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フランスのマスク着用と衛生パスの提示義務と給与停止

いよいよ今日から、フランスでワクチン接種の証明が義務となりました。

対象者は約270万人で、大雑把に医療関係者以外は義務とはなっていません。

義務となると反対デモがあるもので、「義務になりますよ」と予告があった約2ヶ月まえから、毎土曜日に「衛生パスポート」反対デモが続いています。

衛生パスポートというのは、

1.これまでに一度感染している人、

2.ワクチン接種を受けた人、

3.接種を受けてはいないが、陰性検査を無料で受けてる人

この3パターンであれば、衛生パスポートが手に入ったのです。

このパスポートがあれば、映画館、美術館、デモ、レストラン等に提示することで、入館できたのです。

勿論職場でも提示が求められますので、接種をしない場合は、陰性検査を受けて、72時間有効な陰性証明を提出していました。

つまり72時間有効ということは、3日に1度検査を受けていたのです。

衛生パスポートを持っていることで、その時点で感染をさせない証明をできるのですが、政府の懸念は、ワクチン接種を受けていない限り、感染する、させる可能性を残すということでした。

感染者数が鎮火しないこともありますし、また3日に1度検査を受ける人の費用を社会保障で賄うと、社会保険庁の借金がかさみます。つまり税金です。

それで、ワクチン接種をしていない人は、仕事に行けなくなる、または解雇の対象となると予告したのです。

それでも、「断じて接種をしたくない人口」が拒否していたのですが、今日からいよいよ、医療機関で勤務をしているワクチン接種を受けていない人は、仕事ができなくなるのは避けたく、「失業」回避のためにワクチンをしたということです。

今日からですので、今日からワクチン接種に踏み切る人数のデータは分かりませんが、約30万人ということです。

消防士や医療機関や等に勤務する人は約270万人で、フランスの人口が6800万人ですので、全人口の4%です。

そのうちほんの少しの人達が接種していないということです。

その中、今朝になり1部の人達は既に接種を済ませているということで、それでもしないと決めている人は、

Suspension du contrat de travail(労働契約の中止)

arrêt de la rémunération, et même amendes de 135 euros(給与支払いの中止と135ユーロの支払い義務)

となっています。

接種を受けない間は、働きに行けなく、給与が支払われません。違う職場に行ったり、有給を使ったりと生活をつなぐということです。

接種を絶対にしないという場合でも、解雇とまでなるかは、まだはっきりとなっていません。

なにせ、100年に1度の危機で、新しいことばかりです。


ところで、この衛生パスポートの提示は、今後ワクチン接種を受けないといけない医療機関の人もありますが、医療機関従事者以外の人も、パスポート提示は義務のままです。

いままでも、パスポートをもっているかチェックをしないといけない、美術館や飲食店にとっても負担となる作業です。レストランによっては一人別に雇用するなど、負担となっているのも事実です。

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これは、カフェにあった看板に「マスク着用とコロナウイルス検査陰性証明書は義務です」と書いています。

実際のところ、お店の人も毎回お客さんに言うのが嫌なのですよね。

こんな熊さんが代行して言っていると、可愛いですよね。

そして決め手は、不満のある人は、お店にではなく直接、エリゼ宮か、首相官邸へ電話してくださ~いと書いてあります。

気の利いた看板でした。




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