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【酒蔵レポート】自由な発想による効率追求 高野酒造(新潟県)


新潟県の高野酒造さんにお邪魔しました。
新潟市の西区にあり、代表銘柄は「白露(しらつゆ)」、「柳都(りゅうと)」。

推定2000~3000石程度を造っていると思われますが、徹底的な効率化により、なんと4人体制で酒造りを行なっております。

しかも、造りの時期でも日曜日は完全にお休みで、全員17:30の定時に帰宅とのこと。その秘訣は、業界の常識に縛られない自由で効率的な酒造りです。

この度、機会をいただき高野酒造の高野社長にご案内をいただきました。
大変勉強になったので、その様子をレポートさせていただきます。

洗米

蔵は2階建てとなっており、まずは1階で米の受入れを行います。
写真は洗米工程。網に米を流し込むことで一気に米を洗います。

一気に米を流し込む洗米工程

浸漬

その後、2階に一気に米を配管を通して引上げ浸漬タンクに移動します。浸漬が終わると舌のベルトコンベアに米が落ちて、次の蒸米工程に米が運ばれます。

5台の浸漬タンク

蒸米

次工程は連続式蒸米機による蒸米。
ここで種麹も一緒にふってしまうそうです。そして、ホースで麹室に蒸米が運び込まれます。
※現役で動いている連続式蒸米機は、久しぶりに見ることができました。

種麹も一緒に振る連続式蒸米機

製麹

麹室は大変大きく、棚では一気に650kgの製麹ができます。

650kg/回の製麹が可能な床

次工程では天幕式の棚があります。

天幕式の棚

酒母

続いて酒母室。
高野酒造では、ウルトラ高温糖化(60度)によって、たった3日間で酒母づくりを行っています。

酒母室。全量ウルトラ高温糖化による製造

仕込

仕込タンクは18本。

18本の仕込みタンク

搾り

最後の搾りは、圧巻の2階建てのヤブタ式。
2階にヤブタがあることで、酒粕を剝がす際、下の箱に落とすだけでいいため、腰を痛めずに作業ができるそうです。
今回の見学で一番驚きました。

圧巻の2階建てのヤブタ

最後に

高野社長は食品関係の仕事をしており、日本酒業界の外にいらっしゃった方。
それゆえ業界の常識に捕らわれない大胆な発想が生まれているのだと感じました。

突然の訪問にも関わらず、隅々までご説明いただいた高野 英之社長、ありがとうござました!

高野英之社長と筆者

高野酒造株式会社
新潟県新潟市西区木山24-1
TEL 025-239-2046
HP:https://www.takano-shuzo.co.jp/

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