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ウルトラリーグ~トレギアの陰謀~第1話「父から息子への罪滅ぼし!」

何処からともなく聞こえてきたハーモニカの音。それを街中で吹いていたのは通りすがりの風来坊ことクレナイ・ガイだった。ガイは、ウルトラマンオーブとして地球に現れた魔王獣と呼ばれる怪獣を封印するために戦っていた。そして、魔王獣を倒した後は様々な世界の怪獣や異星人を倒すためにライバルであり親友のジャグラスジャグラーと共に行動を共にしていた。そして、今日は久しぶりにウルトラマンジードこと朝倉リクと再会を果たす約束をしていたもののいつまでたってもリクは姿を見せなかったのだった。

ガイ「ったくリクのやつ、何かあったのか?何かあったなら連絡しろってあれほど言ったんだけどな。」
そんな事を街中で呟いていたガイの目の前にジャグラーが姿を現したのだった。

ジャグラー「なんだ、なんだ?ジードはまだ来てないのか?」
ガイ「そうなんだよ!全く何かがあったというのなら連絡しろって言ったのによ。待てど暮らせど連絡はなしだよ。」
ジャグラー「全く困った後輩だな。」
ガイ「まあ、そう言ってやるなよ。」
そんなことをガイが言った次の瞬間、街で爆発が起きた瞬間、空からギャラクトロンが飛来したのだった。

ガイ「ギャラクトロンだと!」
ジャグラー「おいおい、ガイ!ギャラクトロンだけじゃないぞ!魔王獣まで復活してやがる!一体、どうなってやがるんだ!」
そして、この現象はガイのいる街だけではなかった。

大地「エックス、今日も平和で何よりだな!」
エックス『ああ、そうだな!大地!』
ウルトラマンエックスこと大空大地は、エクスデバイザーを使ってユナイトを果たす事で様々な怪獣や異星人達と戦っていた。そして、地球を守り抜いた大地はエックスと共に銀河の平和を守り抜くために旅を続けていたが最近は再び地球に帰ってきていたのだった。そんな大地達の世界にもギャラクトロンが襲来すると共に最悪の出来事が待ち受けていたのだった。
大地「嘘だろ?グリーザだと!」

エックス『おいおい、スペクターだと!』

大地の世界でもこんな最悪の展開でかつての強敵が復活を遂げ始めたのだった。そして、ウルトラマンゼットの世界ではセレブロが再び動き出し、ウルトラマンタイガの世界ではヒロユキが再びタイガと共に地球に帰ってくると共にあの最強最悪のウルトラマン、ウルトラマントレギアの捜索を始め、ウルトラマントリガーの世界ではマナカ・ケンゴとイグニスが再び復活を果たした闇の巨人やイーヴィルトリガーと対峙したり、ウルトラマンデッカーの世界ではアスミ・カナタがディナスと再びタッグを結成しスフィアについて調べ始め、さらには時空を超えて
ウルトラマンリブットとウルトラマンレグロスがやって来ることになるのだった。だが、この時はまだ誰も知らなかった。この全ての元凶がウルトラマンジードこと朝倉リクである事を。

ウルトラの父「ジードのやつ、大丈夫だろうか?俺はトレギアに利用されている気がしてならないんだよ!」

ウルトラの母「大丈夫ですよ。ジードに限ってトレギアに騙されるなんてありえませんから!」
ウルトラの父「じゃあ何故あの子はギャラクトロンのことを調べていたんだ?」
ウルトラの母「落ち着いてくださいな。そんなに焦らずともジードは大丈夫ですよ!」
そんな事を光の国で話していたウルトラの父とウルトラの母の目の前にあのウルトラマンが姿を見せたのだった。
?「どうやら俺の息子が迷惑をかけてるようだな!」
ウルトラの父「お、お前は!」
ウルトラの母「なぜあなたがここにいるんです!ベリアル!」

ベリアル「よう、久しぶりだな!マリー、ケン!」
ウルトラの父「お前、まだマリーを諦めてなかったのか!」
ベリアル「はあ?何言ってんだ、お前は!別に今さらマリーを連れ去ってどうするんだよ!」
ウルトラの父「何を言っている!お前はつい最近、ユリアン王女を連れ去ったばかりじゃないか!」
ベリアル「俺がユリアンを?おいおい、ボケちまったのか?俺はつい最近、目を覚ましたばかりなんだぜ?ケン。」
ウルトラの父「何を言っている!ザ・キングダムはどうした?アブソリューティアンは?トレギアは何処にいる?」
ベリアル「お前、本当に大丈夫か?お前が言ったどの言葉も一切俺は知らないんだぜ?お前は一体何の夢を見てるんだ、ケン。」
ウルトラの父「貴様!」
突如として光の国に姿を現したウルトラマンベリアルだったが何故かザ・キングダムやアブソリューティアン、仲間だったウルトラマントレギアの事を知らないと告げたベリアルに怒りを爆発させようとしたが寸前でウルトラの母が制止するのだった。
ウルトラの母「待って下さい!本当にこのベリアルはあの並行同位体のベリアルではないのかも!」
ウルトラの父「なんだって!本当なのか、ベリアル!」
ベリアル「だからさっきからそう言ってるだろうが!それで、俺の息子が何したってんだ?」
ウルトラの母「落ち着いて聞いてください。」
ベリアル「ああ。」
そして、ウルトラの母から明かされた真実を聞いたベリアルは驚くことになるのだった。
ウルトラの母「あなたの息子、つまりジードはあなたの後継者を自称している悪のウルトラマン、トレギアに騙されていると思われます。」
ベリアル「何?ジードが!どういう意味だ?」
ウルトラの父「ジードはギャラクトロンの事を調べていた。そして、その制御方法を調べてトレギアに提供するつもりなんだろう。だが、お前も知っているはずだ、ギャラクトロンには」
ベリアル「制御方法などない、だろ?あのバカ!そんな得体の知れないやつの罠にまんまとハマりやがって!」
そんな事を話していた矢先、光の国にけたたましいサイレンが鳴り響くのだった。
ウルトラの父「何事だ、ゾフィー!」

ゾフィー「大変です!地球全体にギャラクトロンが襲来!さらには各地にかつてニュージェネレーションのウルトラマン達が倒した怪獣が復活し…ベリアル!貴様の仕業か!」
ベリアル「よう、ゾフィー。勘違いしているようだが俺はお前らの味方だ!並行なんちゃらの俺様じゃないからな!」
ゾフィー「ほ、本当ですか?」
ウルトラの父「ああ。」
そして、ベリアルは何かを理解したかのように光の国から出発しようとし始めるのだった。
ウルトラの父「何処へ行く?ベリアル!」
ベリアル「決まってるだろ。息子を助けに行くんだよ、親父ってのはそうやって背中を見せるんだろ?ケン。」
ウルトラの父「しかし、お前は。」
ベリアル「分かってるさ。今まで俺は悪事に手を染めてきた。レイブラッド星人のせいで嫌という程にな。だからかな、復活してもこの姿のままなのは。ある意味呪いだと思ってるぜ!だからこそ俺はせめてもの息子への罪滅ぼしだと思ってトレギアをぶちのめしてやる!」
ゾフィー「しかし、お前とトレギアでは力の差が歴然としている!そんなの無茶だ、ここにいて対策を寝るんだ、ベリアル!」
ベリアル「止めたって無駄だぜ、ゾフィー。俺は刺し違える覚悟で挑むんだからな、正義のウルトラマンとしての最初の仕事をな!じゃ、あばよ!」
ウルトラの母「待って、ベリアル!」
そう告げるとウルトラの母の声も聞かずにベリアルは地球へと向かうのだった。
ウルトラの父「本当にあいつは刺し違えるつもりなのか…。」
ゾフィー「そうだと思いますよ。」
ウルトラの父「どういう意味だ、ゾフィー?」
ゾフィー「あいつの体の中には未だにダークジードライザーとエンペラ星人、ダークルギエルのカプセルが入ってますから。」
ウルトラの父「あいつ、まさか!アトロシアスで刺し違えようとしているのか!」
ゾフィー「おそらくは…」
ウルトラの母「そんな…ベリアル…」
泣き崩れたウルトラの母を抱きかかえるウルトラの父にゾフィーはこう告げたのだった。
ゾフィー「万が一のために私も地球に向かいます!」
ウルトラの父「ああ、頼むぞ。ゾフィー!」
そしてゾフィーもまたベリアルの後を追い、地球に向かうのだった。一方、その頃地球ではリクがトレギアに呼び出された場所に向かうのだった。
リク「トレギア、何処にいる?持ってきたぞ、ギャラクトロンの制御装置!」



?「お疲れ様。ウルトラマンジード、いや朝倉リク。」
リク「お前は?」
霧崎「僕は霧崎。まあ、今は僕がトレギアって事かな?それに君、まんまとトレギアに騙されたよね。」
リク「なんだと!」
霧崎「あるわけないだろ?ギャラクトロンの制御装置なんてさ!本当にバカだよね!ハハハ!」
リク「貴様!」
全ての出来事がトレギアの掌の上で転がされているということを理解したリクはその怒りを爆発させて殴り掛かるがその攻撃を全て受け止めた霧崎は回し蹴りを放ち、右手に持っていたギャラクトロンの制御装置としてリクに持ってくるように指示した装置を奪い取るのだった。
霧崎「これはギャラクトロンの制御装置ではない!こう使うのさ、起動しろ!ギャラクトロン!」
そして、その装置を霧崎が使った次の瞬間、世界中に大量のギャラクトロンが出現したのだった。
リク「ギャラクトロンの起動装置?そんな馬鹿な!」
霧崎「あと、ギャラクトロンだけじゃないよ。君たちが倒した怪獣も復活させておいたからね。出でよ、ベリアル融合獣!」
リク「そ、そんな!」
霧崎「さあ、最後の仕上げといこうか!君の父親、ウルトラマンベリアルを呼び出すためにきみに絶望を与えてあげるよ!」
そう告げた霧崎はトレギアアイを装着すると共にウルトラマントレギアに変身したのだった。

トレギア「さあ、終わりだよ!朝倉リク!」
リク「ふざけるな!父さんは俺が倒したんだ!父さんが来るはずないだろ!」
そうリクが叫んだ次の瞬間、闇の閃光と共に背後にベリアルが出現したのだった。
ベリアル「お前か?俺の息子を騙したトレギアってやつは!」
トレギア「やっと会えましたね、ウルトラマンベリアル!」
リク「父さん!」
ベリアル「ジード、ここは俺に任せて下がってろ!デスシウム光線!」


トレギア「さあ、楽しませてもらおうか!トレラアルディガイザー!」

遂にぶつかり合ったベリアルのデスシウム光線とトレギアのトレラアルディガイザーの衝撃で周囲は大爆発を巻き起こしたのだった。
リク「父さん!」
ベリアル「俺の心配は必要ねぇ!お前は自分の身をどっかに隠しやがれ!こいつの狙いはお前を俺様みたいに闇に堕とす事なんだからな!」
トレギア「その事にも気づいていたか!流石は元祖闇のウルトラマンだ!」
そう叫んで打撃技を叩き込んできたトレギアの攻撃を全て交わしたベリアルは、次なる技を発動したのだった。
ベリアル「俺様をなめるなよ!ひよっ子が!くたばれ、ベリアルクロー!」
トレギア「グハッ!な、なかなかやりますね!流石はウルトラマンベリアルだ!だが、さすがの貴方でもこの攻撃は交わせないでしょう!」
そう叫んだトレギアは突如として宙を舞うと共に身体を高速回転させてベリアルに突撃したのだった。
トレギア「ギアギタージ!」
ベリアル「ふざけるな!」
しかし、なんとか両腕でギアギタージを防いだベリアルだったが勢いに押し負けて吹き飛ばされてしまうのだった。
ベリアル「なめやがってよ!くらえ、デスシウムビーム!」
トレギア「甘いですね。トレラケイルボス!」
次もお互いの必殺技であるデスシウムビームとトレラケイルボスが相殺したのかと思った矢先、トレギアの底力によりベリアルが劣勢に陥った次の瞬間、あの戦士が駆けつけたのだった。
ゾフィー「そこまでだ!くらえ、M87光線!」
トレギア「チッ、これはこれは厄介な相手が現れましたね。ゾフィー!」
ベリアル「な、何しに来やがった!ゾフィー!」
ゾフィー「ウルトラの父からの勅命だ!お前を無事に光の国に連れ帰るためにお前を守れだとよ!」
M87光線をトレギアにくらわせたゾフィーがそう告げると、なんとか立ち上がったベリアルと並び立ったゾフィーはトレギアに対して2人で打撃技を連続で放つのだった。まさに光と闇のウルトラマンの共闘の瞬間であるのだった。
トレギア「なるほどね。光と闇が共闘する時代となった今、僕にもどうやら準備が必要ということか。なら、今回の幕引きに最高のプレゼントをしよう。トレラアルディガイザー!」
ベリアル「来たぞ、ゾフィー!デスシウム光線!」
ゾフィー「分かっているさ!M87光線!」
そして、再びぶつかり合ったトレギアの必殺技であるトレラアルディガイザーとベリアルのデスシウム光線、ゾフィーのM87光線だったがお互いに相殺して爆発が起こった後、トレギアは姿を消していた。
トレギア「覚えておくといい。ウルトラマン達よ、これは単なる始まりに過ぎない。これから始まるのはギャラクトロンと君達が倒した怪獣とこの僕、ウルトラマントレギアによる壮大なる復讐劇なんだからね!」
そう告げると何処にもトレギアの気配を感じることは出来なかった。
ゾフィー「一旦、俺達も帰るとしよう。ベリアル!」
ベリアル「ああ、そうだな。」
リク「父さん!待ってよ!やっと会えたのに!」
ベリアル「安心しろ、息子よ。俺は一度光の国に帰るだけだ。また俺様の力が必要になったら俺を呼べ!必ず駆けつけてやる!じゃあな!」
そう告げるとゾフィーとベリアルは空を飛び光の国へと帰っていった。そして、リクは迫り来るギャラクトロンとベリアル融合獣に対抗するためにジードライザーを握って街の方向に走り出すのだった。



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