風が鳴る

風が鳴る おゝ 風が鳴る
ひとつひとつと手に取った
愛を得る おゝ 愛を得る
こゝろを泣かせないと
そのあたたかな温もりが
母の漣(さざなみ)が唸る大地には

雪が降る 雨が降る そら桜が降る
その先の景観は良くないけど
私が生きてきた証として息衝(づ)き続けるのね

風が鳴る おゝ 風が鳴る
泪の秘密を隠して
愛を得る おゝ 愛を得る
笑顔でいられた日々
母の手の心地好さだけ
たしかに私の手に残ってるから

雪が降る 雨が降る そら桜が降る
優しき先端に向かう姿に
私が生きてきた答えが浮き彫る雪上の足跡

季節は巡る 歳月が増す 時代が変わる
老いる眼差し 似合う簪(かんざし) もう春が来る

雪が降る 雨が降る そら桜が降る
元には戻れなくても先へ向かう
母の著しい変化に私が気付かないことない

風が鳴る おゝ 風が鳴る
知らないことを報せにと
愛終える おゝ 愛終える
絶壁の波飛沫
生きておくれ 生きておくれ
私のほうが先に逝くのが似合う

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