外見がよろしくなくてお酒が弱くても水商売で指名を取る方法

私は、アラサーのときに水商売をしてた時期が少しだけある。
アラサーといえば水商売をあがる時期だけど、私はその時期にガールズバーとホステスの経験をした。
店では最年長の上にスタイルは悪かった。
この仕事はやりがいがある反面、物凄くストレスが溜まるので暴飲暴食が酷かった。
この世界は、可愛いか、飲めるか、喋れるか、どれかひとつは出来ないと生き残れないので私は喋ることに徹した。
最年長でスタイル最悪な私でも、お店でNo.3までいけた。
今日はそのコツを書こうと思う。

1.指名の取り方
①SNSを使う
お店で最年長の私は、店で戦うことは最初から放棄した。
周りには自分より若い子、可愛い子がいるのだ。
ここで戦うなんて馬鹿馬鹿しいと思ったのだ。
そこで駆使したのがSNSだ。
私はオタクなので、オタクの男性をSNSで探しメッセージのやり取りをした。
そして、仲良くなった頃に「会いたいけど忙しくて時間が無い。金銭的な負担をかけてしまうけどお店で会えないだろうか」と持ちかけた。
オタクの男性は、こう言っては悪いけど夜の世界に疎い。
こんなもの、夜のお店で遊ぶ人からすれば営業だとすぐ分かる。
でも、それが分からないのがオタクだ。
そして、彼等はあくまで私に会いに来る、という名目なのでお土産を持ってきてくれる方もいた。
そういうときに、「ありがとー」とお礼をいうだけでは足りない。
「えー!?嬉しい!いいの!?ありがとー!やったー!」と大袈裟に超笑顔で喜ぶ。
そして、そのお土産は席のそばに置いておく。
間違えても裏になんて持って行かない。
雑談の途中でお土産の入った紙袋の中身を見て、「ほんと嬉しー!もう返してって言われても返さないからね?」とテンションを上げて言う。
お土産を戴いたときはオーバーリアクションで何度もお礼を伝えると効果的だ。
これをやったとき、後にお客様から「お土産、めっちゃ喜んでましたねw」と連絡が来た。作戦成功だ。
これ以外にも、ヘルプの子に「こんなプレゼント貰っちゃったー♪」と自慢する感じでお客様の前で伝えると喜んでもらえる。

②嫌いなもので盛り上がる
これは、お店に来たお客様から場内指名を貰い、その後本指名で通ってもらう方法だ。
なので、場内指名の取り方を書いていく。
心理学では、人間は好きなものが同じよりも嫌いなものが同じな方が意気投合すると言われている。
悪口で盛り上がるのなんかが最たる例だ。
先の説明で気付いた人もいるかもしれないが、私自身がオタクなので、オタクのお客様からの指名を取るのが私は得意だった。
嫌いなもので盛り上がる、これは誰も傷付けないやり方でなければならない。
特定の誰かに名指しで悪口なんて言った日には、自分のイメージがダウンするだけだ。
では、誰も傷付けず、自分のイメージを落とさず、盛り上がれる「嫌いな話題」とは何か。
それはオタクだけではなく、オタク以外の人ですら感じる人は感じる、漫画やアニメの実写化だ。
ここで、あの俳優はキャラに合ったいないだの、あの監督は嫌だのは言う必要は無い。
ただ、実写化したらイメージが崩れそうで怖いですよね、とか、実際に実写化したら「上手く言えないんですけど、なんか違いましたね」とぼかす言い方でいい。
というか、ぼかした方がいい。
私は、「実写化って嫌ですよね」の一言で、この日場内指名を獲得し、その後そのお客様は本指名で来店してくれるようになった。

③相手の飲み方を見る
これは、場内指名を取る方法で、本指名には繋がらないことが多い。
黒服に呼ばれて席を離れるときに、馬鹿正直に「場内指名して下さい」なんて言われたところで、お客様の気分はダダ落ちするだけだ。
ここまでハッキリ言うのは、夜のお店のシステムを分かっていない人にだけでいい。
分かっていない人には、「私、もうこの席を離れないといけないけど、まだ◯◯さんと話していたいな。でも、そうするとお金がかかっちゃって、ダメかな?」とでも言えばいい。
ここでお金がかかることを説明しておかないと、後からトラブルになるからだ。
では、脈無しだけど場内指名を取るにはどうしたらいいか。
それはその人の飲み方を見るところから始まる。
例えば、女の子のドリンクの値段や場内指名、セット料金の価格を聞いてこないタイプ、このタイプは恐らく大体の価格を予想出来ている。
だから、お客様に「まだここに居てもいいですか?」と聞くと、プライドを優先するので断らない。
彼等は「自分は金が無い」と見られたくないのだ。
本指名に繋がることはないが、場内指名が取れるだけでも稼ぎにはなる。

2.切れそうなお客様を繋ぎ止める方法
お客様の中にはこちらに恋をしてくれる方もいる。
だけど、いつまで経っても店でしか会えないと憤慨するお客様も残念ながらいる。
「俺達の関係って何なの!?」というやつだ。
これは、お店に呼ぶキッカケになる。
「大事な話だから、直接会って話そう」
これで、まだお客様は来店してくれる。
そして、ここで適当なプレゼントを用意しておく。
定価で買ったら働いている意味が無くなるので、セールになっているものを買う。
ここで注意してほしいのが、メインはプレゼントではなく、それに添えた手紙だ。
手紙は帰宅してから読んでね、と伝えてプレゼントを渡す。
今更だけど、手紙がメインなので下手をすればプレゼントなんて要らなかったかもしれない。
手紙には、「また会いたいです」とだけ私は書いた。
そのお客様からは、「君の気持ちが伝わったよ」と連絡が来た。
ここで間違っても、「好きです」なんて書かない方がいい。
人間は嘘をつくと脳のリソースを消費するので、脳に負担がかかるのだ。
でも、「また会いたい」は、お店で会う=お金になる、なので嘘ではない。
一度嘘をつけば、嘘に嘘を重ねなければならないから面倒なことにもなる。

3.最後に
これから水商売を始めようとしている人、既にしている人に伝えたい。
どんなお客様が来店するかを把握するのは勿論大事だけど、どんな女の子がいるかも把握した方がいい。
何故なら極端に外見の良い人、話術に長けてる人は有利な世界だからだ。
可愛い子、美人な子、若さを売りにしてる子、色恋営業をかける子、面白いギャグ枠の子、クールな子、様々なタイプが居て、私は頭のおかしなキャラというか、素がそれなのでそれでいった。
幸いなことに頭のおかしなキャラで売ってる子はいなかった。
お客様からは有難いことに、面白いとかニュータイプ(ガンダムネタ?)と言ってもらえた。
あとは、私の場合連絡はマメな方なので、一時間に一回連絡が欲しいというお客様にはそのように対応していた。
そして、最近ではキャバ嬢さんが書いた本や、キャバ嬢向けの雑誌もある。
そこに書かれていることの全てをやるのは非現実的なので、自分でもやれそうなところだけ真似するだけでも集客率は変わる。
どうかこの記事が、水商売をしている方々への糧になりますように。

#創作大賞2023 #エッセイ部門

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