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コーポレートエンジニア第一号として入社した新卒3年目|これまでに直面した4つの壁を振り返る

こんにちは。21卒エンジニアのNakayaです。
この記事では、新卒入社時からコーポレートエンジニアリングに携わり、現在はそれに加えて自社サービス開発、受託開発などを担当する僕が入社以降直面してきた4つの壁、そしてそれぞれどのようにして乗り越えてきたのかについてお話します。
以下のような方の参考になればと思います。

・エンジニアとして企業の中枢を担うポジションに興味がある方
・個人・チーム開発の違いを知りたい方
・エンジニアとしての発信を始めてみたい方

Nakaya
高専から専門学校・大学院まで建築・土木・都市計画について学ぶ。コロナ禍をきっかけにプログラミングを独学で学ぶ中、サクラグからの一通のスカウトメールを機に2021年4月にエンジニア職として新卒入社。現在はフロントエンジニアとして社内やクライアントの開発に携わりながら、テックブログ運営、ブロックチェーン調査にも取り組んでいる。


入社理由と現在の業務

僕は実はもともと、高専から専門学校、大学院と進む中で一貫して建築について学んでいたんです。転機がきたのは就活が終わった頃、コロナでステイホームが叫ばれ始めて時間を持て余し、自宅でプログラミングを独学で学び始めたタイミングでした。最初は建築にも活かせるんじゃないかと思って始めたんですが、やってみるとけっこう面白くて、そこからどんどん院の研究はそっちのけでプログラミングにハマっていきました。Webの開発をしていたんですが、Webサイトを創るのが面白くて、モノづくりという観点では建築とプログラミングは通ずるものがあるのかなと思います。
当時すでに建築系の会社から内定をもらっていましたが、Webエンジニアとしての進路も考え始め、そんな時にサクラグに出会いました。
サクラグに入社する決め手となったのは、ベンチャーならではの1年目から挑戦できる、自分で仕事を作っていける環境があったこと、そして同じ想いを持つメンバーが集まっていたことです。「この人たちと一緒に働きたい」、面接を重ねる中でシンプルにそう感じ入社を決めました。
当時クライアントワークを担当するエンジニアは多数在席していたものの、本社メインで業務をするのは僕が1人目で、面接のなかで現況や担当内容を聞いて面白そうだと思ったことも大きかったです。現在は、自社サービスSangoportの開発と、受託開発業務の2軸で動いています。


その1 自走の壁

入社当初〜半年位は、身の回りで頼れる人がいない環境だったので、とにかく自走することが必要でした。僕は本社業務を担当する新卒のエンジニア第一号だったので、新卒向けの教育体制などは整っていませんでしたし、当時は上長自身も模索している状況だったんです。
バックエンド開発を担当しPHP(Laravel)でAPI開発などを行っていたのですが、技術的に困ったときに相談できる相手がいないので、自分でどうにかするしかないというマインドが醸成されましたね。

分からないことがあった時は、まずは自分で調べて似た事例を漁り、それで分からなければ外部サービスに頼ってみる。それでもわからなかったら上長に聞く、という流れで動いて乗り越えてきました。入社前後での多少のイメージギャップはあるだろうと覚悟していましたが、入社後に実感した自走のレベル感は想像以上のものでした。

何から何まで全てに壁を感じてしまう、そんな時期だったのですが、社内の様々なメンバーとコミュニケーションをとることでバランスを取りながら、目の前のことをひとつひとつ乗り越えていきました。特に成功体験は感じられていなかった時期です。


その2 ゼロイチの壁

入社半年後の2021年10月のキックオフで新人賞を受賞しました。これまでコツコツ積み重ねてきたことに対して評価を頂くという成功体験となり、自己肯定感が上がっていきました。
サクラグの新人賞では副賞として大きな仕事が与えられるのですが、僕の副賞はエンジニアの採用強化に繋がる施策「テックブログの構築」でした。

もともと代表が想定していたのは、コーポレートサイト内の1カテゴリーとしてテックブログを追加するというものだったのですが、「本気でエンジニア採用を狙うなら、別でブログを作るのが良いのでは?」と僕の方から提案しました。これまでにサイトをゼロから構築した経験はなく、ある意味自分で自分の首を絞めた、自分で作った壁です(笑)。

具体的にどんな壁を感じていたかというと、サイトを0から構築したことも記事も書いたこともなかったので、全く初めての経験を正解が見えない中で挑戦したことでした。

テックブログ開設にあたり、まずは初心者でも構築しやすいWordPressを使用することにしました。その上でインフラ設定が特に大変だったかなと。インフラはAWSを使っていたのですが、当時僕が働く渋谷オフィスにAWSの知見を持ったメンバーがいなかったので、クライアントワーク中の先輩に時間をいただきながらキャッチアップしていきました。

2021年10月8日に新人賞をいただき、10月中に記事を一本アップすることが目標だったので、スケジュールに間に合わせるために必死で取り組みました。ゼロから自分で創り上げたサイトが無事完成し、初めて記事が公開されたときはとても嬉しかったことを覚えています。

2年半前に初めて投稿したテックブログ記事はこちらです。


その3 チーム開発の壁

入社2年目頃、自社サービスSangoportのサービスサイトをチームで開発していくことが決定し、今まで個人で作っていたシステムをチーム体制で作ることになりました。
当時同じフロントエンドの実装を担当するメンバーが自分以外に2人いたのですが、自分と同じ領域で同じものをチームでつくるという経験は今までありませんでした。
他の人が書いたコードを理解する難しさ、自分が書いたコードを理解してもらう難しさ、他の人の実装を変更する難しさなどの様々な難しさに加えて、それぞれの技術的な差も感じました。

今までの自分ひとりで完結するやり方から一転、他の人と実装を共有しながら進める「チームにとってのベストな実装」を考えながら取り組む日々が続きました。
参考事例が少ないフレームワークJavaScript(Nuxt.js)に携わる機会や、GitLabの学びなどチーム開発で学んだことは多く、その後のフロントエンド開発の基盤ができた時期です。

Sangoport開発のGitコミット履歴の一部


その4 クライアントワークの壁

3年目の壁は、初めてのクライアントワーク。
これまでは、コーポレートエンジニアとして業務をしておりある程度融通が利く環境だったのですが、クライアントワークになると一転、進行の仕方やスピード感など様々な部分で変化がありました。新しい技術に触れる経験、実装方法、要件の実現など、新たに経験することも多くあり、一緒に取り組む社内のメンバーと模索しながら開発を進めていきました。

一番の壁となったのはスケジュールです。今週までにこれをやりきらなければいけないという期限を守りつつ最適な実装を実現するため、こちらから様々な提案を行いました。一杯一杯な状況が続き、実際にサイトがリリースされるまでは気持ち的に落ち着かなかったですね。
当時は、Jamstackをアピールしたい、強みにしていきたい、そしてそれらの実績をつくりたいという想いがありました。触ったことない技術をキャッチアップしていくのはテックブログ構築の時と似ていましたね。スピードを気にしつつ次々と新しい技術を習得していった結果、終わってみたら多くのことができるようになっており成長を実感することができました。


今後の展望

今後目指していきたいこととしては、開発、個人、組織の3軸で考えています。

まず開発面では、この3年で見えてきたエンジニア組織の課題を解消したいと考えています。
ユーザーにとってより良い機能を最適なペースでより早く届けたいという想いがあり、そのためにも、品質管理体制、社内プロダクト開発体制、攻撃された時の脆弱性などの課題に取り組んでいく必要性を感じています。
言われたものは作れるようになったので、これからはより質のよいものをより早く届けるため、開発フローの自動化など率先して開発体制の文化を根付かせていきたいと考えています。Sangoportがこれからどんどん伸びていく中で、自分にできることをやっていきたいですね。

個人面では、サクラグ内での自分の役割を考えたときに、技術面もプロダクトも引っ張っていける存在になりたいと考えています。社内で今このポジションは空いていてチャンスがありますし、開発側からどのように売上に貢献できるかを考えつつ、フロントエンドの技術もリードしていきたいと思っています。

組織面では、これから入ってくるメンバーに対して、これまでに僕が立ち向かってきた壁やナレッジをもとに、道しるべを示しながら最適な環境づくりをしていきたいと思っています。
1から10まで環境を整えすぎると自走力がつかないので、道しるべ位がちょうどよいのかなと感じていて、ポイントポイントで道しるべとなる気づきやヒントを提供しつつ、経験して振り返ってみると点と点が繋がって線になる、そんなサポートをしていきたいと考えています。