インサイドセールス立ち上げ時のCRM設計のポイント
セールスリクエストのインサイドセールスマネージャー鶴巻です。
インサイドセールス(以下、IS)を社内で始めてみたものの、
オペレーションが属人的で「ただ電話するだけになっている」
「各プレイヤーの行動が可視化されておらずPDCAが回らないがどこから着手すればいいのかわからない」
といったご相談を多く受けるようになってきました。
そこで本記事では「インサイドセールス立ち上げ時のCRM設計ポイント」を3つに絞ってお伝えします。
CRM設計がうまくできれば、属人的になりがちなISの管理が型化され、PDCAが回りやすい状況を作れるようになります。
今回はあくまで「立ち上げ時」に絞った内容となりますので、すでにバキバキにCRM作ってるよ!という形には既知のことが多いかもしれません。
今回は下記のような方たちを想定して執筆しています。
想定読者
IS組織がないが、直近IS立ち上げを任されたマネージャー
今後ISを立ち上げていきたいと考えている経営者/事業責任者の皆さま
読んで得られること
IS立ち上げ時に抑えるべきCRM設計のポイントがわかるようになる
明日から改善できるCRM管理のポイントを知れる
立ち上げ時にまず取り組むべき3つのポイント
はじめに
CRM設計、というとさまざまなワークフローを組み自動化する、MAと連携して架電のみではない効率的なアプローチを実現する、などをイメージされるかもしれません。
ただし、立ち上げ段階においては全て不要です。
難しく考えずやれることから愚直にやっていきましょう。難しく考えると心が折れます。(そして思ったより意味なかった、ということも少なくありません)
そのため、今回は抑えるべき基本のポイント、に沿って解説をしています!
まずはこれだけ実施できればISの可視化という点では十分な効果が得られるはずです。
まず最初に取り組むべき3つのポイント
立ち上げ段階においてやれなければならないことは下記の3つだけです。
リードマネジメント
アクションマネジメント
成果の可視化
まずこの3つを可視化できれば大きく成果が改善できると思います。
順を追って解説していきます。
①リードマネジメント
リードマネジメント、つまり発生したリードの対応ステータスがどういう状況にあるか、を常にCRMで最新化し可視化できるようにしましょう
新規リードの対応は終わっているがネクストアクションがわからない
メールだけされておりその後の返信状況などは不明
架電されたログはあるが継続対応するのか、終了しているのかわからない
上記のような状況になってしまうなど、意外とやれていない企業が多いです。
<取り組むべきこと>
まずはCRMに「リードステータス」の項目を用意してステータスの共通認識をチーム内で作りましょう。
例えば下記のような項目を作成し、それぞれどのタイミングでフェーズ変更するのか、の定義を作成するのがお勧めです。
新規
アプローチ中
日程調整中
商談獲得
未接触
ナーチャリング(ネクストアクションなし)
※「ナーチャリング理由」も同時に選択ナーチャリング(ネクストアクションあり)
※「ナーチャリング理由」も同時に選択対象外
※逆営業、営業、対象外など
別項目にてアポにならなかった理由、なども選択式で項目を用意できると後々のハウスリスト作成時などに活用できます。
ナーチャリング理由(例)
時期ずれ
コストネック
競合導入
個人興味での情報収集、など
②アクションマネジメント
リードの状況を可視化したら次はアクションを可視化し、どのようなアクションを行い、リードステータスが変更されているのか、次はどのようなアクションが必要なのかを可視化していきましょう。
※Salseforceであれば「活動」、hubspotであればアクティビティ<コールに記録を残していくのがお勧めです。
<残すべき項目>
未接続
※不在、留守電、受付突破できない場合再架電必要
※本人接触したが、会議中など再度架電必要な場合アポ獲得
失注
※有効会話だがアポ獲得できなかった場合
※詳細な失注理由はリードステータスで管理対象外
※退職、別の人物が出るなど
先程のリードステータスと項目が被らないようにあくまで「こちらのアクション結果」を記載する項目として設計をしましょう。
また、未接続でネクストアクションがある場合もto doやタスクなどに
いつ
誰に
どのような
連絡をするのかを明記しましょう。
<メールの残し方>
メールについても基本的には送信した履歴は全件CRMへ紐付けます。
以前、別担当からメールしており断っていた
メールで検討状況を返信してくれていた
などの顧客状況がわからず架電してしまうと顧客体験の悪化につながります。
そういった事象を防ぐためにもメールとCRMは連携し、基本的にCRMから送る、ないしは拡張機能を活用して必ず紐づける、をチームとして習慣化していくことが大事です。
参考:Salseforceのメール連携方法
③成果の可視化
上記で可視化してきたアクティビティをチームとして参照するためのダッシュボードを作成していきましょう。
まずは最低限の項目をダッシュボードで可視化し、徐々に細かい先行指標やマーケと連動した項目を設計し作成していくのがよいでしょう。
立ち上げ段階としてはまずは下記ような項目を可視化します。
<ダッシュボード基本項目>
月次アポ獲得数
月次リードソース別アポ獲得数
月間アクティビティ数
※架電メールの合計月次/週次/日次それぞれの架電結果
※アクションマネジメントで作成したコールの成果別に積み上げで見れるとBEST月次/週次/日次の発生リード数
※ISの成果が左右されやすいポイントのためISでも細かく追っていくべき指標コストネック
競合利用
個人興味での情報収集
まとめ
以上、「IS立ち上げ時のCRM設計ポイント」でした!
立ち上げ段階においては難しく考えすぎず、以下を意識することが重要です。
まずはシンプルな設計で、最小限の項目(現場負担の少ない形)を作成していく
運用に乗せることを最優先にして、可視化していく意識をチームに醸成していく
しっかりとやるべきことをやりきる
このフェーズにおいては自動化するなどの飛び道具的なものは存在せず、マネージャーが率先垂範していくしかないないので、愚直にやりきっていきましょう!
ぜひ本記事が参考になれば幸いです。
セールスリクエストでは、インサイドセールスの立ち上げ時のその他のノウハウも豊富にありますので、立ち上げフェーズからご支援可能です。
もしご興味あればお気軽にご相談ください。
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