花一匁

手も繋げない 皆んな捕られた
ボクは要らない子? それとも要る子?

神社の広場で 神隠しごっこ
ボクの雄叫び 閑古鳥

花一匁(はないちもんめ) 散る花の中
誰の落し物もないのに とうにひとりぽっち
花一匁(はないちもんめ) 言葉の華は
ひとりじゃないと雖(いえど)も
鬼には嫌われ 人には足蹴に
少女のボクに 烏の鳴き声
花一匁(はないちもんめ) 花一匁(はないちもんめ)

あの子も消えた どんどん消えて
取り残されてた ボクと影っ子

音もない神社 夕焼け小焼けが
火傷しそうな真っ赤っか

花一匁(はないちもんめ) 花散る雅(みやび)
ぼんやりと立ち竦(すく)むままで 空は濃い橙
花一匁(はないちもんめ) 可憐な遊戯
ひとり遊びになってた
「お前が鬼だ」と少女のボクは
疎外のぼやけ 額にツノ生え
花一匁(はないちもんめ) 花一匁(はないちもんめ)

欲しいか 要らぬ 貪(むさぼ)れ 喰わぬ
普通の定義に 相談しましょ そうしましょ

花一匁(はないちもんめ) 花散る夕日
お下げ髪もないための粗さに 頭を下げるから
花一匁(はないちもんめ) 曰く付きでも
人で在りたい心は
鬼に変わりつつ 額にツノ生え
ボクは少女で だけど判らない
だから鬼とされ 神隠しごっこ
少女の生業(なりわい) ボクを殺せば
花一匁(はないちもんめ) 花一匁(はないちもんめ)

ようやくボクも人の仲間入り…

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