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寒の入り唇すぼむ椿かな 小寒

寒の入り唇すぼむ椿かな 咲於

冬至から数えて15日目の小寒から立春前日までの一か月を「寒」と言い、この期間に入ることを「寒の入り」と言います。今年は今日が小寒、ということで1年で一番寒い時期になりました。ことこの新年においては、北陸の方々の傍にある暖が絶たれないことを、心より願うばかりです。

ちかくの神社に出向きましたら、冬枯れの庭にぽつぽつと椿が咲きはじめました。冬を知らせたのは山茶花、春を告げるのは梅、椿はその合間に咲く花、閉ざした冬をひらく花です。木篇に春と書く花なので春ひらく、といいたいところですが、そこはほかに任せたい。なぜなら冬のほうが似合うから。

この花の、重い雪をかぶっても頑なに落ちない蕾、花にも劣らぬ艶やかな葉には、椿5000年の意地と意思を感じます。そんなめげない花には声もあり、負けまい負けまいと聞こえてくる。だからこちらも、負けるな負けるなと声にする。

負けまい負けまい、負けるな負けるな。今日もいちりんあなたにどうぞ。

ツバキ 花言葉「誇り」

藪椿




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