愚者と魔術師:本気と冗談の境界線

本気で言っていることを冗談と思われているとき人は、愚者になっています。

冗談で言っていることを本気にされているとき人は、魔術師になっています。

生命の樹において、両者は左右対称の関係にあります。

何れにしても、それが場違いだったら嫌悪の対象として攻撃され、その場にふさわしければ好意的に迎え入れられます。

真逆の現象ですが、同じことです。

神扱いされる現象です。

しかし、どちらも本当の神ではありません。

神の代理人として、神を実践するのが愚者と魔術師です。

では、神はどこにいるのか?

不可視・不可知の存在である神は、その場に居合わせた全ての人のそれぞれの中にもともといますが、にも関わらず、ずっと無視され続けています。

左右対称をなす本気と冗談の境界線を超えたところにいる不可視・不可知の存在に気付いたとき人は、「奇跡」と呼ばれる現象を体験します。

愚者あるいは魔術師の役割は、それに気付かせるトリガーを提供することですが、それぞれの中にずっとあるけれど無視し続けてきた存在に気付くのは、結局本人にしかできないことです。

使用画像タロットカード2点:Le tarot de Marseille de Jean Noblet (Paris, vers 1650)

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