【漢詩】構成がテーマに奉仕する

「漢詩の話」

わたしはもともと、「構成」が「テーマを内包」している物語が好きです。
構成が凝っていることそのものが目的のお話ではなく。
テーマを伝えるために、構成を利用している小説や映画。

例えば映画『ペパーミント・キャンディ』は、時間の流れを逆にして、映画の進行と共に過去に遡ります。
主人公が、ある政治的事件に巻き込まれたことが原因で人格が悪いほうに変わったという「テーマ」を伝えるために、あえて時間を遡る「構成」にしています。
わたしはこのアイデアに感銘を受けて、小説『私の男』に取り入れました。

漢詩を読んでいても、構成を利用して、言いたいことを効果的に伝えていると思える作品があります。

たとえば李清照「声声慢」。
最後の一行「这次第,怎一个愁字了得 (こんな苦しい気持ちは「愁」という一文字ではとても伝わらないだろう)」を効果的に伝えるために、最初の行からずっと、「凄凄惨惨」など、苦しみを表す強い言葉を羅列し続けています。

白居易「夜雪」は、静かな雪の夜の描写を続けて、最後の四行目で「時聞折竹聲」と、寒さで竹の折れる音が響いて終わります。
詩が終わっても、音の余韻が続いているようです。この音を三行目(起承転結の転)ではなく、四行目に置いたのがすごくかっこいい。かっこよくて震える。

韓愈の「同水部張員外籍曲江春遊寄白二十二舎人」も、あえて起承転結ではなく起承承転の構成にしていると思われます。四行目で急に「なぜ来なかったの?」と聞くから、質問がパワーを持っていると思う。

つまり、様式美そのものではなく、様式美から人間を伝えようとするアイデア、知恵を尊敬する。

…相変わらず、全てを誤解して自己流で漢詩を読んでいる可能性をはらんでいますが。

でもすごく好きだな、漢詩💞
自分が漢詩を好きだということに気づけて幸せだ💞

読み続けよう…

漢詩の仕事は13日後。まだ初心者すぎる。自分のことがとても心配。
進めるところまで進もう…
正直、とても急いでいる…🏃‍♀️💨

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