時点で「もう一生この人とは口をきかない」と思う。
でもそこが、凡人と宮森さんとの差。彼はことあるごとに「話をさせてください」と恐れず向かっていったそう。
その後も研究を続け、自身のうまいと思うお酒が作れるようになり、会話が生まれていく。
ことあるごとに比較される廣木さんと宮森さんだが「どうやってつくっているか」など技術的なことは一切話さないそう。
目指しているのに、応えを知っている人が近くにいるのに、聞かない。自分で解を見つけなければ意味がないから、と。
いやー、ほんとすごい。人として尊敬しかないな。。。
そうやってどんどん美味しくなっていったお酒は、巷で人気となり、今では中々手に入りません💦
この本を読んだ後に色々探してみたけど、売り切れてるんだなー
お酒は品質が変わりやすいこともあり、私は正規取扱店でしか購入しません。
となると、買える場所も限られており、しばらくは中々飲む機会に恵まれませんでした😭
ようやく手に入ったのが、「宮泉リバース」
これはちょっと変化球で、コロナの影響で雇用を維持することが難しくなった飲食店から人員を迎え入れ、作ったお酒だそう。日本酒には珍しく、ブレンドタイプのお酒です。
甘くて穏やかな香り、お米の風味とキリッとした飲み口で、美味しい。
その後、いきつけの酒屋でようやく見つけた「冩楽」
楽しみすぎて、まだ開けてませんが、近々飲みたいと思います!
ここに掲載されているその他の銘柄についても、また別記事で紹介していきます。
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美味しいお酒にまつわる情報なども教えてもらえると有り難いです♡
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