乾涸びた猫

愛の約(ちぎり)はご機嫌斜め
世渡り上手に口遊(くちずさ)んでも
彼奴は私に夫婦扱い
私は愛に寄りかかりたいだけ

私は名のある乾涸(ひから)びた猫
歪な身体は持て囃される
物好きもいると一芝居打ち
貴方を見初めて 彼奴は要らぬ

愛(いとしゅ)う 愛(いとしゅ)う 相手でも
私はタダでは抱かせはしない
相手の好みに合わせても
秘密の逢瀬も満つの愛に浸らんと
愛の約(ちぎり)は使い道

探偵様々(さめさま) 名残りの宵
貴方の好み 彼奴似ね
川の流れに揉まれた彼奴は
とうにこの世に居なくて 土左衛門(どざえもん)

私は名のある乾涸(ひから)びた猫
こんな身体で愉しめ悦び
それなら私は女優になり
貴方の余所見へと導き火照る

愛(いとしゅ)う 愛(いとしゅ)う 相手でも
私はタダでは抱かせはしない
相手の好みに合わせても
秘密の逢瀬も蜜と愛に浸らんと
愛の約(ちぎり)は使い道

貴方は私を抱いた後
彼奴を殺した女だと
私に語るは嗤えるわ
「2人の関係続けるは
僕の良心が許せません」

愛(いとしゅ)う 愛(いとしゅ)う 相手なの
貴方を本気で愛しちまった
女優に成り損ねて 参る
秘密の逢瀬の成れの果てなら
夕刊に載るわ 私の使い道

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