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昭和54年、サンシャインシティ「こどもの町」に都内最大規模のおもちゃ屋を開店

前回の記事では、私の父が経営し、後に私が二代目社長を務めたおもちゃ屋「さくらトイス」が、昭和53年(1978年)にオープンしたサンシャインシティに出店したことを書きました。
今回は、その続きのお話です。


サンシャインシティ文化会館地下の「こどもの町」

サンシャインシティは、全ての施設や店が同時に開いたわけではなく、1年遅れの昭和54年に文化会館がオープンしました。
さくらトイスはその地下1階にも店を持ちました。
元々サンシャインシティの企画で、「こどもの町」という区画をB1に設け、そこにはおもちゃ屋を中心にしてその周りに子ども関連ショップを置くという構想でした。
父はこの話にすぐ乗り、おもちゃ屋として手を上げました。

JR池袋駅から来る人にとっては、サンシャイン入口から一番奥の文化会館の地下1階。
立地にこだわる父が店を出す気になったのは、数年したら1974年にできた地下鉄「東池袋駅」の入口と地下でつながり、地下通路入口に一番近くなるからということでした。
現在の有楽町線「東池袋駅」とサンシャインがつながる「東池袋地下通路」ができたのは2011年、もうサンシャインからさくらトイスは退店して、トイザらスができていました。
オープンしてから地下通路開通まで33年掛かっています。「数年」というのは33年でした!

「おはようスタジオ」中継も入ったオープン当日

オープンの話に戻ります。
さくらトイス店は約250坪で、都内のおもちゃ売場では1・2番に広い店でした。その周りに子ども服店が数店・子ども専用の理美容室・託児所までありまさに「こどもの町」でした。
オープニングセレモニーは盛大で、マーチングバンドが入り、着ぐるみも数体かいてお客様をお迎えしました。

同じ1979年に始まった「おはようスタジオ」などのテレビ中継も入って、華やかに始まりました。

おはようスタジオの中継が入りました
こんなに大きなトミカも!

さくらトイスも入口に子どもしか入れないタイムトンネルを作り、タイムトンネルを抜けると目の前におもちゃ売場が広がるという仕掛けをしました。

余談になりますが、オープンの手伝いに行った私は、お昼を食べに出かけたら店に戻るのにどこにあるかが分からず、「文化会館の地下はどこですか?」と、サンシャイン内で聞きながら戻った記憶があります。初めてのサンシャインの広さにビックリ!そしてサンシャインシティに来る人、勤めている人も含め人の数を1日45000人と聞いて又ビックリ!その時私が出していた店、田無の人口は確か43000人でした。

チョロQの品ぞろえが豊富!大会も

こどもの町店はサンシャインシティ一番奥の突き当りで集客も苦労しましたが、広さもありメーカーさんの協力で様々なイベントも行いました。
一番はチョロQかな!元タカラの商品でご存じの方も多いはず。
チョロQの品揃えは、多分一番だったと自負しています。チョロQ大会もいっぱい開催しました。
懐かしい記事を見つけましたので、良かったらご覧ください。
「さくらトイス/チョロQ研究所説」

私が社長になってから、会社の50周年記念でちびっこチョロQバスも作りました。

さくらトイスオリジナルのちびっこチョロQ

海外からの観光客、修学旅行生でにぎわう

昔はエアーガンも扱っていたので試し打ちのコーナーもありました。外国人のお客様がいらして試し打ちをしたいと言ったのでOKを出したら、銃の構え方が本格でびっくりしたと当時の店長が行っていました。

外国人のお客様も各地の修学旅行生も多く、宅配便を使って購買商品を送る方も多かったです。

ファンシーショップ部門の「マイハート」もあり、女の子はもちろんのこと、東南アジアのお客様が多く、中には何万円とダンボールいっぱい色々なグッズを買われたお客様もいらっしゃいました。

ぬいぐるみ売り場も広く、大きなぬいぐるみが良く売れました。

ピンクパンサーのぬいぐるみ、なつかしいですね!

売場で見るとそれほど大きさを感じないぬいぐるみでも、家に持って帰ると、ビックリするくらい大きいものです。
ある日、数人で来て会社の同僚の結婚祝いにと、大きな恐竜のぬいぐるみを買っていかれました。しっぽまで入れると畳一畳位、高さは1メートル位あったと思います。貰った新婚さん、寝る場所があるかしら・・・とちょっと心配しました。

今、流行りのガチャガチャもいち早く導入しました。店頭の通路に何十台も並べ賑わっていました。売る手間も無く万引きも無いのでとっても売り上げに貢献してくれましたが、こんな事件もありました。海外の硬貨で日本の硬貨そっくりなものがあり、その硬貨を使った外国人がいたようなのです。換金も出来ず困ってしまいました。その硬貨は、今でも私の家にあります。

いろいろな思い出のあるサンシャインの2店舗

色々な思い出のあるサンシャイン店、私が社長を引き継いだ時もサンシャインは2店舗ともありましたが、近くの電気量販店の玩具売場に価格で負けてしまい、退店しました。

トミカも種類豊富でした
女の子向けおもちゃコーナー
プラモデルコーナー

今でもさくらトイスサンシャインこどもの町店を覚えていて下さる方は多いと思います。
通路を挟んだ向かい側のショップは「ゴリラ」という広いゲームセンターでした。
現在はゴリラの場所にトイザらス、さくらトイスの場所にスーパースポーツヴィクトリアが入っていますね。


昭和27年から平成19年までの55年間、東京・埼玉・神奈川・千葉・茨城の各地に34店舗を構えていたおもちゃ屋「さくらトイス」の2代目社長を務めた私が、おもちゃ屋の思い出話、懐かしいおもちゃのことをつづっていきます。毎月11日に公開予定ですので、続きをお楽しみに!

また、「さくらトイス」のことを覚えている方、ぜひコメントをくださいね。

編集協力:小窓舎

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