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「13年目の『すごいな...』」vs.愛媛FC

FC大阪vs.愛媛FC
1-2 負け
メンバー外

2023シーズン、最終戦だった。

2023シーズンのまとめはまた別で書いているので、今回は最終戦で感じたことを。

大きく2点。

よろしくお願いします。

まずは、最終戦の意味、価値について。

万博。最後の景色。


相手は今シーズンのチャンピオンチームの愛媛FC。
相手にとって不足なし。
今シーズン最後の試合に、FC大阪は何を見せるのか。
J2昇格の目標は絶たれたチームに残せるものは何なのか。

ただの消化試合ではないことは目に見えていた。

そんな中、監督は今シーズンで契約満了となる選手を多く、メンバーに入れた。

それはたまたまなのかもしれないし、その真意は正直、わからない。

ただ事実として、そのようなメンバー選考になったのは確かだった。

試合のメンバーにあまり絡めていないと、圧倒的に露出度が低く、サポーターの方も正直どんなプレイヤーなのかあまりわかっていないと思う。
ただ、それでも、普段露出が多い選手と同じ時間に毎日練習してるし、本気でサッカーをしているのは変わらない。
その選手としてのクオリティーには違いはあれど、毎日、生活がかかっている練習をこなすのは相当ストレスである。

給料がいい意味でも悪い意味でも安定していないサッカー選手の宿命だから受け入れてやるしかないのだが、ストレスの大きさや種類は異質である。

その異質なストレスの発散場所、自己肯定する場所が、週末のピッチである。

だからこそ、いい年齢をした大人が、必死な顔して、ボールを追いかけて、汗かきながら、苦しみながら、走っているのに、価値が生まれる。
そこにお客さんがお金を払って見にくる価値が生まれていると思う。

加えて、今節は最終戦。

1年間、いや、それ以上の期間で溜まりに溜まったストレスを最終戦に嫌でもぶつけるしかない。

ここしかないんだ。

それはピッチの外には伝わらないかもしれないし、その思いが裏目に出ることももちろんある。

ただ、一緒に毎日サッカーしてきた人たちのその想いを僕はひしひしと感じることができた。

「これだよな、」

「どれ」だよ。と皆さんは思うかもしれませんが、この感じ。これこれ。といった形容し難い心に届く感じ。

それが最終節で感じることができて本当に良かった。

心が潤う感じがした。



2点目。


13年目の「すごいな、、、」



シーズン最終節ということで、試合終了後には、引退セレモニーやファン感謝祭が行われた。

引退セレモニーは岩本選手。

大学卒業から、FC大阪に入団し、FC大阪一筋、12年。当時まだ関西2部、つまり今より3カテゴリーも下からFC大阪と共に這い上がってきた選手。

そんな彼の最後の言葉は文字通り歴史を感じ、僕には想像もできない苦労があったはず。

普段は本当に優しく接してくれる。
彼のこと嫌いな人は本当にいないんじゃないかな、と思わせる人間性だと思う。

本当に一旦、お疲れ様でした。
次のキャリアが楽しみです😊

岩本選手引退。

次に、ファン感謝祭があった。

ここからが本題。

ここからは、自分が感じたことを文字にするというより、皆さんに事実を紹介したい。

ファン感謝祭が行われるということで、ピッチ上にお客さんを誘導している時間があった。
その間、選手たちは、ファン感の出し物の準備をしたり、待機時間となっていた。

僕はたまたま、FC大阪50番、村木選手と一緒にその準備、待機をしていた。

彼は、ぞろぞろとたくさんのお客さんが、ピッチに入ってくるのを見て、ぼそっと、

「すごいな、、、」

と呟いた。

村木選手は今シーズンで引退を表明した岩本選手よりも長く、このFC大阪にいる。
今年で、13年目だ。

FC大阪が赤いユニフォームだった時から。


村木選手のだった4文字のつぶやきから読み取れるものは言わずとも、わかるはず。

このクラブは多くの人に支えられここまで歩んできた。
僕なんかが語っていいはずのない歴史がある。

それらを知っている人たちの苦労を背負ってピッチに立ち、そのバトンを次に繋ぐ。

それはFC大阪だけでなくどのクラブにも言える。



1人のサッカー選手として、クラブの歴史を刻み、次に繋いでいく責任を全うしたい。

そんな選手になれたらいいな。


1年間お世話になりました。

ファン感の様子。

FC大阪、櫻庭立樹。

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