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システムアーキテクトに一発合格したときの勉強法メモ

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平成最後のシステムアーキテクト試験(SA)に一発合格したので、そのときどんな勉強をしていたか紹介したいと思います。半年以上経過しているので今さら感はありますが、誰かの参考になれば。

そもそもシステムアーキテクトってなに?

情報処理技術者試験の高度試験に分類される国家試験です。位置づけとしては応用情報の次のレベルで、DBスペシャリストやネットワークスペシャリストと同じくらい。

試験内容は、午前Ⅰ・Ⅱは高度試験共通でマークシート式4択です。
午後Ⅰはシステム方式の設計に関する問題がメインで、要件定義書のような問題文を読んでシステムの仕様について答えたり、仕様上の不具合を指摘したりします。
午後Ⅱは論述式(論文)で、問題文に沿って自分の経験を書きます。

受験当時の私のスペック

社会人歴6年目。分類的にはユーザー企業で、新人研修後にシステム部門に配属され4、5年ほど保守を担当。その後、開発業務を担当することになり、システム移行案件や新規開発案件を担当している。ユーザー企業だけど自社サービスのシステム開発もする珍しい会社に所属。高校時代に基本情報合格、社会人2年目春に応用情報合格。

なおシステムアーキテクトに受かれば昇格すると思っていたので友人の結婚式二次会を理由を告げて謝り、欠席してまで受験する。
なお実際は受かっても昇格せず。なんでや。

問題別の対策

午前Ⅰ・Ⅱ
ポケットスタディ 高度試験共通 午後Ⅰ・Ⅱ対応』を通勤電車でゆっくりぼちぼち読む。

2周読むこと。1周目は完全理解しなくてもいいからとにかく読む。2周目で理解しながら読む。

とにかく読み切るのをあきらめない心が重要。

午後Ⅰ
会社が勉強会を開催してくれていたので、そこで勉強。参考書は『うかる!システムアーキテクト』。なお、勉強会の参加者に有資格者はいませんでした。

勉強会は週1回、参考書を輪読し、各章末の午後問題の過去問を演習する形式。演習では問題を解く過程の思考を実際に声に出し、周りの人に解説するようにしながら解いていました。

正直、参考書の知識は微々たるもので、業務をやっていれば当たり前のことしか書いていません。知識というより、午後問題の解説と思った方がいいです。

試験直前は参考書の演習問題をざっと復習しました。2週するほどではないです。ただ、問題文の読解に慣れるトレーニングは必要だと思います。

なお、午後ⅠのIoTの問題は分野が若いからか業務知識を求められる感じはなく、問題文を読んで想像力を働かせられれば解けるものも多い印象です。

午後Ⅱ
たぶん一番対策しにくい。

こちらも社内勉強会で対策しました。参考書は同じです。
やり方としては、割り振られた問題を事前に解いてきて(論文を書いてきて)、問題の内容と書いてきた論文の主旨を説明してみんなにレビューしてもらう形式でした。

レビュー後に参考書の答案も見てみるのですが、参考書の答案も微妙なものは多いので、いまいち腑に落ちなくても書いてきた内容が論文として成立していて出題の意図に沿っていればいいのかなと思います。

私の場合は勉強会がある恵まれた環境でしたが、そうでない人も多いと思います。そんな場合は、実際に自分で論文を書いてプリントアウトし、数日後に読んで意味が通るか・出題の意図に即した内容になっているかチェックするのがいいと思います。

もし勉強仲間がいる場合は、誰かに添削してもらうのが一番です。というか勉強仲間を作るのが一番いいと思います。

また、論文には書き方というか定型フォーマットがあります。どんなフォーマットで書けばいいかは参考書に書いてあるのでそちらを参考にしてもらうとして、重要なのが論文の最後に必ず「以上」と書くことです。これを書かないと、書きかけと判定されて不合格になる可能性があります。最悪書きかけでも「以上」と書こう。

なお、当日の試験は手書きなので文字を書く練習も時間があればしておいた方がいいです。受験用の文具セットもあるので、それを使うといいです。私も当日下記のものを使いましたが、文字も書きやすく消しゴムも消しやすいので役立ちました。これに追加でシャーペンを1本入れておけば当日はばっちりです。

対策スケジュール

今度は対策のスケジュールを見ていきます。各問題の大まかな対策は上記の通りですが、マイルストーンと補足を書きます。

半年前~
・午後Ⅰの対策。上記の通り、勉強会で演習を解く。

3か月前~
・午後Ⅱの対策。参考書の例題から、論文として書くネタを複数用意しておく。
・午前Ⅰ・Ⅱの対策。上記の通り、参考書を読み始める。

前週~
・午後Ⅰの対策。勉強会とは別に、過去問の演習をする。解けなくてもくじけない。

前日
・午前Ⅰ・Ⅱを参考書をもとにざっと復讐。できれば午前問題の過去問を解いておく。
・午後Ⅱの論文の書き方を復習。
・なるべく早く寝る。ここが一番重要。

当日
・各試験の前はざっと復習をする。
・体力勝負という名の集中力勝負なので午前はなるべく体力温存する。
・午後Ⅰは時間との勝負なので解けない問題は解ける箇所だけ解答して、解ける問題をできるだけ埋める。
・午後Ⅱは問題文を読んで、事前に用意していたネタが使えそうな問題を選ぶようにする。
・論文の構成に1/3~1/2の時間を使い、残りの時間で原稿用紙を埋めるくらいの時間配分でいい。
・くどいようだが論文の最後には必ず「以上」と書く

なお、私は奇跡的に試験会場が近所でした。奇跡なので再現性はありませんが、睡眠時間を十分に取るためにも会場の近くに泊まるのもありかもしれません。ただし枕が変わると寝れないタイプの人はやめた方がいいかも。

また、午前Ⅰ免除があるならその分睡眠時間を確保できるので、それで更にブーストかけて午後問題まで体力を温存しましょう。

補足:『うかる!システムアーキテクト』の評価低いけど、本当にこれで対策できるの?

Amazonのレビューを見ると☆1で稀に見る低評価ですね。

レビューに書いてあることも理解できるというか、正直その通りです。知識面については業務をしていれば当たり前のことしか書いていないので、得られるものはあまり期待できません。「まあ、普通そうだよね」程度のことが書いてあります。

ただ、過去問題集として使うのであればそれなりに価値はあります。上記のように、勉強会などでみんなでワイワイガヤガヤ解いて答え合わせして解説を読む、という形であれば十分な内容になっています。

システムアーキテクト試験自体が知識を問う、というより「仕様書を読めるか」や「自分の経験を人に説明できるか」というところを問う毛色が強い試験なので、これはある意味仕方ないのかなと思います。

黙々と読むには向いていませんが、過去問題集としてはいいと思うので使い方次第かなと思います。

うかる!システムアーキテクト

補足:この勉強法で何点取れたの?

隠す必要もないので載せておきますね。午後Ⅰは基本情報の頃から苦手です。

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