ペリカン

理解は求めてはいないさ
自分ですら理解できないんだ
ハッ 鼻で笑えてしまえる人生じゃ
ロクなもんじゃないね

口にするのは簡単でも
退屈しのぎにはいいらしいと
フッ ようこそ 胡散臭い館へと
私が主人です

人は何故か私をペリカンと呼ぶ
自己犠牲に満ちて 守る 私の存在意義
愛を渡るのは私の習性
神様なんていないし 女神なんていないし
だから私は嘴に愛を詰め込み
遠慮なく 撒いて撒いて撒いて撒いて 溜息

本能とはなんなんだろう?
認められない煩悩の数か?
チッ 舌打ち鳴らせば道は出来るのか?
いつも後回しね

目と目合えば あんたら襲う
鳥の群れがぎょうさん募りだす
そら 私の棲家は暗闇の中
朦朧(もうろう)としてます

何の使命感かはわかりはしなくて
それでもペリカンは渡る 自分を示すために
空いた口へと運ぶ愛の定義
神様なんていないし 女神なんていないし
誰が決めたか証明しなくても
躊躇なく 撒いて撒いて撒いて撒いて 愛する

過剰に反応する 耳障りな言葉に
鳥の群れが人を襲う 己で守るしかない、と

文句云えど 何もしない 人間共
裏取りせずにお粗末な言葉を翅(つばさ)にして
芯がないから 折れて陥る始末
神様なんていないし 女神なんていないし
ペリカンだけが大きな口を開け
容赦なく 撒いて撒いて撒いて撒いて 気の毒
講釈に視線 向ける向ける 冷めたペリカン

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