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仮面ライダーW~復活のミュージアム~第1話「再生のT/出会いは突然に」

風と花が香る街、風都。この街には人々の涙を拭う2色のハンカチ、仮面ライダーWが存在していた。そして、Wは日夜ドーパントと呼ばれる怪物が巻き起こす事件を解決するために戦い続けていたのだった。そんな中、仮面ライダーWこと左探偵事務所の所長である左翔太郎と相棒のフィリップは、最近めっきりドーパントが出現しなくなったことが原因だったのか調査も依頼も減ってしまい、暇を持て余していたのだった。
翔太郎「はあ、今日も暇だな。しかしここまで来ると逆に平和って事なのかもな。なあ、フィリップ?」


フィリップ「ああ、そうかもしれないね。でもね、翔太郎。あまり暇、暇って言うと亜樹ちゃんが怒ると思うよ。」


亜樹子「翔太郎君!あまり暇、暇って言わないでくれる?朝から晩までその話ばっかり!そんなに暇だったら新しいお客さんでも確保してきなさいよ!新しい依頼でもいいから!」


翔太郎「あのな、亜樹子!そんな事を簡単に言うけどよ、どこ歩いていたって世間話ばかりで依頼やら調査の話なんて一切しなかったんだからよ!そんなお前の無茶振りに俺だって付き合える訳ねぇだろ!」
亜樹子「何なのよ、一切ないって!昨日まであんなにドーパントが姿を見せてたじゃない!」
翔太郎「知らねぇよ!急にドーパントの出現が減ったんだから俺たちの街も平和だって事だろうが!」
亜樹子「だからってぐうたらばかりしないでって話をしてるだけでしょ!」
翔太郎「だったらお前も一緒に事件を探してくれよ!そんなことをする訳でもなくずっと電話にかぶりつきやがってよ!お前だって朝から晩まで同じじゃねぇかよ!」
そんな言い合いをしていた翔太郎と亜樹子を遮るかのように仲裁するためにフィリップはいきなり大声を出したのだった。
フィリップ「翔太郎、亜樹ちゃん見たまえよ!僕の推測によると北海道には梅雨がないそうだよ!」
翔太郎「フィリップ、お前な。別に機嫌を取るためだけにそんな事を話さなくても良いんだよ!」
亜樹子「そういう事は私だって知ってるし!フィリップ君、私達の喧嘩を止めたかったらもっとマシなこと言わないとダメなんだからね!」
フィリップ「あ、ごめんね亜樹ちゃん。翔太郎も。」
翔太郎「俺は別にどっかの誰かさんみたいに怒ってないからよ。」
亜樹子「はあ?さっきからなんなの?暇だからって突っかからないでよ翔太郎君、暇だからってさ!」
フィリップ「なんかすまなかったね、2人とも。」
落ち込んでいたフィリップを後目にふたたび喧嘩を始めようとした翔太郎と亜樹子はテレビで放送されていたニュースに目が止まるのだった。
亜樹子「ちょっと翔太郎君!あれって。」
翔太郎「嘘だろ!街で暴れているあのドーパントって園咲琉兵衛だよな?おい、フィリップ!こっちに来てくれ!」
フィリップ「なんだい?翔太郎。」
翔太郎「良いからこれを見てくれよ!」
翔太郎に急かされるようにしてテレビの画面を見たフィリップもまた驚く事になるのだった。
フィリップ「テラードーパント?まさか、父さん?でもなんで?父さんは僕と翔太郎で倒したはずなのに。」
翔太郎やフィリップ、亜樹子は目を疑うのだった。何故なら風都の街を破壊していたのはかつて翔太郎達が壊滅したはずの組織、ミュージアムのリーダーだったテラードーパントこと園咲琉兵衛であるからだった。
翔太郎「行くぞ、フィリップ。過去の亡霊を振り払うのも俺達の仕事だ!」
フィリップ「ああ。亜樹ちゃん、留守番頼んだよ!」
亜樹子「うん!行ってらっしゃい、2人とも!」
翔太郎「ああ、行ってくる。」
そう告げた翔太郎はフィリップと共にハードボイルダーに乗り、現場に向かうのだった。
翔太郎「フィリップ、間違いないな。あいつは確実に園咲琉兵衛だ!」
フィリップ「ああ!でも、なんで父さんが。」
そんなことを話していた翔太郎とフィリップに気付いたテラードーパントは、こちらにゆっくり振り向くとこう告げたのだった。
テラー「久々だな、左翔太郎!そして、来人。」

翔太郎「園咲琉兵衛!なんでお前がここにいるんだよ!」
テラー「さあ、なんでだろうな。私にもその真実は分からないが復活したという事は我らミュージアムにやるべき事があるという事だろうな!」
そう告げたテラードーパントは、2人に向けて攻撃を放つのだった。
翔太郎「お前が本気で俺達を倒そうってんなら相手になるぜ!行くぜ、フィリップ!」
フィリップ「ああ、翔太郎。」
そう告げた翔太郎は腰にダブルドライバーを装着すると連動してフィリップの腰にも装着されたのだった。
『サイクロン!』
『ジョーカー!』
翔太郎「変身!」
フィリップ『変身!』
『サイクロン!ジョーカー!』
W「『さあ、お前の罪を数えろ!!』」

そして、遂に仮面ライダーWが久々に復活すると共にテラードーパントを倒すためにゆっくりと目の前に立ちはだかるのだった。
W「行くぜ。オラっ!」
そして、てらーどーぱんとそして、テラードーパントに向かって走り出したWのパンチとキックの連続攻撃を繰り出したもののテラードーパントは、以前のように恐怖の能力で攻略しようとしたのか難なく交わしていくのだった。
テラードーパント「無駄だ。お前らの単純な攻撃は私には通用しない!」
そして、テラードーパントによるパンチとキックによる連続攻撃と共に恐怖の能力で攻撃しようとするが、Wもまた恐怖の能力を突風の能力で相殺したのだった。
W「忘れたのか?お前の恐怖なんてのは俺達はとっくの昔に振り切ってるって事をな!」
そう告げたWは再びパンチとキックの連続攻撃を叩き込むが、テラードーパントは新たに手に入れた力を解放したのだった。
テラードーパント「お前らに新しい力を今、ここで見せてやる!」
そして、掌から放たれた闇のエネルギーの爆発によってWは敗れたかに思えたが、逆に目の前から炎による一撃がテラードーパントに直撃したのだった。
テラードーパント「なんだと?」
『ヒート!ジョーカー!』

そして、ヒートジョーカーに姿を変えたWの炎を纏った連続パンチを食らったテラードーパントは、黒い液体を地面に出現させると共にその中に消えたテラードーパントは一瞬でWの背後を奪うもののフィリップの声に反応したWは一瞬で振り向くのだった。
フィリップ『翔太郎、後ろだ!』
テラードーパント「何!」
W「助かったぜ、相棒。お前はここで終わりだ!オラッ!」
そして、放たれたヒートジョーカーの一撃を食らったテラードーパントは吹き飛ばされてしまうのだった。
テラードーパント「おのれ、忌々しい奴らだ!」
フィリップ『翔太郎、一気に決めよう。サイクロンジョーカーだ!』
W「ああ、分かった!」
『サイクロン!ジョーカー!』
W「こいつで終わりだ!園咲琉兵衛!」
『ジョーカー!マキシマムドライブ!』
W「『ジョーカーエクストリーム!』」
そして、サイクロンジョーカーに戻ったWはダブルドライバーのマキシマムスロットにジョーカーメモリを装填して放つ必殺技、ジョーカーエクストリームを放つも、テラードーパントは頭部からテラードラゴンを出現させると共にジョーカーエクストリームを相殺したことでWを吹き飛ばしてしまうのだった。
テラードーパント「私がこの世界にいる限り、またいつか戦う時が来るだろう。また会おう、 仮面ライダーよ!」
そう告げたテラードーパントは地面に出現させた黒い影のようなものに包まれると共に姿を消したのだった。
W「待て、待ちやがれ!」
そして、テラードーパントを逃がしたことにより、Wも変身を解除したのだった。
翔太郎「大丈夫か、フィリップ。」
フィリップ「ああ、大丈夫だよ。君の方こそ大丈夫かい?」
翔太郎「ああ、なんとかな。」
そんな事を話していた翔太郎とフィリップの真横を通り過ぎた上に目の前に止まった1台の黒いバイクを目撃した2人は有り得ない光景に驚く事になるのだった。
フィリップ「翔太郎、あのバイクってまさか!」
翔太郎「いや、まさかとは思うがありえないだろ!あの人は、おやっさんはあの日ビギンズナイトで俺達の前から姿を消したんだからな!」
そんな翔太郎の叫びが聞こえたのかヘルメットを脱いだその男性は白いハットを被ると共にゆっくりとこちらの方を振り向くとあのセリフを話すのだった。
?「半熟者には帽子は似合わないって言ったよな、翔太郎。」
翔太郎「なんで、なんであんたがここにいるんだよ、おやっさん!」
荘吉「よう、久しぶりだな。翔太郎、それにフィリップ。」

まるで奇跡が起きたかのように風都に仮面ライダースカルこと鳴海荘吉が数年振りに帰ってきたのだった。



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