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肌が汚いことを自覚したら肌が綺麗になった話

今でこそ「ニキビは皮膚科で治療できる」というフレーズもよく耳にしますが、自分の学生時代にはまだ治療するものという感覚はありませんでした。

10歳頃から、こめかみ、眉間、口まわりの常に消えないニキビに悩み続けていた私が、初めて皮膚科で診察を受けたのは20歳を過ぎてから。

「大人になれば治る、青春の勲章」なんて言っていた母親が、実際大人になってもまったく改善しない娘の肌を見て心配になったらしく、評判の良い皮膚科を紹介してくれました。

そこから2年ちょっとで、BAさんや知人から、たとえお世辞だとしても綺麗だと言ってもらえる状態に復活したので、合う合わないがあるかとは思いますが、ひとつの経験談ということでまとめてみます。

・スキンケアを変える

20代とは言ってもこれは「大人ニキビ」ではなく10代と同じ肌状態だとお医者さんに言われました。
とにかく皮脂が出すぎているので、クレンジング含めできる限り油分を肌に触れさせないようにとのことで、
それまでは安いオイルクレンジングを使っていましたが、オルビスのクレンジングリキッドに変えました。
この頃はそこまで「落ちないメイク」はしていなかったので、洗浄力のあまり高くないリキッドでもよかったのだと思います。
今のメイクはリキッドでは落ちないので…。

そして洗顔は、薬と一緒に処方されたノブのサンプルがとてもさっぱりしてよかったのでそちらを買うことに。


保湿はオルビスのクリアシリーズを使っていましたが、基本は化粧水だけで事足りていました。
結果的に初手から肌に合うものを選べたのはとても運が良かったです。

・飲み薬と塗り薬

処方された飲み薬は、ツムラの漢方薬。
名前を忘れてしまったのですが、そんなに難しい漢字ではなかった記憶だけはあるので、調べたところおそらく「清上防風湯」というのだったと思います。
これがとにかく苦くて、ただでさえ粉薬が苦手だった私はオブラートに包んでなんとか飲んでいました。
あとはビタミンの錠剤も少し出ていました。

塗り薬は、こちらも名前のわからない硫黄のローションを最初に処方され、患部にちょんちょん塗る感じ。
同時にダラシンアクアチムなどのクリームも出たのですがなかなか効かず、治療の後半になるとディフェリンゲルというのを処方されました。
こちらは広範囲に塗るのですが、これがまたすごい効果なのです。
皮脂をすべて持っていくような…生まれて初めて肌の乾燥を感じました。
油分のない保湿をしっかりということで、オルビスがまさにうってつけでした!
薬でいちばん効いたのは間違いなくディフェリンだったと思います。

こちらのサイトに併用薬のことまでいろいろ書いてあったので参考までに!

・食生活を変える

お医者さん曰く、1年は揚げ物を控えるようにとのことで、最初の半年はピザパスタもNGでした。
当時は実家住まいで食事は母頼りだったので、けっこう多かった休日のパスタやお惣菜の天ぷらを抜いた献立にしてくれて本当にありがたかったです…。
その1年で揚げ物を口にしたのは1回だけ。
マックのポテトをみんなで食べるイベントの日だけは全力で楽しむことを目標に、本当に揚げ物を食べないでがんばりましたが、まだ足りずにもう半年くらい揚げ物断ちしました。

結果的に肌の調子は間違いなくよくなったのですが、髪がパサパサするようになった気はしました。
当時はネイルなどしなかったのであまり記憶にないですが、たぶん指先とかも荒れていたんじゃないかと…。
やっぱり体全部のことを考えると、適度な油分の摂取は必要みたいですね。

・メイクその他細かいこと

油分を肌に触れさせないようにとは言われていましたが、そのデメリットよりもメリットが多いとのことで、日焼け止めと軽いファンデーションはむしろ塗るようにと言われていました。
紫外線は何よりの害になるとのことです。
もちろんメイクを落としてから寝るのは必須ですし、頬杖をついたりして無駄に肌に触れないようにすること、睡眠時間を十分確保すること、水をたくさん飲むことなど、一般的に肌のためになることは基本的に気をつけていたと思います。

・結局はメンタル

治療開始から1年が過ぎた頃、顔の上半分はほぼ治ったのですが、相変わらず口周りだけは常に症状がある状態。
お医者さん曰く「口周りは食生活かストレスが原因」とのこと。
食生活は前述の通り、これ以上はできないと思うほどに努力していたので、あとはストレスの元を探したのですが、
もともとストレスをあまり感じない性格で、何も原因が思い当たらず、数ヶ月壁にぶち当たり、お医者さんと話しても治療というよりカウンセリングのような状態になっていました。

そんなある日、何がきっかけだったかは本当に思い出せないのですが、鏡を見ていて気付きました。
外的な要因のストレスなんかない。
自分の肌が汚いことこそがいちばんのストレスだったんだと。
視界が開けた気がしました。

それからは1年も経たずにみるみる改善し、数年後にはニキビがひとつもない状態の肌になれたのでした。

・余談ですが

ニキビがひとつもないとは言っても、特にひどかったこめかみは10年以上経った今でも凸凹が残っていて、美容クリニック系の処置(脱毛など)はしてもらえない状態ですし、口周りも表面はつるっとしていても、色素沈着は治る気配がありません。
それでもこめかみは髪で隠せるので、普段から見える部分ではないですし、凸凹さえなければ素人でもどうにかメイクで隠せるものです。

なので、「特にニキビでは悩んでいないです」というふうな顔をしていると、冒頭でも書いた通り「肌が綺麗ですね」とお世辞を言ってもらえるというわけなのです。
本気で肌の悩みを抱えている人にそんなことを言ったら逆に失礼だと思うのです。

映画「電車男」で主人公の電車男が垢抜ける前に、メンズ用スキンケアのサンプルを配っているお姉さんに避けられるシーンがあり、
後半、身だしなみを整えてからは同じサンプルを笑顔で渡されます。
渡す価値があると認められた、全然知らない人に人として扱われた、電車男のおもはゆいような表情が忘れられないのです。
鏡を見ながら、ああ、自分もあの電車男と同じ、少し普通の人に近づけたんだなあと、感慨深かったです。

なので自分の感覚として、お世辞でも冗談でも、「肌が綺麗」と言われたら、それはもう世界が変わったのと同じなのです。

・現在の救世主

最後に、今でももちろん吹き出物(今は10代の肌状態とは言えないので…)ができないわけではないのですが、そんな時にちょっと塗って寝れば翌朝には治っているという救世主がいます。
オルビスの「クリアアクネスポッツ」です。

気がついたらリニューアルで名前が変わっていましたが、皮膚科の通院が終わった頃から、もう10年以上お世話になっています。
処方されていたのと同じ硫黄の成分が入っている医薬部外品で、ひどくなった後に塗っても効果はありますが、やっぱり「できそうだな」と予感がした瞬間に塗っておくと、翌朝にはもうその気配は消えているという感じです。
逆に、薬と同じなので、症状もないのに普段から使うのは肌に悪影響があると思いますのでおすすめしません…!

もちろん肌が人生の全てではないですし、表情が素敵なら、肌の調子が上々とはいかずともまったく気にならないほどかっこいい、かわいい人もたくさん知っています。
ただ、努力と気付きで自分の世界が変わったことは確かなので、数少ない成功体験としてまとめさせていただきました。

もしも今悩んでいる人の気付きのきっかけになればいちばんうれしいです。

それではおやすみなさい。

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