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ガーデナー便り(8月号)

植栽コラム

皆さん、こんにちは。佐倉ばら会「ガーデナー便り(8月号)」をお届けします。


いよいよ夏本番です。猛暑(酷暑)、花火大会、高校野球甲子園大会、向日葵、海水浴等夏に関係ある言葉や行事があります。しかし、暦の上では秋の始まり。二十四節気のひとつとして、立秋が8月8日に当たります。

時候の挨拶も残暑の言葉が使われるようになり、立秋を過ぎたら「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に変わります。また、今月は日本人にとって正月と同じくらい重要とされる「お盆」があります。お盆は先祖の御霊を迎える日。古くより亡くなった人は7月15日に帰ってくるとされていましたが、新暦では8月半ばにお盆の行事を行うところがほとんどになりました。

さて、この暑い時期バラを元気に育てるための対策としての水やりです。


暑い時期のバラへの水やり(庭植え・鉢植え)と台風対策


普段あまり水やりをしない庭植えでも、晴天が続いて地面が乾燥しているときは、たっぷりと水をやります。水やりは、気温が上がる前の早朝に行い、ホースの中にある温まった水を全部抜いて、水が冷たくなったことを確認してからかけるようにします。高温乾燥が続くときには、夕方も水やりをします。

鉢植えのバラは、コンクリートなど輻射熱の影響を受けない地面に置くようにします。風通しの良いところが望ましいです。ベランダなどでは、遮光ネットなどで日差しを和らげることも必要になります。暑さに弱いバラは、夏の間は蕾を摘み取り花を咲かせないようにします。

もう一つは、台風対策です。近年台風も大型化し、しばしば被害が出ることも。しっかりした支柱をたてたり、まとめてひもなどで結わえたりして、倒れたり、枝が折れないようにします。鉢植えは、風の当たらない場所に避難させます。大きな鉢の場合は、予め横に倒しておくことも必要になります。台風が過ぎたら、潮風で葉が傷むこともありますので、葉全体を洗い流すように水やりをします。


バラの夏剪定(9月上旬頃)


秋に綺麗に一斉に咲かせるために行う作業として、夏剪定があります。

基本的に、夏剪定を行うのは四季咲き性の品種だけで、葉が元気に繁っている株だけ剪定するようにします。夏剪定の時期は9月上旬頃が適期ですが、秋の開花時期を想定して決めると良いでしょう。10月中旬から11月上旬ころに咲かせるのが理想です。

春は、剪定してから咲くまでに、30日~45日ほどですが、秋の場合気温が下がってくるため、1ヶ月半くらいかかります。このように、気温の変化により剪定の時期も考慮することが大事になります。夏剪定の前には、枝が眠ってしまわないように毎日水やり、新芽、シュートがたくさん出やすい状態にしておきます。水をあげている株は、剪定すると新芽が出やすくなります。

夏剪定のポイント

  1. 葉がたくさんついている株を剪定する。

  2. 伸びている枝を切る。

  3. 二番花または三番花の枝を切る。

  4. 新芽は残さず全部切る。

  5. 外芽・内芽は気にせずバランスよく切る。

  6. 株全体に日が当たるように切る。

  7. 枯枝、病気枝、混みあった枝(ひこばえ等)を切る。

以上の点を注意して夏剪定をしたバラが咲いた時は、春の花より小さめですが、深い色合いと、香りを長く楽しむことが出来ます。


それには、何よりも熱中症に気を付けて、栽培する人が元気でいることが一番ですね。

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