ぼくのなかにもうひとり

継ぎ接ぎだけの魂を
ぼくはちゃんと抱きしめてて
近づいてくる足音に 耳をすましてた

寂しさを告げるぼくの胸に
そんなきみは語りかけてきたんだ

ぼくのなかにいるもうひとりが
悪夢を生むものだとしても
きみはぼくを信じてくれてた
それを人は愛と呼ぶ

剥ぎ取られたぼくの中身
きみはそっと手を差し伸べ
ぼくを救おうしてくれた だけど夜は耽る

哀しみを嘆くぼくの胸を
まるできみは知っていたみたいに

ぼくのなかにいるもうひとりが
破壊を生むものだとしても
きみはずっと友達と信じ
ぼくにとってメビウスの輪

ぼくのなかに響き渡るカノンは
ぼくの葛藤を表している

ぼくのなかにいるもうひとりが
悪夢を語り きみを退ける
だけどきみはそれでも信じて
それを人は愛と呼ぶ

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