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IB生生活を振り返って②私が得たスキル

自分が書いたエッセイの一部を抜粋&改定して、IBで得たスキルについて私が考えることを紹介します。
やたら長文ですが、IB校に進学することを考えている方、迷っている方の助けになれたら良いなと思います。

私は学ぶことや、考えることが好きです。そのため、問題に対する正解を暗記するのではなく、自分で考えることや理解することを求められる国際バカロレアのカリキュラムと相性が良かったです。

特に、歴史では1人の歴史家として歴史的事象に対して英語の教科書や新書、歴史書や論文などを用い、どう評価するかが問われました。中学生の頃は教科書を元にして歴史的事象の概要や年号を覚えることに重点を当てていた私にとって、その歴史的事象の意義や影響を批判的に見るということは新鮮でした。このような、自分で考えることが求められる学び方は、自分が求めていたものでありましたが、小中の9年間をかけて構築してきた自分なりの勉強法そのままでは太刀打ちできず、在学中に何度も悩みました。

問題集を解くだけの課題とは異なり、自分の考えが求められる課題が各教科で出されるこのプログラムでは、自分自身と向き合わなくてはならない瞬間が多数ありました。自分と向き合うことは時に自分の力不足を認識することになり、辛いと感じることもありました。

例えば、課題はレポート形式のものが多く、当初「最も納得のいく状態で提出したい」と思っていた私は1つ1つの課題にエネルギーと時間をたくさん使っており、要領よくできないことに悩んでいました。しかし、時間と自分の満足度に折り合いを付けながら毎回納得のいくまで向き合ってきたことで、徐々に両立ができるようになりました。

生物の実験レポートでは、毎回大量の本や論文を読み、考察の書き方や表現の方法を学ぶことで、誤差に対する評価など理系論文に特徴的な、考察における観点を習得しました。始めは実験中にどのような記録を取るべきか、レポートにどのような内容を含むべきかわからず、レポートの提出期限ぎりぎりまで粘り書き続けて、やっと自分の満足するクオリティーに仕上げることができていましたが、2年生の終わりには自分に合った方法が見つかり、余裕をもって終わらせることが出来るようになりました。また、1年生の頃よりも肩の力を抜いて、60%くらいの力量でこなすことができるようになりました。

高校で数多くのレポートを執筆し、自分自身と向き合ってきた経験から、言語化するスキルが身につきました。全ての提出課題に対し、悩みながらも自分のペースでじっくり考え、まっすぐ向き合ってきたことで、提出を完了させるための付け焼刃の知識ではなく、日常生活の中での新しい視点を得られたり、趣味の読書をする際により理解が深まったりするなど、自分の人間性をも成長させることができたと思います。



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