sakura

ひとりたびがすきなフリーライター。旅コラム、ローカルお散歩メディア、地域情報誌、他多数…

sakura

ひとりたびがすきなフリーライター。旅コラム、ローカルお散歩メディア、地域情報誌、他多数執筆しています。自然とカメラと植物がすき。そしてやっぱり書くことがすき。「すき」を大切にする生き方に、今夢中。 ポートフォリオ: https://intp.site/082/portfolio/

マガジン

  • sakuraの写真を載せていただいたnoteたち

    ギャラリーから、私の写真を使っていただいたnoteのまとめ。 数ある写真の中から選んでいただき、嬉しいです。 ありがとうございます😊

  • キラキラしない妊婦

    キラキラしなかった妊婦生活を、正直に綴ったnoteたち。 ホルモン大暴れ、情緒大暴走のトツキトオカ。 共感できる人もそうでない人も、良かったらご一緒に。

  • ひとりたびの日常

    遠くへ行かなくても、日常の中でいろんなものを見つけられたら。それももう、ひとり旅なのかもしれない。

  • ひとりたびの書きもの

    書くことがすき。 考えることがすきで、それを表現するすきな手段が「書く」なんだと思う。 日常のなんてことない瞬間や、その瞬間の頭の中も、「書いて」いきたい。旅の書きものは「ひとりたびの足跡」へ。

  • ひとりたびの足跡👣

    旅の記録。 ひとりたびをする理由は、知らない景色が見たいから。知らないものに触れたいから。

最近の記事

  • 固定された記事

『僕が旅人になった日』発売。 - それぞれの「#旅とわたし」 -

人生を世の中のせいにできるのは、いつまでだろう? 仕事を辞めた10日後。 私はひとり、スイスにいた。 この書き出しから始まる、"スイス1ヶ月ひとり旅" を綴ったnoteを、#旅とわたし で投稿したのは、旅から帰国した直後の2019年6月だったと思う。 たくさんの応募の中から、ライツ社さんとTABIPPOさんに見つけ出してもらい、エッセイとして推敲を重ねたのちに掲載していただいた書籍、 「僕が旅人になった日」 が、本日9月16日、遂に発売された。 経験豊富な旅人たちや、す

    • できないこと集め - 13週(4ヶ月) -

      終わりの見えなかったつわりの日々に、少しずつ収束の兆しが見え始めた。 だけど相変わらず不調のオンパレード。 この時期のメインは頭痛と疲労感だった。なんてことない日常生活でヘトヘトになってしまう。「たいしたことやってないのに…」と思いながら、体の中ではたいしたことをやっている。 あれもダメ、これもダメ この頃は仕事をしていなかったけど、もうすぐ安定期。産後のためにも少しでもアルバイトで蓄えを作りたいと思い、PCとにらめっこする生活をしていた。 しかしこれがまた、難しい。

      • 胎盤を作る旅へ。妊娠9週目

        つわりの冒険 妊娠確定の6週目頃から、ゆるりと始まったつわり。でも数日で落ち着き、「もしかしてつわりのないタイプ?」と淡い期待を抱いた。 だけど9週目あたりから、徐々に頭角を現してきた。 なんとなく食べられないかも、と思うようになったのは、お米と魚介からだった。代わりに、甘いものがひたすら食べたい。普段は控えていたが、菓子パンなら食べられる気がした。 あとは、夫が作るパスタやチキンソテーなんかが美味しく食べられた。「今日は何が食べられそう?」と気分を共有しながら、一緒に

        • 忘年会がしたい。妊娠8〜9週目

          忘年会がしたい妊婦 妊娠がわかったのは12月。 コロナ禍で2年以上の自粛が続き、我慢我慢の緊急事態宣言が明けて、多くの人が久しぶりの飲み会を楽しみ始めた時期であり、年末年始に帰省して、家族や旧友と飲むのを楽しみにしている人も多かった。 私も、しばらく会えていない地元の仲間と、少人数でしっぽり飲みたかった。 いつ以来だろうねと、乾杯がしたかった。 生まれたらしばらく難しくなる。だからその前にやりたかった。 でも1番悲しかったのは、そんなふうに思ってしまう自分だった。待望の

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          7本
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          14本
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        • おとあそび
          1本

        記事

          長ーい不安定期に突入。妊娠7〜8週目

          つわりの始まりと情緒の乱れ そんな話はよく聞いたことがある。妊娠鬱なんて言葉もあるくらい。 でもいつだって自分ゴトにならないと、言葉の真意はわからないもんだ。 飲食店で働いているが、この頃から客席を離れてバックヤードに入るたびに、ちょびっと涙が出るようになった。 最初は、7週目に突然訪れたつわりの影響で、賄いの美味しいシーフードパスタが食べきれなかった時。 悲しくて、これからどうなってしまうのか漠然と怖くて、パスタの前でうつむき、メソメソした。 それからは、今まであり得

          長ーい不安定期に突入。妊娠7〜8週目

          優しい人たち。妊娠5週目②

          前回は、総合病院でのショックな診察の話。 「流れちゃうかもね」と軽〜く流産の可能性を示唆され、めそめそ帰宅した。 翌日、かかりつけの漢方医院を受診した。なかなか予約がとれない病院だが、奇跡的に直前に空きがでていた。妊娠が確定してからの方がいいかと思ったが、辛い時にいつも助けてくれた先生に、どうしても会いたくなった。 ここまでの事情をすべて把握した先生は、いつでも穏やかで優しいのに、珍しく強い口調になった。 「流れちゃうかも、なんて確証もないのに医者が言っていい言葉じゃな

          優しい人たち。妊娠5週目②

          妊娠発覚翌日のショック。5週目①

          期待に胸をふくらませた待合室 以前検査で行ったことがあるという理由で、大きな総合病院の産婦人科に行った。予約していない人はひたすら待つスタイルで、確か3〜4時間待った。 すごく長かったけど、ずっとiPhoneで「妊娠したら気をつけること」や「妊娠超初期症状」「妊娠アプリ」などを検索しては今後を妄想して、膨らんでいないお腹がなんだか愛おしくて、こんな日がくるなんて信じられなくて、いくらでも時間を潰せた。 友人の妊娠期間のnoteを読み返して、自分を当てはめてみたり、「○週目

          妊娠発覚翌日のショック。5週目①

          キラキラしない妊婦

          すごーーくご無沙汰なnoteです。 タイトルのように、お腹になんと人がいます。 ご報告 〜この度、新しい命を授かりました〜 なんてキラキラ書ける妊婦生活のスタートは、私には1ミリも訪れませんでしたよ。 ある日を境に突然始まったさまざまな生活の制限(飲食)。 自分の身体じゃないみたいな、終わりの見えないつわり生活。 体の中で米粒のような小さな命を、たったひとりで守る重圧。 どうかいなくならないでと、流産の恐怖に怯えて悪夢にうなされ続けた夜。 そして、周囲のささいな言葉に傷

          キラキラしない妊婦

          父の生き方

          初めてなんだよ、自由になったの。はっきりとは覚えていないけれど。 70を目前に控えた父は、そう言った。 64歳で退職した父は、90歳を超えて一人暮らしをしている自分の母の元で、週の半分を過ごすようになり、ご飯を作り身の回りの世話をする生活を始めた。 1、2年が経ち、母(私の祖母)が施設入居したのを機に、その生活も終わりとなった。 ____ 教師だった40年 父は教師だった。 数十年前にまだ父が若手の頃、当時荒れていた中学校に赴任し、生徒指導の担当を任されていた話などを

          父の生き方

          ひとりでサハラ砂漠に立った日

          砂の海が波打ち、けれどその波は動かない。 まるで、時間が止まったようだった。 いつかこの目でサハラを見たい。そう願うようになったのは、もういつからかわからない。 どこかで見た、圧倒的に美しいサハラ砂漠の映像が、忘れられなかった。 本屋で偶然、サハラ砂漠が表紙の雑誌を見かけた。 その前を通り過ぎようとしても、動けない自分がいた。 これを興味と呼ぶのか、わからない。 けれどもうその頃には、旅をしてきた直感を信じられる自分になっていた。 「ここに行く」 根拠のない確信

          ひとりでサハラ砂漠に立った日

          元気だよ

          彼女と私は特別仲良しとは言えず、複数人で会うことばかりで、2人きりで食事に行ったこともない。だけど、年に数回程度顔を合わせるという関係が、もう何年も続いていた。 彼女はいつもホワっとした笑顔で、誰に対しても礼儀正しく、話すとその物腰は柔らかくて、なんだかしなやかだった。9つも年が下で、「さくらさーん!」となぜか慕ってくれた。 そんな彼女が、亡くなった。 珍しく、普段電話がかかってくることのない友だちから、平日の夜22時にLINE電話が鳴った。 彼女の訃報だった。 事故

          元気だよ

          8年越しの卒業証書

          12歳だったあの子が、ハタチになった。 乾杯できるほど、時が経ったみたい。 もう10年以上前のこと。 ハタチそこそこだったペーペーのわたしは、ある職場の〝相談室〟で、ひとりの少年に出会った。 もうすぐ12歳になるそうだ。 毎日相談室に通う、細身でシャイな子。 随分と警戒されてしまい、ほんのり心を開いてくれたと感じるまで、3ヶ月かかった。 わたしはただ、そばにいた。 少年を否定することだけはしないように。 そしてその場から去ることもしないように。 毎日朝からずっと、そこ

          8年越しの卒業証書

          梅雨への感謝を込めて、紫陽花愛を綴る日

          紫陽花がスキ。 淡い色が、綺麗。 グラデーションのような、他の花でもありそうな、なさそうな、そんな色。 優しくて、ほんわかで、強く主張しないけれど個性が光って、ふんわりを周囲にそっと配る。 そんなふうになれたら。 憧れちゃう。 紫陽花って、雨に濡れた方が綺麗に発色するって、いつだったか聞いたことがある。 ソロトラベラー(ひとり旅)なわたしは、やっぱり晴れた日の海や湖の写真なんかを撮りたいんだけど そうじゃないからこそ出会える美しさもあるって、押し付けることもなく、そっと

          梅雨への感謝を込めて、紫陽花愛を綴る日

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          ラピュタより「ハトと少年」

          初めて動画投稿してみた‥。 ステイホームのお供に始めたリコーダー。 音が可愛くて、なんだかちょっとマヌケで(わたしが音を外すから) すっかりハマってしまった。 初めて外でも吹いてみたら、 鳥さんたちが反応して歌ってくれて、びっくり。 すきなことを、 気楽に、力抜いて、とことんアホに 夢中になってあそび尽くす。 そんな人生にしたいって、思い出させてくれた、 ステイホームとリコーダー。 予定通りになんて進まないけど、 それすら笑い飛ばして、波に乗って、 心が喜ぶことに、ただ正直に。 #リコーダー #音楽 #口笛 #アンサンブル #YouTubeデビュー #森林浴 #ラピュタ #ジブリ #映画音楽

          ラピュタより「ハトと少年」

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          いいこ、おしまい。

          わたしは、いい子だった。 いいこってなんだ? 書いておいて、よくわからない。言葉は大切だ。別の言葉を探してみる。 わたしの表現したいことが何か、よく考えてみると、 「いいこ」とは、わたしにとって「本当じゃない自分でいること」だ。 何のために? 「認められたい。評価されたい。」 「褒められたい。」 「嫌われたくない。」(いつも、何かに。誰かに。) そのためだったのだろう。それは痛々しく、弱くて、寂しい。 昔から、数学では赤点スレスレの時もあったし、音楽と英語以外の勉強は

          いいこ、おしまい。

          ひとりサイズのチーズフォンデュ

          外食をしなくなって、しばらくが経った。 地元のだいすきな居酒屋さんも閉めていると聞き、個人経営のお兄さんのことが頭に浮かんだ。 全国から集めたこだわりの焼酎も、季節の野菜を使った、毎回新鮮な創作料理も、古くからの仲間とだらしない格好で、足を崩してくつろぐあの座卓の空気も、そのすべてが、とても恋しい。 テイクアウトで応援したいけれど、今は地元に帰ることもできない。 また笑顔で集う日を信じて、明るく元気に今を過ごすことが、唯一の、そして最大の「今するべきこと」だと思う。

          ひとりサイズのチーズフォンデュ