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【営業の教科書NO.23】数字に強くなるコツ

~今日のポイント~

・数字に強いとは、「数字を使って考え、説明ができる」
・数字に違和感を持てる=基準を持っている
※基準は前提が同じでなければ意味がない
・数字の意味を説明できる「この数字からわかることは~~です」
・数字に強くなるためには、まずはプロセスを”分解する”力が必要
・自分の営業を数字で語れるようになる
・営業の数字は「母数」と「率」しかない
・分析=計算ではなく、分析=思考=仮説を立てられるということ

~今日の質問~

マネジメントのキモに【数字に強くなる事】が必要であると考えてます。
一方、私は数字を読む力が弱く、どのように鍛錬すれば良いかわかりません。 効率よく、数字に強くなる為には どの様にすれば宜しいでしょうか?

◆ポイント① 数字に強いとは、「数字を使って考え、説明ができる」

数字に強くなるコツについてお伝えしていきたいと思います。ポイントはいくつかに分けて考えていきたいのですが、まず最初のポイントは数字に強いとは何なのかですが、ちゃんと理解していただく必要があると思っています。

まず数字に強い前提としては「数字を使って考え、説明ができること」、それがビジネスにおける数字の強さだと思っています。

◆ポイント②数字に違和感を持てる=基準を持っている

そのために何が必要かと言うとポイントのは数字に違和感が持てるかということです。違和感を持つということは数字に自分なりの基準を持っているということです。数字に対して前提を持っていないと、どんな数字を持っていても意味がないです。平均の受注単価が100万円ですとなったときに、「へえ、そうなんだ。」と終わってしまうのか、100万円に対してちゃんと意味がある100万円で捉えられているかをちゃんと持っておかないとだめですよということです。

一例で言えば、わたしがAさん、Bさん、Cさんの3人に売りました。全員に100万円で販売していましたとなると平均は100万円です。売上をもっと上げていきたいと考えるときにやるべきことは、客単価を上げていくことです。純粋に計算でOKです。たとえば山田くんという人がいてAさん298万円、Bさん1万円、Cさん1万円、これでも平均の受注単価は100万円です。

売上を上げるとしたら、私と山田くんでは完全に営業のやり方が違います。わたしの場合は全員に100万円で売れているので、仮に一人お客さんがいなくなっても200万円の売上が残りますが、山田くんの場合はAさんがいなくなっちゃったら売上が2万円になってしまい、平均1万円では事件です。

平均100万円とは率で出すとこういうマジックや事件が起きてしまうのでちゃんと意味がある数字として捉えられているかどうか、例えばテレアポのアポ率が10%というときに、アポ率の定義は何だという話です。アクション率と言われてアポをアクション率と捉える人もいれば、実際に電話で話せたとか受付突破でアクション率を捉えている会社さんもあるので、ちゃんと同じ基準で比較できる材料を自分が持っているかどうかがすごく大事です。

ちゃんと基準になるものや自分の中で違和感を感じられる状況を持っておかないと、数字をどれだけ持っていても全く意味がないということが起こってしまうので、これはすごく大事なことだと思っています。

◆ポイント③ 数字の意味を説明できる「この数字からわかることは~~です」

次のポイントは数字の意味を説明できるということです。数字から何が言えるのかをちゃんと言えなければいけなくて、平均売上100万円の私の例で言えば、受注を上げるためには各お客さんからの売上を引き上げる施策を考えていきます、ということがこの平均単価から見えきます。けれど山田くんの場合は「平均受注単価が100万円なので顧客単価を上げる動きをがんばります。」となっても、顧客単価の100万円にはあまり意味がないです。

この場合の課題はAさんを顧客として離さないということと、仮にAさんの受注単価が下がったとしてもBさん、Cさんの単価を上げるか、他のお客さんである程度金額が高いお客さんを連れてこないとAさんがいなくなっちゃったら終わりですよね。特定のお客さんに依存することは非常に危険なことなので、この数字からわかることがちゃんと伝えられるかを意識してその数字から読み解けることをちゃんと把握することがすごく大事ですよということがポイントの2つ目です。

ポイント④ 数字に強くなるためには、まずはプロセスを”分解する”力が必要

数字に強くなるためにどうするかという問題ですが、まずちゃんとプロセスを分解できるかは意識してもらったほうが良いと思います。たとえば営業のフローでアポ率が10%というと、よく聞こえちゃいます。めちゃくちゃ良いよねという話ですが、ここから受注につながっているかは数字の単体だけではなくフローで見ないと全然意味のない話になるので、架電からのアポなのか、資料送付して架電してアポなのか、訪問、見積もり、クロージング、これを分解するといいます。

アポでも電話かけてのアポ率なのか、その手前でメールを送ったり資料を送ったりFAXを送ったり、事前の種まきをしておけば反応率が上がるのは必然なので、自分のやっているアクションを分解して、どこに影響しているのかわかるようにならないと、そもそも数字の意味がわからなくなるので意味がないです。

ポイント⑤自分の営業を数字で語れるようになる

自分のアクションを分解していく、自分の営業を分解して推移を見られるかがすごく大事なことです。最初のアクションよりも受注は減っていきますが、どういう推移で減っているかをちゃんとイメージできているか?たとえばいびつな動きをしているならアポのタイミングが絶対おかしいなど、分解して数字で捉えることができれば自分がどこを改善すればよいかがちゃんと見えてくるので、そういう視点で考えてもらえるといいなと思います。

ポイント⑥営業の数字は「母数」と「率」しかない

自分の営業をしっかり数字で語れること、かつクロージングまで行くにあたって何が足りないかと言うと、基本的には母数と推移していく率だけです。自分の営業プロセスを分解したら、次にやるべきことは率です。どこがボトルネックなのか、しっかり把握することと、営業の数字は基本的に母数を担保できているか、率を担保できているかしか考えることはないので、そういった点で数字に強くなってもらえるのではないかと思います。

ポイント⑦分析=計算ではなく、分析=思考=仮説を立てられるということ

最後、大事なポイントはあくまでも分析をすることは計算をしたからOKではない、アポ率を出すために10÷100をやって10%ですというのは率を把握しただけなので、それだけでは数字に強くならないです。数字をベースにして仮設を立てられるようになって初めてあなたは数字に強いですと言えますし、かつ自分の言葉でそれをちゃんと説明できるようになって初めて数字に強いという判断や評価がされると思います。

特にマネジメントしたいと考えるのであれば、プロセスを分解することと、分解した結果どういう率で減っているのかを把握すること、かつ母数が足りているかを考えること、最後にそこから読み取った仮設を持つことができるようになればどんな営業も成功できるので、その点を意識して数字に対する考え方を強く持ってもらいたいなと思っています。

相談に来る人で数字に弱かったりする人が多く、数字に弱いと間違った施策を建ててしまって頑張っているのに成果が出ないという事件が起こってしまうので、ぜひその点は意識してもらいたいなと思っています。

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