古い部屋をDIYしながら過ごした3年間の記録② - 完結 -
前回
前回は家賃が安い代わりにとんでもなく古く放置された部屋に移住した経緯とリビングの床を張ったり、 洗濯機置き場をつくったりしたことについて書いた。今回は急ぎ足になるが最後まで駆け抜けたいと思う。
正直想定以上のハードワークでなぜ私はこんなところに住んでいるのか。と少し後悔していた。
ちょうど同時期に発売した「あつまれ どうぶつの森」ではボタン一つで壁紙や床を変更できるのに。のんきにスローライフを送ってるお前らに床の変更の大変さを教えてやりたい。心からそう思った。どうぶつの森を買わなくてもリアルライフで十分すぎる。
そんな中、次に目を付けたのはリビングの壁だ。これがもうところどころ破れておりとりあえず似た壁紙を買って補修したのが上の画像。補修された部分と比較するととても黄ばんでいるのがわかる。
塗った。
塗装後と塗装前を比較するとこんな感じで、そうか白い壁ってこんくらい白くないとだめなんだなと思った。
こんな感じでもう裏側見えてるやん!みたいな壁も補修してその上から同じ色で塗ってしまえばまぁぎりぎりわからないかな・・・?くらいにはなった。
ところでみなさん世の中にマスキングテープにビニールシートががついてる商品の存在を知っていましたか?私は知りませんでした。こういうことをすると日常では出会えない、その作業のみに最適化されたツールと出会えるのが面白いよね。そもそもマスキングテープの存在すら大学に入るまで知らなかったし。
ここまででリビングの床・壁が代替終わったが、その最中私がどこで過ごしていたかというと…
畳だ。そして壁は砂壁のままだ。
フルリモートの職場で働いていたのでこの茶色い空間でほぼ24時間過ごすとさすがに…と思いきや人間の慣れというのはすごいもので、正直そこまで気にならないままこの砂壁をなんとかしようと思うまでに半年くらいかかった。
砂壁を通常の洋室のように壁紙を張るためには一度薄いベニヤ板を張ってその上から壁紙を張るのが通常の工程のようだが、そんなこと素人にできるか!と思い漆喰を上から塗ることにした。
こんな感じでマスキングして塗るを繰り返した。
これは DIY を経験した人にしかわからないことだと思うのだけど、DIY って塗る作業だけが DIY じゃないんだよね。事前に丁寧にマスキングしたり、後片付けしたりすること含めて DIY だと気づいた。実際に作ってる時間って 料理における炒め時間みたいなもので、それ以外の時間のほうがむしろ大変というのを身をもって実感した。
この漆喰の壁を塗るのだけは友達に手伝ってもらって、1円も払ってない(多分)なのに私より丁寧に作業をしてもらって、なんなら足りなくなった漆喰をホームセンターに買いに行くために車まで運転してもらって本当にありがたかった。
思うに、DIY って1人でやるには限界があって時には人数が複数必要な場面がどうしても存在する。そして私の性格上無償で労働を頼むのは申し訳ないという感情が先にきて結局一人で頑張るを選んでしまうことが多く、結果大変な目に合う。DIY って人に気を遣うことなく他人を頼れて底なしに明るいみたいな素養が必要なんだなー。
一人でつくれるソフトウェアが最高!(本業はプログラマー)
壁が白くなった。砂壁に住んだことのない人間にはわからないと思うんだけど、壁が白くなるだけで部屋ってかなり明るくなるんですよ。なんかもうそれだけでうれしい毎日を過ごしていたところ最後に心残りが。
畳…
正直なところ畳をフローリングに変えるというのを目標にして引っ越したのだがこの時点でこの部屋で暮らして1年が経過しており、もう畳生活に完全に適応していた。さんざん DIY の大変さを痛感していたしもういいかなと思ったが、ここで負けるわけにはいかない!と一念発起し、フローリング材の検討を行った画像が上のもの。
近所の木材屋さんに直談判しに行って買った木材とフローリング材と畳をはがした状態がこちら。特注の洗濯機置き場を注文した時もそうだけど木材屋さんも個人でこんなオーダーする人いないからか物珍しい感じで対応してくれて面白かった。
振り返るとざっくりした説明にしかならないけど本当に本当に本当に大変だった。そもそもこの木材をエレベーターもなしに一人で部屋まで運ぶのを想像してほしい。地獄よ。
当然部屋は荒れてるし、平日仕事するスペースのために居住空間を移動させて焼畑農業みたいな暮らしを強いられるし。
それでもなんとかあきらめず頑張った結果…
劇的ビフォーアフターに出演できるのでは??
かくしてぼろい家に住み始めてちょうど1年後くらいに白い壁とフローリングという現代の住居の標準スペックに追いついたのであった。
他にも細かい DIY などいろいろ行ったけど、大きなところはすべて振り返ることができた。
今思うとなんでこんな生活を行っていたのか不思議でしょうがないし、仕事とかそういう実利的な側面でいうと一切メリットはなかった。でもこの過程を通して、当たり前にきれいに張られているフローリングや壁紙に対して敬意を払うことができるようになった気がする。
いい感じにまとめようと思ったがこれ以上語彙力もないし、めんどくさいので今日のところはこれで。
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