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『任天堂の最新ゲームのROMカセット』がなかった

5月17日はお茶漬けの日。

永谷園の創業者・永谷嘉男の祖先にあたり、
お茶の製法を発明して、
煎茶の普及に大きな貢献を残した
永谷宗七郎の命日が1778年(安永7年)5月17日だったことから、
この日がお茶漬けの日となっています。

永谷園のお茶漬けと言えば、
ゲーム中に永谷園のCMが流れる
帰ってきたマリオブラザーズ』(1988 FCDS)が有名。

永谷園が協賛していることから書き換え価格が400円になっていて、
通常の『マリオブラザーズ』以外に特別な要素がある
「ながたにえんワールド」というモードが入っている
お得なゲームになっていました。

このゲームのお得な要素の1つとして、
プレゼント企画がありました。

ゲームで200000点以上のスコアを出した人向けの賞品が
「『スーパーマリオブラザーズ3ROMカセット』または
『任天堂の最新ゲームのROMカセット』(1989年5月31日発売分まで)」
となっていたのですが、
ここに一つの疑念があります。

スーパーマリオブラザーズ3』(1988 FC)
が貰えるのは大変喜ばしいことですが、
「『任天堂の最新ゲームのROMカセット』(1989年5月31日発売分まで)」
が問題なのです。

スーパーマリオブラザーズ3
が発売されたのが1988年10月23日で、
帰ってきたマリオブラザーズ
が書き換え開始になったのは1988年11月30日なので、
1988年11月30日から1989年5月31日までに
発売されたファミコンのタイトルを確認してみると、
1988年12月9日発売の『VS.エキサイトバイク』(1988 FCDS)、
1989年2月3日に書き換え開始となった
『レッキングクルー』(1989 FCDS)、
1989年5月23日に発売された
ファミコン探偵倶楽部 Part II うしろに立つ少女 前編』(1989 FCDS)、
1989年5月30日に買い替え開始となった『ピンボール』(1989 FCDS)
の4タイトルしかなく、
どれも「ROMカセット」ではありません。

ファミコン以外にも目を向けると、
1989年4月21日にゲームボーイが発売されているため、
本体と同時発売となった『アレイウェイ』(1989 GB)、
スーパーマリオランド』(1989 GB)、
ベースボール』(1989 GB)、
役満』(1989 GB)
と1989年5月29日発売の『テニス』(1989 GB)までが、
範囲内に発売された「ROMカセット」になるのですが、
さすがにゲームボーイのタイトルを対象にしていたとは思えません。

結果、
「『任天堂の最新ゲームのROMカセット』(1989年5月31日発売分まで)」
は存在しないことが判明してしまいました。

これはお茶漬けのようにさらさらと胃に流し込むがごとく、
水に流すことのできない由々しき問題です。

ちなみに、
直近で発売されたファミコンの任天堂タイトルは
1989年7月27日発売の『MOTHER』(1989 FC)なのですが、
まさかプレゼントに該当しないように、
発売日を設定したわけではないですよね?


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