向き不向きの話。

リモートワークについては、その「メリット・デメリット」が書かれている記事はとても多いように感じている。実際、自分もリモートワークを始めるにあたり、色々な予備知識を得ようとグーグル先生経由で勉強していたのだが、果たしてリモートワーカーに対して「」については、あまり多くは語られていないように思った。

ということで、今回は「リモートワーク適正」について語ってみようと思う。

1. 能動的に動ける人

まず一番は何と言ってもこれ。業種や職種によってもそのレベルは異なるだろうが、往々にして自発性・能動性は重視されるべきポイントのひとつだと思う。

具体的には、自分で課題を見つけてその解決に向けて取り組める人のことを言う。「与えられた仕事のみこなせばいい」といった考えを持つ受動的な人・想像力に欠ける人はまず向いていないと言っていい。

少なくともクリエイティブ職なら「ほっといても自分で仕事を見つけて取り組める」のがベストだ。そうでなくともせめて「手持ちタスクがなくなりました。単発でもいいので出来ることありませんか?」ぐらいは自分から言えるのが望ましい。

夫とこの話題について会話したときに「わかる」「いわゆる『構ってちゃん』には向いてない」と発言していたので、概ねどの職種にも当てはまる事だろうと思われる。

2. 「外野」があまり気にならない人

端的に言えば「他人に興味がない人」ということになる。

リモートワークになると、どうしても社内のコミュニケーションが希薄になってしまう。周囲との「雑談」、いわゆる無駄話が減ってしまうために、お互いの考えが見えづらくなってしまうのだ。

例えば隣の席の同僚に「ねぇねぇ、今回こんなデザイン作ったんだけどどうかな」とレビューを求めることも容易ではないし、それに対して「いいじゃん!」といった反応を貰うことも難しい。

デザインの場合、クライアントの意向に沿いつつも、必ず己の中で納得したものしか世に送り出せない。と、私は思っている。なので時間が許す限り、自分が納得するまでデザインを考えるのが常なのだが、無論、その途中で迷いが出ることもしょっちゅうである。

そんな時、オフィスで働く身分であれば、気軽に周囲に声をかけ、意見を求めてその良し悪しを見極めることも容易なのだが、リモートワーカーとなるとその「声をかける」ハードルが高くなる。ネットを介した顔の見えない相手に声をかける場合、「今通話しても大丈夫か?」を聞くところから始まるからだ。

こうなってくると、人によっては不安ばかりが増幅する要因ともなり得る。相手の顔が見えない不安感、言いようのない孤独感に苛まれてしまいがちなのだ。

そこで大いに役立つのがこのスキル。要は「人の都合」を気にせずにガンガン自分から声をかけていっちゃうのだ。

「今話しかけたら迷惑だよな...」「私なんかのために相手の時間を奪うのは気が引ける...」といった女子高生マインド全開でいたら日が暮れてしまう。そんな忖度している場合ではない。

相手がどう思おうが関係ねぇ。あたしゃ仕事を終わらせたいんじゃ。

という心意気で、ガンガン声をかけにいける人だと、スムーズに仕事をはかどらせることができる。

3. おうちが大好きな人

近所に自家焙煎の珈琲豆を販売しているお店があるので、休憩時間などを利用してよくそこに足を運ぶのだが、そこのマスターと仲良くなったついでに「実は在宅勤務してるんですよ」とリモートワーカーであることを告白してみた。

するとやはり、とても驚かれると同時に「閉塞感ヤバくない?」「気が滅入らない?」「体調崩しそう」といった心配をされてしまった。

その気持ちも分からなくはないし、実際、前回の記事にも掲載した通りの状態にはなった。が、一度それを乗り越えてしまうと何ということはないし、何なら、その時マスターに根掘り葉掘りリモートワークについて聞かれ、更には「外に出て人と接するって素晴らしいよね」論を展開されたことによって

「あ、そもそも私、おうちが大好きなんだな」

ということを再認識してしまったのである。マスターの言うことはよく分かる。が、「外に出る」ことへのハードルが高い人間もこの世には多数存在するのだ。

そういった人たちにとってはリモートワークは最高のワークスタイルになりえるし、何ならリモートワークから脱却できる気がしない。今からオフィスワークに戻れと言われたら、絶対に無理である(白目)。

4. 自分で自分のご機嫌が取れる人

実はこの中でも一番重要かもしれない。

リモートワークで何に一番苦労するかといえば「モチベーションの維持」だ。日常的に社内メンバーとは画面越しにコミュニケーションを取っているとはいえ、普段ひとりで作業をしているために「チームで仕事を進めている感覚」が希薄になりがちで、毎日同じタスクの繰り返しに飽きてしまいやすい。

オフィス出社していると、飽きたときにリフレッシュする方法が見つかりやすい。例えばバリバリ電話を取ってお喋りしている営業さんなどを見かけて「この人たちが営業してくれるおかげでおまんま食べられるんだなぁ」とか有り難く思ったり、めちゃめちゃやる気に満ち満ちて先輩からの指南に耳を傾ける新卒の子を見かけて「あぁフレッシュだなぁいいなぁ頑張ろう」とか思ったりする。

あとは休憩室で同僚を捕まえて雑談することで気持ちを切り替えたりなどだ。そういった他者との関わりによって自分への刺激となることが多い。

が、リモートワークでは常にひとり。よって、飽きたときには「自分で自分の機嫌を取る」しかない。

具体的には近所の公園まで散歩に出かけてみるだとか、ハーゲンダッツのアイスを買ってきてこっそり食べるだとか。あとは自分で自分を「よくやってるね」「えらい」「すごい」と褒めてあげたりだとか。

私の場合はデザインの仕事をしているので、心をクリエイティブな気持ちで満たすために動画配信サービスを開いて溜まったアニメを消化してみたり、画集を眺めたり漫画を読んだりするようにしている。

まとめ

と、色々書いてはみたが、一番声を大にして言いたいのは「大抵のことはお肉を食べてたくさん寝れば治る」ということだ。

リモートワークに限らずだが、何だかうまくいかないとか、調子が悪いとか、結果が出せず散々だったとか。そういうときはまず肉を食べよう。きっと幸せな気分になれるはず。実際お肉を食べると幸せ物質が分泌されるらしいことは、科学的にも証明されている。

そしてお腹いっぱいになったら、たくさん寝よう。

一方で、私の主人はこの「睡眠」がおざなりになってしまい、体調を崩して鬱になってしまった。そのことも記事にしているので良ければ目を通していただきたい。

私の場合、子育て中の身であるということも手伝ってはいるが、夜9時には子どもたちの寝かしつけがてら寝落ちして、そのまま朝までという日が圧倒的に多い。

おかげでメンタルはこれまでの人生でも最高に良い状態だし、余計なことを考える暇があったら楽しいことを考えよう、とプラス思考にもなっている。

つまり、リモートワークに欠かせないのは「肉」と「睡眠」ということになるし、実際に主人の例から言っても特にこの点は実感を持って言える点でもある。

ぜひ皆さんにおすすめしたい。

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