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雪国へのオマージュ

 大阪に住まいする私。若い頃にスキー場に行ったほかは『豪雪』というものを知らない。
 
 2012年2月の立春に、縁あって東京でひと仕事の後、新潟市内の搬入があり、その後、長岡の友人宅へと向かった。スパイクタイヤを履いてはいたものの、みるみる降り積もる雪で高速道路はノロノロ運転。タイヤも滑り気味で怖い思いをしたものだった。

 町に入ると、家々の前や屋根の上や道路で「男も女も」「老いも若きも」みんな『雪かき』『雪下ろし』みるみる景色が変わっていく。決して簡単な作業ではない。

「男も女も」「老いも若きも」みんな『雪かき』『雪下ろし』みるみる景色が変わっていく

 コツコツと黙々と一日中、ただ雪と向き合う人たち。作業しているなかに老人が多いのだが、あのエネルギーはいったいどこから湧き出てくるのだろうか?こうして雪掻きしても、夕暮にはまたシンシンと降り積もり、朝にはまた同じ作業の繰り返し。

 大阪人(いえ、私)には、あの一連の作業を淡々と黙々と続けることができるだろうか・・・純粋に疑問に思った。

 時はすぎて2024年2月立春。
 今日もまた寒気が広がり雪模様の地方も多いと聞いた。石川県能登半島では被災された方々への無慈悲とも思える過酷な自然の洗礼に心を痛めている。
 
 どうか、少しでも早く温かくなりますように・・・
 天気予報と睨めっこする今日このごろ。持前の雪国の人々の強さを信じて。


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