よろこびの鎮魂歌

誰もが笑顔に成るべき処で
複雑な悲しみが産まれる
泪が一粒 地に落ちたのなら
振り向きざま罵声を浴びる

「ホラ 唄おぜ よろこびの歌を」
見せしめに彼奴が吊るされる
止まらない泪は笑顔を産めず

響(どよ)めく 確かめる

よろこびの歌の中で私が口ずさむ鎮魂歌(れくいえむ)
けして 君の存在を忘れたりしない
是見(これみ)よがしに逃げたりはしたくない
此処から始まりの鐘を鳴らす
もう何度も"君"を生み出さない様に

私らの棲家を奪いたがるが
社会が時代に焦る中で
迷いの 迷いの 聴診器の音
「お前は掌(てのひら)の上に居る」

生と死は 他人の手の内に
私は握られてる 軟禁
美味しい草を与えて 肉にする

群衆の其の中で

よろこびの歌を捧げられる 次は私の順番
誰か鎮魂歌(れくいえむ)を唄ってくれないかい
羊の毛を剥く様に剥かれる肌
私も見せしめにされる迄に
もう一度 本当のよろこびの歌を…

誰もが倖せだと思わない
倖せに成れるとも思えない
灼熱の陽射し 皮膚のない身体に浸みて
焼けて逝く 皆 好奇の笑みを浮かべて見る

よろこびの歌の中で隠れて目を背く者も居る
けして 私は此れで死ぬもんか 死ぬもんか
目を剥く私から泪が流れても
私の死に時は私が決める
もう何度も"君"を生み出さない様に

巓(いただき)の神々(こうごう)よ 私を照らせ
巓(いただき)の後光よ 私を照らせ

#作詞家 #歌詞 #オリジナル #詩 #音楽 #曲付けOK #トランスセクシャル #トランスジェンダー #性同一性障害 #性自認 #MtF #よろこびの歌 #鎮魂歌 #生き長らえる