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うつ病の母

わたしの母は個性的。

20年間うつ病を患いながら仕事をし、2年くらい前に仕事を辞め、最近障がい者手当の一級を取得、損も得もしていないデイトレードをしながら引きこもりろりんしています。

病気が長引き悪化するにつれ、心配性からなる束縛が酷くなっていました。私は現在まで、友達とお泊まりをしたことがありません。自分の恋人を紹介したら暴れるのでは、という不安から紹介したこともありません。遠くへ旅行なんか以ての外。夜遅くの外出はもちろん禁止。家で友達や恋人との長電話も叱られる。

束縛もしつつ、一方で女手一つで私と姉を育て上げた立派な母です。昔は料理もうまく(今はしんどくて料理できない)、母の作るご飯はなんでも美味しかったです。ケーキなんかも作ってくれました。

裁縫等も得意で、絵も上手。車で公園やショッピングなどのお出かけにも連れて行ってくれていたし、私が自転車で危険な走り方をしていたらめちゃくちゃに叱ってくれました。

心配性は、理由を聞けば納得することもあります。まあそりゃ、夜女性1人外を歩いていたら危ないよね、とか。うつ病のせいでネガテイブ思考が海の底へ潜り込むように沈み、心配が被害妄想までいってしまうんだなぁ、と思う時もありますが。

心強い人でもあります。芯が強く言葉が明瞭で賢い。理詰めで相手に迫れる為、人に強く出られなくて社会知らずな私にしたら、母の強さは有り難い。アドバイスもしてもらえるし、合っていることが多いですから。

うつ病のせいで若干はちゃめちゃなわたしの母。何度死にたいと言われ、何度死のうと思ったか。本当は入院するレベルの母を、最近は個性が強いなぁと思い眺めています。

人間なので、悪いところもあるし良いところもある。うつ病患者には直接全ては言えませんが。全て含めて、彼女は私の母なのです。


母は、病気に引け目を感じているのですが、それも可哀想。感じなくていいのに。私なんかは、

「うちの母、うつ病なんですよ〜。新しいドラマは疲れるから永遠に同じドラマ見続けちゃうんですよ〜。おかげでセリフ暗記してしまいました」

と、うつ病あるあるは普通に言えちゃう。(うつ病あるあるかは謎ですし、触れられない話題だからかそんな話あまりできたことないですが)

結局、病気、なんです。性格や環境がわりと影響する、病気。治すために本人と周囲が努力するしかないし、本人も周囲もキッツイ辛い思いをする。

うつ病に引っ張られて自分も病院に通うことはありましたが、そんなことになってもいいことなかったです。

自分は自分、母は母。決して依存せず、全力で支えようと思っています。自分が潰れそうな時は反抗してみたり(100倍返しでキレて暴れられる)、信頼できる人にぶちまけたり、いつもより美味しくて高い生ハムとかチーズ買ってみたり、一人でカラオケに行ってパフェ食べながら歌ってみたりするといいですよ。おバカなことは私にとって少しだけお薬です。お試しあれ。

何が言いたかったというと、うつ病患者の家族はキッツイ辛い思いをする。うつ病の方ほどではないにしろ、普通の人生を歩む人とはどこか違う。少し不幸になることが多い。

その分、自分がコントロールできるし成長します。悪いことしかないから、バネにするしかない。

誰にも言えなくて辛いですよね。

聞いてくれるだけでいいから聞いてほしいですよね。

病気。わかっちゃいるし本人が一番辛いのも知っています。でも、自分の辛さとうつ病患者の辛さは全く別のもの。比べたり一緒にして納得できないもの。

自分は自分だと思い、大切にしてあげるしかないんです。

自分を甘やかすようなイメージで。


こういう考えで、私はうつ病の母と向き合っています。

個人個人で違うでしょうし、私も変わるかもしれない。現時点で、とだけ申し上げておきます。

それでは!ではでは〜〜

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