蛇にピアス
ちょっと前なら絶対選ばない作品
”死ぬときは俺に殺させて。誰か知らない奴に彼女の命を取られるなんて耐えられない。”
私はこの場面で、今まで理解しえなかった
嫉妬とか性とかそういうものの奥に潜む巨大な”愛情”を
びっくりするほど納得できた気がした
ここでのピアスは自己愛の形?
スプリットタンは不安の裏返し?
なぜ痛みに耐えて体を変形させるのか
変形させないといけない理由があるのか、それは一体何なのか。
それは純粋な若者が、不安や好奇心をどうすればいいのか
わからない末に行き着いた答えなのかもしれないな。
もう少し関係を誰とでも器用に持てたなら
私みたいなごく普通な主人公だったのかもしれないと思ったり。
私はもっと平和だったり笑えたりミステリーだったり歌えたりする
作品が好きだった
嫉妬とか性とかそういう描写はなんとなく見てはダメなような気がして
その奥に潜む”愛情”みたいなものを知ろうとしないでいた気がする
それはなんだか暴力的で私とは別の種類の人たちの営みのような気がしている今でも。
私は井浦新さんがすごく好きなので、この作品が最高だったわけですが
井浦さんのことが好きな方は、見るべきですし
井浦さんのこと好きじゃない方は、絶対見るべきですね