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渋谷

渋谷がずっと苦手だった

もともと昔から人ごみが嫌いで、
年頃になっても母からの誘いも友達からの誘いも断り続け、
渋谷に降り立つのを拒み続けていた

駅を出ると毎回人に圧倒され、苦しくなった
誰かが私のことを場違いだと見ているのでは、などと想像したり、
居心地がとにかく悪くいつも帰りたい気持ちだった


先週そんな渋谷へ友人に誘われ、遊びにいった
ワークショップでリップを作り、109で買い物をし、
渋谷のはずれで餃子で酒を飲んだ

相変わらず人は多くごみごみとしていたが、
昔ほど居心地の悪さは感じなかった


年に一度か二度しか訪れない渋谷だからか、
その度々の思い出を思い出すのがとても安易だと思う

2019年 冬
当時付き合っていた外国人の彼氏が不意に来日、
(本来の予定より1週間早まったサプライズ入国・・)

『渋谷のマックで待ってる、あと、充電ない』

とだけ言い残し
何個あるのかもわからない渋谷のマックを捜し歩いた

幸運にも3件目のマックで、
どこからか充電器をゲットした彼氏と
運命的に出会えた。あれは運命と表現してもいいと思う

大都会東京で、当日中には会えないのではという焦りと、
なんて馬鹿な無謀なことをしているのか、というばかばかしさで、
せっかくの久しぶりの再会だったのに
何とも言えない変な気持ちでハグしたのを覚えている

でもまあうれしかった


2021年 冬
当時海外に住んでいたので、
一時帰国中、日本で髪を染めるために訪れた

せっかくなら、ブリーチをしてやろうと
友人のお勧めサロンにいってみた、が

失敗されてしまった
髪の毛にこだわりのない私でもわかる

ブリーチ中、アシスタントさん(いい人)に代わったタイミングで
髪の毛にブリーチのラインができていた
バレッタが付いているみたいなラインが2本

最後まで言うか迷って言わずにお店を出た

悶々と
3マンエン・・

ヒカリエのトイレで改めてラインができているのは
気のせいではないことを再確認
当時の彼氏のちの夫に半べそで電話をかけ、
背中を押してもらった

(昔から気が強いのに気が小さくクレームがにがて)

結局、お店に戻って染め直してもらった

そのあと申し訳なさで神妙な気持ちになりつつも
渋谷務めの友人にコンタクトを取り、ハンバーグを食べに行った

けらけら笑われたがまあいんじゃない髪色と言われ、
そだね、とどーでもよくなった

ハンバーグおいしかったなまた行きたい


2023年 夏
冬の彼氏が夫になり、夫の帰国中にたまたま訪れた

一緒にナポリタンを食べに行った

大学時代よく食べたチェーン店

夫にも思い出の味?を食べてもらいたく連れて行ったが
帰国中、連日の外食でダメージを受けている彼には重すぎたみたいで
申し訳なく感じつつ、ちょっと失敗したななどと思った


2023年 秋
このあいだの渋谷
小学生からだから、、ほぼ20年来の付き合い(書いててびっくり)
そんな親友と訪れた

20年付き合いがあっても初

もろもろのタスクを終えて渋谷のはずれで飲んだ、
というより、とにかく食べた

昔は、お互いのすきなひとがなんたら、、
内容のないくだらないたのしい話ばかりだったのに

今はなすのは、将来のこと子供どうする?だったり
家のこと結婚のこと親のことなど

当人は大人になった気なんて全くないのに

話す内容が年齢相応になっていてしみじみ



嫌いだった渋谷が嫌いがゆえに思い出深い土地になっていて

これからも訪れるたびに更新されていくのかな、と

そんな備忘録

ちなみに原宿はまだなんか苦手

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