雨と記憶。

ボールペンで書き殴ったみたいな雨の日。

身体が大気中の水分を含んだみたいに重い。
インスタのストーリーを流し見する気すら起こらず、イヤホン越しの赤ちゃんの泣き声とか、瞬きするたびに主張する目の乾きとか、そういうのにぼんやり意識が向いて、とにかく身体が重たい。

体力がないんだと思う。
金曜日、朝6時まで働いた(働かされた)ツケがぐるぐるとまわっている。疲れたという言葉を体感している。

電車待ちのホームにまで雨が霧状にふきかかる。不快だ。この分だと目的地に着く前に完璧のセットは雨に溶け出している。髪も顔も、スイッチひとつで切り替えられたらどんなにか楽だろう。



などと書いていたわたしは疲れていたんだろうな。雨の日の下書きを引っ張りだして続きを書く。今夜も雨だ。

今夜はトトトタントンタントンタン。リズミカルな雨だからいい夜。

雨に濡れるiPhoneの画面、水滴がキラキラしていてかわいい。中学3年生の時からすまほを持っているのに初めて気がついた、発見だ。

煙草の先に雨粒が落ちてジュッと音がした。
ちょっとこわかった。

隣の隣の部屋から声がする。

今日はバイトをさぼって友人と会った。
彼女の恋人が素敵で、なんだか急に帰り道に恋人がほしくなる。恋人でも友達でもいいんだけど、家族以外で一緒に生活できるっていい。

そういえば「君と生活するのは大変そう」と誰かに言われたこともあったっけ。

大人。大人になってから初めてバイト先で手を握られた時、人肌恋しいを理解した。

ねむようこさんの漫画の中で、人肌からしか吸収できない養分みたいなものがあるって読んだことあるけど、今ならわかる気がする。

自分のはてなブログを見返して、夏の詩が多いことに気がついた。

夏は苦手だけど、無防備にTシャツとかキャミソール1枚を着るのが好きだ。

無防備は安心するし、安心させる。

なんて言葉を捕まえては文字にする、
わたしの夜はこれからはじまるんだな。

夜の渋谷は悪いことをしてるみたいで楽しかった。

下書き日記、供養その2。

#日記 #夜ふかし #フィクション日記


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sakura*

21. 来世はねこになりたい / 思考回路の墓場

フィクション日記

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