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仮面ライダーローグVSマッドローグ第8話「北都のビルドと西都のビルド前編」

前回のあらすじ仮面ライダービルドこと桐生戦兎から改良されたノースブリザードボトルとグリスブリザードナックルをベルナージュの記憶を介して仮面ライダーグリスこと猿渡一海が絶体絶命の危機を迎えるという未来を予知した石動美空の報告を受けた戦兎は、北都にいた仮面ライダーローグこと氷室幻徳を呼び出した戦兎は幻徳に事情を話し、承諾した幻徳の運転で東都から北都へと美空を連れていくことにした。一方その頃、北都に残っていた一海と仮面ライダークローズこと万丈龍我、キャッスルハードスマッシュこと赤羽、スタッグハードスマッシュこと青羽、オウルハードスマッシュこと黄羽、仮面ライダーエボルことエボルトの目の前には、かつて一海が倒したはずの宿敵、ファントムクラッシャーことサイモン・マーカスが姿を現したのだった。そして、グリスに変身してサイモンに戦いを挑む一海だったがグリスの攻撃を全て跳ね返すだけでなく新たなミサイル技まで開発したファントムクラッシャーに追い詰められてしまうのだった。そして、絶体絶命のピンチを迎えたグリスを助けるために駆け付けた美空からノースブリザードボトルとグリスブリザードナックルを受け取った一海は、ビルドドライバーを使って仮面ライダーグリスブリザードへと姿を変えると共にグリスブリザードの圧倒的な力とファントムクラッシャーへの怒りで力を爆発させた事で何とか撤退させることに成功した。一方北都と西都からの使いでやって来た2人の少女は万丈同様エボルトによって変身能力を失った戦兎を守るためにひっそりと身を隠していたのだった。

一海「みーたんとこうやって北都で一緒に過ごせる日が来るなんてな~!推しと暮らせるなら本望です!」
美空「何言ってんの、カズミン!そんなバカみたいな妄想しないでよ、恥ずかしい!」
一海「妄想じゃなくて現実なんですけど~!!」
美空「やだ、もう!!」
万丈「なあ、幻さん。」
幻徳「なんだ、万丈。」
万丈「俺たちは今、何を見せられてんだ?」
幻徳「さあな。ただ、バカップルがイチャついてるようにしか見えないんだが。」
エボルト「おいおい、そのお前が今言ったバカップルの1人は俺の娘なんだがな。全く世界は広いというか面白いというか全く変わったもんだよな。」
ファントムクラッシャーとの戦いが終わってからというもの何故かずっとイチャついている一海と美空の光景を見ていた万丈と幻徳、エボルトはついつい今目の前で行われている光景がバカップルのようにしか見えないことを頭の中で理解しようとするが、その横で美空の父親である石動惣一の身体を借りているエボルトは石動の威厳を守るために美空を守ろうと言葉を選んでいたのだった。
万丈「おい、カズミン!いつになったら美空を東都に戻すんだよ!いい加減にしねぇと戦兎が何言い出すか分かんねぇぞ!」
一海「はあ?まだみーたんを預かってても別にいいだろうがよ!次いつ会えるかなんて誰にも分からないんだぜ?」
幻徳「分かるだろ、ポテト。お前らさっきからずっと言ってるだろうが。来月また会おうってな。」
一海「それはこの戦いを無事に生き残れたらの話だろ?もし、また前みたいに俺が消えちまったら意味が無いだろうがよ、ヒゲ!」
美空「それよりも万丈!」
万丈「な、なんだよ。お前まで俺に文句でもあるって言うのかよ?」
美空「大ありだよ!何で北都にエボルトがいるのよ!それに万丈や幻さんと仲良く話なんかしてるし!マジで意味わかんないんだけど!それよりも忘れたの?あんたはエボルトに変身能力、奪われたんだよ!分かってるの?」
万丈「そ、そんなことは分かってるよ!ただ、今はそのなんだ。協力体制、つまり同盟関係なんだよ!俺たちは!なあ、エボルト!」
エボルト「そういう事だ。まあ、癪に障るってんなら同盟関係は解消だろうな。そうなるとお前らが内海に狙われても俺は助ける義理が無くなるって訳だ!まあ、そうなれば俺もお前らを思いっきり叩き潰せるからな!ハーハッハッハ!」
美空「はあ?何なの、それ?マジで意味わかんないしそれにいい加減お父さんの身体返してよね!」
エボルト「おっと!そいつは聞けねぇ話だな。」
幻徳「どういう意味だ?美空の頼みは聞けないとは。」
エボルト「決まってるだろ?旧世界の時からこいつの身体は俺との相性が良かったんだ。今さら元の石動に戻してなおかつ旧世界の記憶を消し、新しい身体に乗り移るなんて面倒な話、はなからこっちから願い下げだって事だよ、分かるか?美空。」
美空「ほんとムカつく!なんなの、あんた!」
一海「待て待て、みーたん!大丈夫だ、俺達もヒゲも龍我もあいつが裏切った瞬間、そこで手を切るのは確定してるんだ。もし万が一あいつが俺たちを内海に売った段階で俺たちとあいつは昔の関係に逆戻りって訳さ。」
万丈「そういう訳だ!つまりお前が心配する事は何一つないんだよ!」
美空「でも、戦兎が知ったらどうするの?」
万丈「あ、それは。」
一海「どうすんだよ、龍我!」
幻徳「考えろよ、万丈!」
エボルト「あいつが納得するような理由をな。」
美空「万丈!!」
万丈「ちょっと待てって!なんで俺がこんなに考えなきゃいけないんだよ!カズミンも幻さんも考えてくれよ!もう、どうしたらいいんだよ!戦兎~!」
そんな悲痛な叫びを北都からあげていた万丈の声が聞こえたのかどうか分からないがナシタで夕飯を作るために近くのスーパーに買い出しに行っていた戦兎はくしゃみをしたのだった。
戦兎「(* >ω<)=3クシュン!ったく誰だ、俺を噂してる奴は!どうせまたあの筋肉バカだろ?というよりもなんでこの天才物理学者である俺が買い物しなきゃなんないんだよ。全く幻さん、早く美空を連れて来てくれよ。」
そんな事を言いながらスーパーから出た戦兎はナシタに向けて歩いていると目の前に見覚えのある男が現れたのだった。
?「見つけたぞ!桐生戦兎!」
戦兎「お前は!難波重工の奴だよな?なんでこんな所にいるんだよ!」

雷「覚えていてくれて光栄だな!桐生戦兎!」
戦兎「お前、エボルトに倒されたはずだろ?」
雷「確かに俺はエボルトに倒された。しかし、新世界のパンドラボックスの力で俺は復活を遂げたのだ!」
戦兎「新世界のパンドラボックスだと?あれは封印されたはずだ!」
雷「いや、封印などされていない!あのお方のお陰で俺は今、この世界に生きている!もちろん俺の弟もな!」
戦兎「なんだと?それで俺に何の用だ?」
雷「決まっているだろ!お前の命を奪ってやる!」
『ギアエンジン!』
雷「潤動」
『ファンキー!』
『エンジンランニングギア!』

エンジンブロス「覚悟してもらうぞ!」
そう叫んで襲いかかって来たエンジンブロスのスチームブレードによる連続剣戟をかわした戦兎は、腰にビルドドライバーを装着しようとした瞬間、自身の身に起きている現象を思い出したのだった。
戦兎「そうだ!俺、エボルトに変身能力を奪われたんだ。クソっ、どうしたらいいんだよ!」
すると、背後からマシンビルダーに乗った女性がやって来たのだった。
戦兎「なんで俺のマシンビルダーがここに?てかあんた、誰?」

ひかる「やっと会えた!桐生戦兎さん!」
戦兎「え?」
ひかる「ここは私に任せてください!」
戦兎「任せる?どういう事だ?」
ひかる「私は森田ひかる。北都のビルドです!」
戦兎「はあ?北都のビルド?ち、ちょっとどういう意味か説明してよ!」
ひかる「いいからここは任せてください!」
そうやって戦兎を説得したひかるは腰にビルドドライバーを装着したのだった。
『ビルドドライバー!』
ひかる「行くよ!」
『ラビット!タンク!ベストマッチ!』
『Are youready?』
ひかる「変身!」
『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!』

ビルド「行くよ!」
エンジンブロス「お前が代打だと?なめるな!」
そして、スチームブレードによる攻撃を耐えたビルドは目にも止まらぬパンチとキックでエンジンブロスを吹き飛ばしたのだった。
ビルド「はあ?なめてないんですけど!」
戦兎「あの動き、俺が旧世界で初めてビルドに変身した時と同じだ。」
ひかるが変身したビルドと自身が変身したビルドの動きが重なる光景に戦兎は驚くのだった。
エンジンブロス「貴様みたいなビルドと戦うために俺はここにいるんじゃない!この偽者が!」
ビルド「偽者じゃないんですけど!いい加減にしてよ!ハアッ!」
『ドリルクラッシャー!』
そして、エンジンブロスの攻撃を受け止めたビルドは召喚したドリルクラッシャーで連続攻撃を食らわせるとエンジンブロスは地面を転がるのだった。
戦兎「一気に決めろ!そいつらは2人揃わない限り簡単に倒せるはずだ!」
ビルド「分かった!」
戦兎の助言を聞いたビルドはビルドドライバーのレバーを回して必殺技を発動した。
『Readygo!』
『ボルテックフィニッシュ!』
ビルド「トリャー!」
エンジンブロス「なめるな!」
ビルドの必殺技であるボルテックフィニッシュをエンジンブロスはスチームブレードで受け止めるとともに弾き飛ばすのだった。
ビルド「ハア、ハア。ダメか!だったら次はこれで行く!」
そう叫んだビルドは懐からフェニックスとロボットのフルボトルを取り出し、ビルドドライバーに装填したのだった。
『フェニックス!ロボット!ベストマッチ!』
『Are youready?』
『不死身の兵器!フェニックスロボ!イェーイ!』

ビルド「この力であんたを倒す!私をバカにした罪を償え!」
エンジンブロス「黙れ!」
そして、再び立ち向かって来たエンジンブロスに対してビルドはフェニックスの炎を纏わせた連続攻撃とロボットのアームを利用した格闘攻撃を組みあわせた攻撃を食らったエンジンブロスは吹き飛ばされてしまうのだった。
エンジンブロス「これが北都のボトルの力だと?なめやがって!」
ビルド「これで終わりだよ!」
『Readygo!』
『ボルテックフィニッシュ!』
ビルド「タアーッ!」
デモリションワンから展開した巨大なエネルギーアームで相手を掴んで締め付けた後、エンパイリアルウィングからの炎で全身を包み体当たりするボルテックフィニッシュを食らったエンジンブロスは、地面を転がるのだった。
エンジンブロス「やるな、北都のビルド。またいつか戦う時が来るかもしれないから覚えておいてやるよ。」
ビルド「それは嬉しいね!またね!」
エンジンブロス「ああ、またな!」
そう告げるとエンジンブロスはスチームブレードから煙を出して姿を消したのだった。そして、変身を解除したひかるはゆっくりと戦兎の元に向かうのだった。
ひかる「大丈夫ですか?戦兎さん。」
戦兎「ああ、助かったよ!ありがとう。」
ひかる「改めまして森田ひかるです!よろしくお願いします!」
戦兎「知ってるとは思うが天才物理学者の桐生戦兎だ。よろしくな!それでひかるちゃん、そのビルドドライバーと北都のビルドについて教えてくれないか?」
ひかる「はい!全ては葛城忍さんに呼び出されたことが始まりだったんです。」
そして、遂にひかるの口から北都のビルドの誕生秘話が明かされるのだった。一方西都のビルドも密かに動き始めようとしていたのだった。
保乃「これでようやくカイザーシステムをビルドに適用出来たで!カイザービルドの誕生や!あんたのデータのおかげやで、最上博士!」
後編に続く









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