2017 Best Albums


「2017洋楽Best Album」


10.Bibio「PHANTOM BRICKWORKS」

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今や僕の中で「おやすみアルバム」となっているこの作品。アンビエントにハマっている時期に発売されてずっと聴いてた。というか聴いている。ないものに焦点を当てて作ったみたいなことをインタビューで言っていたけど、僕の好きなHomecomingsの「Sale Of Broken Dreams」も似たコンセプトでこういうのに弱いのかなと思ったり。そこから何かを汲み取ることが楽しさの1つでもあるよね。

9.Bonobo「Migration」

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タイトルが移住という意味なだけに、色々なテイストを持ったアルバム。M9なんかは和のテイストも感じられるものだけど、これらが散らからずに1つの作品としてまとまっているのは美しさという共通言語的なものを見出したからだと思う。是非MVも一緒に楽しんでもらいたい音楽です。

8.Phoenix「Ti Amo」

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このアルバムはいろんなところで聴いた。移動中もそうだし、家にいるときも、朝も昼も夜も。ただただ単純にぼーっと美しさと幸せが流れてゆく感覚と少しの勇気が心地いい作品。なんか全部どうでもよくなる時に聴いて勝手に救われていた作品。「Telefono」と「Role Model」が最高だね。あと卒論中めっちゃ聴いた。全体的にバランスが整っててすごく個人的には聴きやすい。

7.Fazerdaze「Morningside」

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宅録SSWであり今年は来日もしてくれたFazerdazeを聴かないわけにはいかない。「Lucky Girl」ばかりが注目されがちだが(めっちゃいい曲)個人的には「Shoulders」はかなりリピートした。淡くてインディーな音と彼女の声を形に表すとジャケのまんまなんですよね。次の作品もとても楽しみ。あ、あとめっちゃ美人です。来日で目と耳がかなり満たされました。

6.Mura Masa「Mura Masa」

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普段聴かないジャンルなので最初の方はたまーに聴くくらいでしたがこの2ヶ月くらいでどハマりした作品。「Massy Love」はもちろん「Love$Ick」「Second 2 None」はヘビロテの域を超えている。自分でも予想外なハマりっぷりで聴くたびに2017年を感じるという意味ではある意味ベストなのでは。

5.Mogwai「Every Country's Sun」

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多くの作品にも言えることだけど、通して聴くことに価値があるなって思えたのは今年ではこれが1番でした。単純にMogwai過去作品と比較しても聴きやすさがあったのが要因かな。とにかく2,3曲目まで聴いたが最後。あとはただズブズブに沈んでいくように聴いて気がついたら太陽登って朝。みたいな日が数日ありました。そして朝に聴くボーナストラックの「Fight for Work」マジでFightという感じだ。朝6時だぞ。この曲が本当にいいので是非国内盤を買いましょう

4.Cigarettes After Sex「Cigarettes After Sex」

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美メロ、無駄のないアレンジ、圧倒的なエロを感じる声。なるべくしてここにたどり着いた感しかないバンド。好きのピークが肌寒い季節になって更に加速しているアルバム。アルバム名は最低(最高)だし歌詞もところどころ最低(最高)で文句を探し始めている自分がいる。最後の「Young&Dumb」が至高。葬式でかけてもらいます。

3.The xx「I See You」

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1曲目の「Dangerous」を聴いたときに2017年ベストじゃんと思いました。(1月) 先行で「On Hold」を聴いたときにガラッと変わったなと思った印象もいざアルバムを聴いてみたらリード曲にふさわしい曲で、そこからの「I Dare you」が良すぎる。こういう時に全米が泣いたって使うものだろ。正直気分で飛ばす曲がある(好きなんだけど後半が待ち遠しくて)以外を除けば本当に音楽好きでよかったなって思わされる作品。来日楽しみだね。

2.The National「Sleep Well Beast」

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全部の音が性感帯。良すぎて言葉には表すことができないんだけど、先行視聴で「Day I Die」を聴いた時の自分が音楽を好きでいる理由みたいなものが湧き出てきて泣きそうになった。ずっと聴き続けてずっとこの美しさに打ちのめされるんだと思う。ジャケも最高だ〜〜〜〜。正直1位と2位の差はない。ない。

1.Slowdive「Slowdive」

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数年前にSlowdiveを知り、Souvlakiの1曲目「Alison」を聴いた時のヤバいもの聴いちゃってる感をまた味わえるなんて思ってもいなかった。1曲目の「Slome」を聴きながら、Slowdivが復活して作品を出している現実が嘘みたくなっていくけど、続く曲でしっかり新しいSlowdiveが鳴っている。その尊さみたいなものを今年はずっと感じていた。ずっとどきどきしていた。ベスト。ボーナストラックの「30th June」がボーナスの意味がわからないくらいにいい曲。これだから輸入盤は辞められない。

「2017邦楽Best Album」


10.橋本絵莉子波多野裕文

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音も含め、作品全体として省けるもの省いた印象。特に、えっちゃんの大人としての魅力が100点。「メロディー」と「声」そういう基礎的なものだけで勝負してこの質は個人的にグッときた。シンプルでいいんだよな。これ聴くとチャットモンチー聴きたくなるので今は封印しています。

9.YUKI「まばたき」

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2017年前半にリリースされた作品では結構長く聴いた作品だと思う。どうでもいいですけど丁度就活をしていた時期にYUKIの作品があってよかったなって思います。YUKIにしか出せない生命力みたいなものがグサグサに突き刺さる作品なんじゃないかなと思います。無敵→名も無い小さい花の流れとかすっごい好き。フジ最高だったよ。女神。

8.Cornelius「Mellow Waves」

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最初の数回はイマイチしっくりこなかったんですけど、RSRで観た時にMellow Wavesというタイトルを体感した気がします。身体に染み込んでくる感覚が癖になりすぎて秋くらいからお気に入りになりました。前半の流れが大好きで、特に「夢の中で」は言葉の選び方が好きすぎて一番聴いた気がする。これは2018年も聴き続けて更に好きになるやつですね。

7.B'z「DINOSAUR」

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創作活動ってその人の内面を表すものだからどんどん変わってゆくもので、昨年なんかは宇多田ヒカルがいい例だったと思います。それが音楽的に変わることもあれば言葉のチョイス的に変わるかは人それぞれで。そんな中で30年目を迎えるB'zは「変わらないまま変わっている」ということを見せた作品でした。「J-POPの枠組みでこの時代にハードロックやってるのうちらくらいですよ」ってスタッフと話したらしいけど、相変わらずその意地と愛に正直な作品です。音楽との向き合い方をここまで晒しているベテランは素直にかっこいい。DINOSAURって「時代遅れの」って意味らしいです。一生ついてくね。ジャケはダサい。

6.赤い公園「熱唱サマー」

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連続シングルリリースがどれもよくて、特に「恋と嘘」なんかバカ売れしちゃうレベルの曲だし、新たな代名詞的な曲にもなり得るなと高いハードルでアルバムを待っていると普通にそのハードルを越えてきた。「カメレオン」なんかはアルバムの1曲目として文句のつけようが無い。4人体制での最後のアルバムはPOPかつロックで無邪気な4人の赤い公園らしさと一抹の寂しさが限界までパッケージ化された作品。佐藤さんお疲れ様でした。

5.Yogee New Waves「WAVES」

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このタイプのバンドはなかなかハマることって少ないんですけど、このアルバムに関してはめっちゃ聴きました。音楽っていいなーって単純に思える作品がやっぱり聴いてて楽しい。正直冬に聴こうとは思わないけど(笑)、これなしでは2017年は語れないし、来年の夏に絶対また聴いている。楽しい思い出とかそういう眩い何かが付随した作品になりました。圧倒的主観。「World is Mine」がとてもお気に入りです。色々ありましたが頑張ってほしいです。

4.坂本龍一「async」

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「音楽ってなんなの?」ってたまに僕自身思うことがある中でその答えの1つがこの作品でした。教授について僕が語るには圧倒的に語彙が足り無い。ただ言うのであれば、このアルバムを少しずつ理解してから僕が音楽に求めるものとか、いいなと思うものがの幅が少し変わった。いい影響を与えてくれたアルバムです。買ったけど唯一取り込んで持ち歩かずに自宅でゆっくり聴いてるアルバム。

3.ねごと「ETERNALBEAT」

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EPの「アシンメトリ」を聴いた時に既に最高だったんですけど、スーパーカーになるの?って気持ちでハードルあげながら聴いてたら最高でした。今年ずっと聴いてたな。「PLANET」なんか特に何回聴いたことか。赤い公園もだけど、こっちの期待を平気で越えてくるアルバムって実際はなかなか存在しないのに出会えた瞬間の楽しさは麻薬。あと、リリースしすぎ。

2.warbear「warbear」

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元Galileo Galileiフロントマンの尾崎さんソロ作品。多くの人が「もうガリレオじゃないから」って気持ちで聴いてたと思うし、僕もそんな気持ちで聴いてたんですけど、ラストアルバムの匂いを残しながら挑戦してて2017年最後の最後にいい作品でたなあって思いました。1曲目「車に乗って」ってずるいな。「墓場の蝶」が好きすぎて初日そっからあまり進まなかったいい思い出がある。あとやっぱり声が良すぎるよね。

1.Maison book girl「image」

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warbearがリリースされてなければダントツで1位です。悩みましたが。ただ、どうしても聴きこみ度を考慮して、いや考慮しなくても1位ですけど。「faithlessness」のMVなんか観ても完全にこの作品で完成したなって興奮しました。2017年はこのアルバムにいい意味で狂わされましたね。あと、完成したなって言いましたけど、この後に更に化けました。怖。(Youtubeにこのアルバムのライブがあるのでよかったらみてください)


「2017洋邦Best EP・Single」


10.ニトロデイ「青年ナイフ」

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圧倒的なかっこよさ。聴いたでしょうか。あんまり他のバンドで表すのは好きではないですが、Nirvanaかよと思いました。音とか譜割とかすごく似たものを感じる。二番煎じとかじゃなく、しっかり彼らの若い衝動みたいなものを詰め込んでいる点がすごくかっこいい。ただただかっこいいです。

9.teto「dystopia」

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今年1番ブレイクしたでしょうか。こういう真正面から衝突事故起こしそうなバンドが人気出てるのがなんだか勝手に嬉しい。言葉選びとか、いい意味で最近の邦楽ロックにある憂鬱さが感じられるんだけど、このサウンドありきだと思う。音楽をバンドをやっているなって思うような作品でした。2018年tetoが冷え切った都会でutopiaを絶対に魅せてくれるね。

8.Maggie Rogers「Now That the Light Is Fading」

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フジで観てベタ惚れした。この作品を見逃さなくてよかった。夜にずっと聴いていられる作品で特に「Alaska」は最高。BBQしながら来年は聴きたい。森を歩きたい。SingleのSpilit Stonesも合わせて聴いてない人は聴いてほしいです。

7.The Wisely Brothers「HEMMING EP」

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上半期で最も聴いたEPな気がする。音作りがとにかく大好き。こういうインディーものには頭が上がらない。気取ったオシャレな音楽でもなくて彼女らのことはなにも知らないけれど、内側から純度高く形になった音楽ばかりが詰まっている気がする。「Thursday」なんかはかっこいい面が見られるし、「サウザンド・ビネガー」は女の子に是非聴いてほしいです。センスあり子ですよ。

6.ニブルス「Submarine Cable」

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この拙さ。グットメロディー。きのこ帝国の佐藤千亜妃に淡さを更に足したようなボーカル。僕の中では拙さが魅力になるバンドってすごく胸が締め付けられる感覚になるのだけど、ニブルスが2017年ダントツで胸を締め付けてきました。音楽は平等だ。

5.Shallou「All Becomes Okay-EP」

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深夜の車内で聴いてエレクトロ厨だった当時の僕は欲しいものが全てここに詰まっているような感覚になった作品。美しさも儚さも存分で、でもずっとずっと広がるような感覚を孕んでいる。この音の中に入れるなら入りたい。

4.Maison book girl「cotoeri-EP」

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邦楽1位に選んだ「image」の後の2作品目。AIを用いて歌詞を作った新しい挑戦をした作品でもあるけど、何よりサクライケンタのセンスが爆発。しっかり次のステージに進んでいる。そこでもっと派手にするとかではなくうまく引き算をされているなと第一印象で思った。後は言うことないです。最高です。MVも是非合わせてどうぞ。僕は大興奮しました。もっともっと色んな人に聴かれるべき作品。

3.17歳とベルリンの壁「Reflect」

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シューゲイザー復活年だった2017年ですが、国内シューゲイザーでは個人的に圧倒的な存在。本当に全曲良くて、音像が素敵すぎる。1曲目の「地上の花」は今年のベストソングかもしれない。ツインボーカルもギリギリの交わり方をしていてどの瞬間も聞き逃したくないですね。音の壁をずっとずっと感じていたい。大好きです。あとギターリフが良すぎる。余談ですがジャケのつぶらちゃんはミスiD出場者ですので。気になれば是非。僕は速攻フォローしました。長い付き合いです。

2.Homecoming「SYMPHONY」

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代表曲「Hurts」を簡単に超えちゃうレベルのリード曲「SYMPHONY」ホムカミはMVも和訳もすごくよくて、今年の夏はずっと聴いてました。ベストソングです。他の3曲ももちろんよくて、EPとして絶対に手元に残しておきたい作品。このバンドにしか出せない空気と音、そして音楽への愛みたいなものをすごく感じた。全秒いいです。断言。

1.羊文学「トンネルを抜けたら」

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僕の大好きなバンドです。オルタナティブでポストロックでシューゲイザー要素を含んだバンド。好きだから1位にするというのはなって思っていたんですけど、いざリリースされるとそんなしょうもない心配とか気遣いはいらなくて最高な作品でした。この作品に魂を売らざるを得ない。コード感が特に好き。基本的に暗めな曲が多い中、最後の明るくも切ないサウンドの「Step」は大名曲。このバンドにしか出せない音が詰まってます。日本の未来は明るいです。


以上。計30枚でした。かなり個人的かつ拙いなコメントもありますが見てくださってありがとうございます。聴いたことないものもあるものも含めて何かしらみなさんが自由に楽しんでいただければ幸いです。2017年は邦楽の不作感は正直否めませんが、曲単体とかで見ればいい作品がたくさんでした。ここにランクインしていない作品でも好きなものがたくさんです。1つの記録としてまたいつか見返して僕自身楽しめたらいいなと思います。2018年もいい曲を聴いたり、たまに作ったりしたいなと思います。

では最後に、「2017 Best Album」として30枚の中から10枚を載せて終わりたいと思います。正直明日には変わってるかもしれません。選べないな。


「2017 Best Album」

1.Slowdive「Slowdie」

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2.羊文学「トンネルを抜けたら」

3.The National「Sleep Well Beast」

4.The xx「I See You」

5.Maison book girl「image」

6.Cigarettes After Sex「Cigarettes After Sex」

7.warbear「warbear」

8.Homecomings「SYMPHONY」

9.Mogwai「Every Country's Sun」

10.17歳とベルリンの壁「Reflect」

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2017ベストアルバムプレイリストはこちら。


(Best SongはHomecomingsの「PLAY YARD SYMPHONY」です。)