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クイズ入門としても良質な小説、小川哲『君のクイズ』

〇この本の内容

生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになり――。 読めば、クイズプレーヤーの思考と世界がまるごと体験できる。人生のある瞬間が鮮やかによみがえる。そして読後、あなたの「知る」は更新される! 「不可能犯罪」を解く一気読み必至の卓抜したミステリーにして、エモーショナルなのに知的興奮に満ちた超エンターテインメント!

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〇この本の新たな活用方法

この小説はクイズ入門としても高い質を持っていると思います。
この本を読む過程の中で、クイズの面白さ、裏側、細かなテクニックなどを学ぶことができます。
クイズ好きな人が、クイズの楽しさを友達に伝えたい時にも、役に立つと思います。

また、この本はクイズプレイヤーとして活躍されている伊沢 拓司さんの著書、『クイズ思考の解体』『東大生クイズ王・伊沢拓司の軌跡 1 頂点を極めた思考法』などを参考にして書かれており、クイズに関する描写が細かく書かれています。

〇紹介したい文


「ベッドに横になりながら、自分がクイズに囲まれているような感覚を得た。僕はこの世界のことを何も知らない。枕元に、僕のまだ知らないクイズがあった。僕の足元にも両手サイズのクイズがある。僕の背中を押しているベッドのバネは誰が発明したのだろう。枕が発明されたのはどの国で、いつの時代なのだろう。そもそもベッドという言葉はどんな語源を持つのだろう。(中略)目を瞑ると、まだ答えを知らない無数のクイズが僕を包みこんだ。」

小川哲『君のクイズ』より

〇結論


小川哲さんの『君のクイズ』はクイズの楽しさを体感できる本です。
また、ストーリー自体とても面白い小説なので、クイズに少し興味がある人にも、興味がない人にもおすすめです。
ぜひお手にとってみてください。

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