川面の仏花

落魄(ぶち)れて 撥ねられて ハブられて 弾かれて
身近な他人(ひと)も 遠くの他人(ひと)も
川辺の水と同じく冷たい

悩んだり 苦しんだり いきがったり 躓いたり
無責任ばかり ただ通りすがる
馴染めない日にだんまり

一旦朽ちようかな 水が欲しいから
お腹いっぱい含んでみよう
水の底へと 咲く花へと
成れないことは知っているけど
あっちの岸のほうが良く見えるのは
仏花が綺麗に咲いて見えたから

意地はない 壁もない 溝もない 興味もない
ぼやける景色に 足がただ進む
冷たい川にぽちゃんと

歯痒い窓口には 聞き耳ない者
何を相談すればいいんだ
大人の上に 胡座(あぐら)かいて
知らないこと ただ並べては
あっちの岸の優しく笑む人へと
手招きされれば行きたくなる衝動

命のつながらない番号 それすら知らない番号
川に落としたスマホじゃ もう掛けられない

一旦朽ちようかな 溺れゆくのかな
スマホの部品も錆びてしまう
それは身体の 心に続く
奥に行くほど流れは速い
あっちの岸に辿り着く前に
今 仏花が家族から手向けられていた

#作詞家 #歌詞 #オリジナル #詩 #音楽 #曲付けOK #演歌 #自殺 #願望 #仏花 #家族の悲しみ #スマホ #川