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貸借対照表 流固の件|

こんにちは。PCが壊れたままで修理に出すこともせず、新しいものを買うわけでもなく、スマホで書いています。そうこうしている間に季節は巡り、銀杏並木の葉が、濃い黄色に近付いてきました。

育児、育児アンド育児で忙しいばかりではありますが、9月に受けた全国通訳案内士試験(ポルトガル語)の結果が気になるこの頃でもあります。

少しでも新しいことを学んで、将来的に仕事をする際に役立ててれば良いなと思っています。ポルトガル語と並行して、英文会計を勉強しているのですが、自分が分からなかったことをこちらにメモして置こうかなと思います。

貸借対照表に流動と固定という二つの概念があります。この頭文字を取ると、流固となり、私が昔やっていたゲームである、龍虎の拳に語感が似ています。ということで、(どういうこと?) この流固の件について、書いていきます。


資産の部


B/Sの左側です。こちらは上から流動資産、その下に固定資産と並んでいます。これは私の解釈なのですが、資産の中では、上から並んでいるもののヒエラルキーが高いと思っています。

もしかしたら、土地は償却の概念が無いですし、近年 価値が上がり続けているので、例外かもしれませんが。

例として、保有しているREIT銘柄の資産の並びを上から観てみます。

資産の部
 流動資産
  
現金および預金
  信託現金及び信託預金
  前払費用
  未収消費税等

 固定資産
   建物
    その下に減価償却累計額
    その下に建物純額 同じパターン。以下は、省略。
   構築物
   機械
   工具及び備品
   土地
   建設仮勘定
   借地権
   投資有価証券
   長期前払費用

一番上が現金となっており、最も流動性・兌換性が高いものとなっています。下の方、固定資産となってくると、流動性が低く、また、減価償却をしていく類のものが多くなってきます。つまり、将来には価値がなくなる前提ということです。

そのため、これは私見ですが、資産の部では、上からヒエラルキーが高いと思っています。

営業循環基準と一年基準

この流動と固定を分ける基準は、主に二つです。一つは営業循環基準。これは、企業の通常のオペレーションである仕入、生産、販売、回収のサイクルに含まれる項目か否か、という基準。これに含まれていれば流動資産となります。

一方で、一年基準は営業循環に含まれない項目で、一年以内に履行が到来するか、というポイントです。上の項目では、長期前払費用が一年を超えた前払費用ということで固定に含まれています。

後述する、借入金や未払金の負債についても同じことが言えます。

負債・純資産の話

続いて、B/Sの右側です。基本的に右側の資産を、借入などの負債で支えているか、資本金など株主資本で支えているか、で分かれます。ここでは、負債の流動・固定についてみていきます。

また、同じREITのB/Sから参照します。

負債の部
 流動負債

  営業未払金
  短期借入金
  一年内償還予定の長期借入金
  未払金
  前受金
 固定負債
  投資法人債
  長期借入金
  デリバティブ債務

純資産の部
 投資主資本
 剰余金
  当期未処理分利益

こちらの、流動負債・固定負債の項目を見ると一年基準が適用されているのがよくわかります。

そして、これは私見ですが、貸借対照表の右側においては、下にある項目の方がヒエラルキーが高いです。

それはお金を返さなくて良いからです。

当期未処理分利益はすでに発生した売上と費用の差であるので、どこにも返す必要はありません。

一方で、負債は他人資本であり、返さないといけないお金です。特に、上にある流動負債は、基本的には一年以内に期限が到来するものです。つまり、早く返さないといけないものなので、ヒエラルキーが低いのです。

流動比率


流動性の高い資産と、流動性の高い負債を比べる指標です。正直、どっちで割っても良いと思いますが、流動資産を流動負債で割って、%で表示します。目に追いやすいように、左→右で割る感じですね。

流動負債は、すぐに返さないといけない負債ですので、これを現金等でまかなえているか、という比較となります。100%あれば、とりあえずは、すぐに返さないといけない負債を、流動資産でまかなえているということとなります。流動比率は、高い方が良いとされています。

当座比率

流動比率をもう少し厳しく見るのが当座比率です。流動資産から、資産の方をさらに現金化しやすい資産に絞り、当座資産とします。具体的には、現金や預金の他、売上債権(売掛金と、受取手形)が含まれます。

この当座資産を、流動負債で割ることで、より流動性の高い資産で、負債をまかなえているかを示します。流動比率と同じく、高い方が、返済義務の近い負債を流動性の高い当座資産でまかなえていることとなります。

固定長期適合率

ここから固定系の比率です。こちらは、固定資産を、どのような資金調達でまかなっているか、という比較になります。固定資産は、建物などすぐに現金化できない類のものです。これらについて、借入でまかなっているのか、株主資本でまかなっているのかをチェックします。

固定資産を、固定負債+純資産で割ります。つまり、すぐにお金を返さなくて良い類の資金調達手段で、固定資産をまかなっているか、という比較です。

100%だと、ちょうど固定資産を固定負債+純資産でまかなっている状態です。こちらの指標は、少ない方が、健全と言われています。

固定比率

最後に、こちらが最も言いたかったのですが、固定比率はトリッキーです。固定長期適合率の変型版で、少し厳しく見たものです。しかし、固定資産を純資産で割ることになります。

固定資産を固定負債で割るのではありません。ここがトリッキーです。B/Sの右のヒエラルキーが高いのは、より下の項目でした。ですので、固定資産を、債権者に返す必要のない純資産で割るのです。

そしてその比率を観ます。長期固定適合率と同じく、低い方が好ましいとされています。

多くの方の興味ない内容で、失礼いたしました。読んでいただき、ありがとうございます。

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