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「通信制大学」という選択肢を人生に

受験シーズン真っ盛り!血のにじむような努力をされている高校生の子どもをお持ちのご家庭には冷や水をぶっかけるようで恐縮ですが、実は国公立は無理だとしても私立大であれば、結構な数の大学に(しかもMARCHとか早慶でさえも!)ほとんど無試験で入学できて、ちゃんと学位を取って卒業もできちゃう方法があるんですよ。知ってました?

それが、「通信制大学」という選択肢。

繰り返しますけど、ほぼ無試験ですよ。あったとしても論文と面接選考くらい。よほどのことがなければ入学を認めてもらえます。模試だ合宿だ夏期講習だとこの3年間、湯水のように教育にお金を注ぎ込んできたご家庭は一体なんなんだと思いますよね。。。通学制でも通信制でも、卒業さえできれば「慶応卒」「早稲田卒」と同じように履歴書に書けちゃうんだから。

出願時に高校卒業が確定していないといけないので、場合によっては出願のタイミングを遅らせる必要がある人もいるけれど、通信制大学の出願期間って、実は年に複数回あるんです。ほとんどが春と秋の2回、出願期間も長い。最近はクオーター制を採用して、年4回…といいつつ実質ほぼ1年中募集している大学もある。

だから仮に1月現在、出席日数や単位が足りないとかで(←それ、うちの子だがw)出願締め切りまでに卒業が確定しない高校3年生の場合は、次の募集開始までにガッツリバイトして学費稼ぐとか、短期留学で知見を広げるとかして卒業後の時間を有意義に使うといいと思う。「秋入学?アメリカの大学に入ったの!? 」なんて言われちゃったりして。なんでしょね、このフリーダムな感じ。

かつては、生涯学習が好きな年配者や出世のために学歴改造したいミドルエイジが多いイメージのあった通信制大学だけれど(私見)取材したら、最近、現役生(高校3年生)や20代からの出願がすごく増えているんだって。そりゃそうだよね。時間と場所に拘束されないから何か(仕事、育児、介護とか)と学びとを両立しやすいし、「自分には学びが必要だ!」と実感した一番モチベーションが高いタイミングでいつでも入学できるんだから。すごく今の時代に合っていると思う。時代がやっと通信制大学に追いついたというかw

実際、世の中で活躍している人の中に通信制の教育機関を活用している人も増えてます。NEWSの手越くんとかKAT-TUNの中丸くんも早稲田の通信教育課程(手越くんは中退しちゃったみたいだけど)、我らが岩手の星(私はみちのく盛岡ふるさと大使〜♪)菊池雄星くんも東北福祉大学の通信教育課程です。通信制大学は、アスリートと相性が良いようで、ほかにもさまざまな分野の選手たちが通信制大学で学んでいます。最近のトピックで記憶に新しいのは、フィギュアスケートの超新星・紀平梨華選手。大学ではないけれど、通信制高校「N校」に在籍していることが大きな話題になりました。

私は、もう10年以上通信制大学の取材をする機会をいただいてるんですが、個人的にはこれ、かなり好きな部類の仕事です。なぜなら、取材の後、ものすごくモチベーションが上がるから。

出てくる学生さんは、誰もが最初から学習意欲が高かったわけではないんだけど、社会人学生はとくに、大人になってからいっこいっこ単位を修得していく過程で少しずつ自信をつけていって、最終的に未来をワクワクしながら語れるようになる。。。というステップを踏む人が多いんです。

通信制の特徴として、実にさまざまな世代・属性の学生が在籍しているというのがあって、中には上場企業の役員さんみたいな人も紛れているんだけど、そういう肩書きは一切関係無しで「学友」としてフラットに交流できるって環境も実に美しいなぁと思うわけです。これって同世代が圧倒的に多い(つまり属性が同じ)通学制の大学に放り込むより、親目線で考えると、子どもにとってはものすごく良いのでは。。。なんて、私は思うんだけどね。

通信とはいえ最高学府だから、そりゃ勉強は大変! 基本、1人でやるからくじけそうになることも多いだろうし、そこは自由度との引き替えかなと思う部分でもある。でも、取材で学生さんに会うと「やー、ホント生涯学びだよねー」「知で自分を耕すって素晴らしいよねー」と熱い気持ちになってしまうのです。そんなわけで、私も「いずれは通信制大学の学生に!」という密かな目標を持っていたりはします(いまだ行動さえしていませんが)。法政大学のキャリアデザイン学部で通信制スタートしてくれないかなーとかね、ここでさりげなくリクエストしておきます(╹◡╹)ヨロ。

オマケに通信制大学って、学費も年10万円台とかで(←学部による)苦学生でも奨学金借りずにバイトしながらなんとかやっていける範囲の金額なの。奨学金の返済で結婚できないとか、もうアホみたいでしょ!? そして何度でも言うけど、塾だ合宿だ模試だと湯水のように教育にお金をかけてきたご家庭は、一体なんなんだと思いますよねw(╹◡╹)

実はこの1年くらいで心底やりたいことに出会ってしまい、高校生にしてビジネスを立ち上げてしまったうちの子。選択した進路は「スキルを上げる」という現実的な理由で専門学校になったのですが、進学校でまわりが受験モードに突入する中「自分は必要だと思ったときに大学に入ればいいや」と割りきった決断ができたのは、私の話から“通信制大学”という選択肢をいつでも選べると知っていたことも大きかったと思います。通信制大学を知っていることは人生のセーフティネットになりますよ、そこのおとーさん、おかーさん!

いろんな環境・状況・価値観で暮らしている人たちがいると思うけれど、私の基本的な考え方は「選択肢が増えれば、人はもっと自由に幸せになれる」なので、この記事を読んでくれたあなたがもし通信制大学を知らなかったり、知っていても例えば「正式な大学じゃないんでしょ?」みたいな思い違いをしていたら、「へぇ、そういう手段もあるんだ」くらいに受け止めてもらえればいいなーと思います。

最後に宣伝になりますが!
3年くらい前まで『ケイコとマナブ』ブランド(なつかしー)で発行していたリクルートのムック本が『スタディサプリ』ブランドに看板を変えて、このたび「スタディサプリ通信制大学」として新創刊されました!このご時世に紙のムックで新創刊ってスゴくない!? しかも、通信制大学だけに特化してるってことが超希少!時代は通信制大学だと思います〜〜。

書店で見かけた際は、ぜひ手に取っていただければと。私も10頁の特集を担当しています。紙媒体の特集ものなんて久しぶり。細やかさも根気も必要で、Webメディアに慣れちゃうと紙ってホントに大変。若いうちにたくさん経験しておいて良かったわー(笑)




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