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記事一覧

居心地の良いこころの温度

私を受け入れてくれた
愛して受け入れてくれた
感受性が痺れるほど満たされる

風が爽やかで 雨がしなやかで
居心地の良いこころの温度があったかい

私の身体はまだ未完成だけど
なんでもないように包んでくれる 愛
あなたは持っているようで柔らかい
ねぇ 隣に座ってもいいですか?

持っていた嫌悪感さえ
打ち消してくれる環境
不安定も無くなりそうな優しさ

甘えはいけない 動いてかなく

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死にたがり

どうせ 私は死にたがり
弱く臆病で恥ずかしい者
頭もなんだし 身体もなんだし
なにもかも追い付けてないし

手をあげて 死刑執行なら
まず私が我先と手をあげる
死に損ないの遠吠えとして
ひとりで死ねる強さが欲しくて
日々 ネットで検索している

どうせ 私は死にたがり
音が怖くなり 痛みに変わり
逃げるもなんだよ 弱いと言われて
なぜかしら それでも死ねない

手をあげて 死刑執行なら

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あっというまに、ハダカ

許してもらえないかい
見せなくても私の身体は男だから
脱がさなくてもいいよね

気がつけば ハダカにされ
見本として立たされる
こんなんが人間と
ホルマリン漬けで並び
展示品にされたりしてさ
皆 通り過ぎていく

勘弁してくれないかい
脱がなくても私の身体は男だから
心は見せられないけど

生きたまま ハダカにされ
ホルマリンに溺死する
こんなんな生き物が
街に蔓延(はびこ)んでいる

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花丁字

人生という物語を綴ると
苦しくなってしまうけど
きっと 目移りしてたのね

まっすぐに顔を向けて歩いてれば
感じないと言い切れなくて
だけど ちょっとは違ったかもね

嗚呼 私の身体の歪感は付いてくるけど
どんどんと時代は進んでいくから

旅立つのは今しかないんだ、と
未来への希望を抱いて 土に座り
ただ眺めてしまう 花丁字
事を起こさなければ始まらない

かならずしも全てが正しい

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それではみなさんさようなら

もしも 私が死んだら
葬式はあげなくてもいいです
亡くなった者よりも
今を生きてる者を大切に

もしも 私が死んだら
火葬だけはしてくださいますか?
火葬しなかったなら
罪に問われてしまいますからね

それではみなさんさようなら
それではみなさんさようなら

もしも 私が死んだら
無縁仏に入れてくれますか?
継ぐ者もいないので
無縁墓(むえんばか)になってしまうので

これが私の遺

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日めくりカレンダー

豆電球のなか おたがいを知る
唇を這わせて 上目遣いで貴方を見る

どうでもいいのよ 身体を授けても
ふたりが求めるものが違っても
満たされていく私の心

もっと抱いてください ぬくもりが欲しいのよ
この身体を犠牲にしても癒されるため
明日も誰かの女になる

閉め切った部屋で 生まれた姿で
埋める顔の果て ふたりは三日月で重なる

綺麗事なんか ゴミ箱に捨て去り
長めの愛撫を繰り返

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墜ちた羽

白鳥に成りたかった烏は
いつものように空を飛ぶ
羽を一枚 また一枚と
地上に墜としながらでも
懸命に羽ばたきながら

次々と羽を失い もう肌が見えている
弱々しいその姿に 鷹が眼を光らせてる

白鳥に成りたかった烏が
休み休みに空を飛ぶ
たった一羽の旅路の向う
見え透いた嘘を引き摺って
それでも翼をひろげて

次々と羽を失い もう肌が見えている
本来の私の姿に 狐が眼で舌舐めずり

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ボランティア

highly-sexedが満たされない
誰に抱かれても満たされない
本当に欲しいのはなんなのか
ようやく解りそうになっても

highly-sexedが暴れだして
誰でもいいからと抱かれてる
ひとりになれば虚しさが湧き
なんに妬いてるかも解らずに

いいよね、貴女は綺麗だよ
いいよね、貴方は素敵だよ

なんに憧れているんだろう
私は 誰に抱かれたいんだろう
癒しが欲しい ぬくもり欲しく

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小田原提灯

結果よければ よろしいじゃありませんか
老いも若きも それぞれが愛おしい
恥ずかしがらず 堂々といきませんか
塞ぎがちでも 遊女の戯れ

若気の至りに酔い痴れもいいけど
私は貴方に夢を託します

小田原提灯とでも云いましょう
褒め言葉であります
後ろ向きにならず 貴方は貴方です

相思相愛 それだけじゃ不満ですか
口吸いの余韻 遊女のうたうたい

誰にも秘密が必ずとあります
私は貴

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花〜散る其の美しさ〜

「桜の木の下にどうか埋めてください」

春となると咲き 散りゆく其の美しさ
それが私だったと思いたいのです

陥れに足をとられ 転んだ私です
唯一の取り柄として遺書は一行
慎みに彩りたい それが願いでした
だから最期ぐらい夢を叶えてください

「桜の木の下にどうか埋めてください」

自ら絶ったこの命 許されるのなら
せめて死後ぐらいは今を生きたいのです

陥れに皮肉られて 歪ん

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ただいま。

知ってる? あの日の自分に
葬式をあげてあげること
そしたら またあたらしい
私が生まれるんじゃないかと

色は匂へど 散りぬるを
我が世誰ぞ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず

「ただいま。」と目を開けて
見える景色 いつも通り
ひとたまりもない虚しさに
私は変われないと知る
脳が追い付かないぐらい
自分が悔し過ぎる

何度も あの日の自分に
葬式をあげ

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マルタン・ル・フラン

さぁ 私を吊し上げればいいわ
群衆の真ん中で皮膚を剥ぎ取ると
さぁ それでも生きてる私をサ
群衆にこうなると生け贄にしても

魔女狩りは現在(いま)も続いてる
魔女狩りは何時も続いてる

まずは全裸にして、木に括り
手足を釘で打ち込めば
私は抵抗できなくなるから
少しずつ 皮膚を剥いでいく

さぁ これは賢者のお遊びだと
群衆の真ん中で羞恥に晒して
さぁ 全裸の私を嘲笑(わら)ってる

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That's Stupid.

人を信じることにしか価値がなくて
私はとことん騙されてきた
明日も明後日もそうなんだろ That's Stupid.

雲行きが怪しくなってきた
どうやら今夜も雨が降りそうで
私はずぶ濡れの日々

That's Stupid. That's Stupid.
人は信じる価値なんてない
That's Stupid. That's Stupid.
誰もが私に教えてくれる

人を選り好みできる

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おさらばえ

さっさとお斬り下さりなんし
その方が楽でありんすよ
わちきを物にしたいんでしたら
その方が楽でありんすよ

わちきはとても恵まれておりんす
きっと そうなんでありんしょう

もう拝ましてくださりなんし
川に流してくださりなんし
おさらばえ おさらばえ
わちきは誰の物にもなりゃあせん

そりゃあ こはばからしゅうありんすな
共喰いは見とうありせんす
けんど 見世物にしたいのなら
健気に共

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